悪い方に変わっていく自分を変えるためには
前回の相談に親身にお答えいただけて心が軽くなりました。
今回もお知恵をお借りしたく相談させていただきます。
私は以前より自分が最低の人間になっているのではないか、と恐怖しています。
昔の私は愚痴をこぼすことも他人に悪意を抱くことも嫌い、「人は人、自分は自分」の精神で誰かに無闇に干渉せずに過ごしていました。
しかし最近は、誰かと会うとつい愚痴を言ってしまう、周りの仕事の仕方にいらいらしてしまう、つい自分を大きくみせようとしてしまう等……自分自身でやりたくないこと、他人にとっても嫌なことを不意にやってしまいます。
自分で気を付けようと思っていても、いつの間にか口から零れ出ています。
自分の中のよくないものだけが出てきてしまっていると感じます。
最近はそれを何とかしようと、今ある人間関係からなるべく離れる時間を増やしました。
そして、自分がどうありたいのか、どうしたいのか、自分に向き合う時間を取りつつ、会う人も少数に絞って過ごしています。
それでもぽろっと愚痴が出てしまった時や、自分の存在を誇示しようとする発言をしてしまうと、後悔して自己嫌悪に陥ってしまい、また人から離れなければと一番最初に戻ります。
そんなルーティンを繰り返していたら、ついにS少数の人がSNS上で私と距離を置いたことに気づきました。
SNSの数字などあまり気にしていなかったのですが、少し調べたらよく会って話をしてくれていた人達だと気づきました。
自分で今のままではダメだと思いつつ、本当に変わる気がなくて逃げていたのではと、自分自身にショックを受けています。
自分が引き起こしたことなので、もうその人たちから一生嫌な奴だったと言われ続けても構わないです。
ただ、まだ仲良くしてもらっている人たちにこれ以上負の感情を撒きたくなくて、何とかして自分の感情をコントロールしたいです。
でも、どうしたらいいのか分かりません。
お坊さんたちは、自分がコントロールできなくて周りに迷惑をかけていると思った経験はありますか?
もしあれば、その時にどのように考え行動したのか、お教えいただけないでしょうか。
また、人に対して自分の意に反することをしてしまうとき、どのような心持ちで自分を変えていけばいいのでしょうか。
他力本願のような拙い文章でお恥ずかしいですが、お知恵をお借りしたいです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
十の目標
大切なのは「どう考えるか」ではなく、「どういう癖を身に付けているか」です。やるべきではないことをやらない癖を身に付け、やるべき事をやる癖を付ける。それだけです。その癖付けのために戒というものがあります。
①不殺生戒。他者を攻撃しない自分になりましょう。
②不偸盗戒。他人の物を自分の物にしようとしない自分になりましょう。
③不邪婬戒。他人を自分のモノにしようとしない自分になりましょう。
④不妄語戒。他人を惑わせる嘘をつかない自分になりましょう。
⑤不酤酒戒。お酒やクスリのような判断力を惑わせる物に頼らない自分になりましょう。
⑥不説過戒。他人の過ちをあげつらわない自分になりましょう。
⑦不自讚毀他戒。他人をディスって自分をアゲない自分になりましょう。
⑧不慳法財戒。教えも財産も独り占めしない自分になりましょう。
⑨不瞋恚戒。怨んだり怒ったりするのが当たり前ではない自分になりましょう。
⑩不謗三宝戒。仏法僧の三宝を馬鹿にしない自分になりましょう。
この十の戒をルーティンしましょう。出来なかったらダメ!ではなく、出来ないことを1つでも多く、一時でも大きく出来るように、繰り返し繰り返し反省することが大切です。
一番善いのは時々お坊さんに反省を聴いてもらうこと。hasunohaでもいいでしょう。次に善いのはお仏壇やお寺、お墓の仏様やご先祖さまに反省を聴いてもらうこと。それを懺悔(さんげ)と言います。
繰り返しますが、大切なのは何をルーティンして癖にするか…です。頭に思い浮かべる言葉ひとつで人生が変わるなら、お坊さんはわざわざ修行しません。頑張りましょう。
質問者からのお礼
大慈様、ご回答ありがとうございます。
>大切なのは「どう考えるか」ではなく、「どういう癖を身に付けているか」
このお言葉にハッとしました。考え方一つで自分を変えようとしていたこと、反省しております。
教えていただいた十の戒をこれから身に付けられるよう、毎日意識して反省して…を繰り返していきます。
反省する時には大慈様をはじめ、hasunohaのお坊さんにお話を聞いてもらうようにしようと思います。
自分の修行と捉え、頑張っていきます。この度はありがとうございました。