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強すぎる規範意識に苦しんでいます。

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神経質でルールに厳しいところがあり、グレーを許せない性格をしています。強迫性障害として現在は治療も受けているのですが、根本的に物事の捉え方を変えたいと思っています。

法律はもちろん、例えば「取扱説明書」に書いてある指示や、「利用規約」、会社の規定など、言葉に表されたルールや指示が存在すると、自分の行動がそれに反していないか、あるいは過去の行動がそれに反していなかったかと何度も言葉の解釈を検討したり人に聞いたり確認したりを繰り返してしまいます。

もちろん明らかな犯罪行為とか、他人に迷惑がかかるマナー違反などはやるべきではないと思いますし、ルールを守る意識があること自体はむしろ良いことだと思います。
しかし世の中、取扱説明書や利用規約は読まない人のほうがおそらく多いですし、はっきり言って商品の説明書の注意事項など、書いてあることを言葉通りに受け取って厳密に解釈・実行していたら、まともに生活ができなくなるんじゃないかと思うほどですよね。
とは思っているのに、「この充電の方法で合っているのか?」「この洗濯の仕方で良いのか?」などと細かく確認し、少しでも疑いがあるとやり直したり、厳密に正しいと言えるやり方に限定したり、どんどん生活が不自由になっています。(普通に考えて、ただのシャツを1枚ずつ個別に洗濯機で洗ったり、家で延長コードを全く使わなかったりする人なんてこの世にいるんでしょうか。)
そして、誰かに迷惑がかかったり、事故が起きたりしたわけでもないのに、自分がとても悪いことをしているという意識に苛まれます。

最近は、数年前に知らずに法律違反を犯していた可能性があったことがきっかけで、知らない法律や規則があって、自分の行為は実は禁じられているのではないかなどと考え事をしたり調べごとをしたりする時間が増えました。

元々の性格もあるとは思いますが、少し前まではもっと大雑把な感じだったと思っていて、もう少し気楽に生きたいです。杓子定規により厳しい方に決まりや指示を解釈し、自分を縛るのをやめ、なんでもないことに罪の意識を感じたりしないようにしたいです。

治療も続けていますが、波はもちろんあるものの全体としてはあまり改善している印象がなく、考え方や物事の捉え方を変えたいです。もちろん医師にも相談はしますが。

何とか肩の力を抜いて生きられるアドバイスをいただけないでしょうか。

2023年9月25日 1:20

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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

私達が安心して健やかに生きる為に

拝読させて頂きました。
あなたが様々な規範やルールや取り扱いについてとても厳しい意識を持たれておられ、かえって強迫観念にとらわれてしまっており、とても辛い思いをなさっておられるのではないかと感じました。あなたのそのお気持ちを心よりお察しします。
社会の中で生きていく為には確かに法律やルールをお互いに守っていくことがとても大切なことかと思います。その様なルールを守らずに自分の好き勝手に生きていたら他人に迷惑をかけたり傷つけてしまったり被害を与えてしまうことになります。ですから私達がお互いの為にルールを守り合っていくことはとても大切なことです。
とはいえ厳しい法律やルールばかりでは誰も守れなくなってしまいますし、本末転倒になってしまいます。
そもそも法律もルールも慣習も物品やサービスの取扱説明書についてもその存在する目的は私達一人一人が安心して安全に生きることや快適に生活する為の道具なのです。ですから法律やルールや取説が優先されるのではなくてそこに生きる私達が楽に生きていく為にあるのです。
冴えたるものは「人権」です、私達誰もが安心して仲良くお互いを尊重し合いながら健やかに生きていく為にあるのです。日本国憲法に於いて最も重要な概念です。
ですからあなたが安心して快適に生きる為に存在しているのです。あらゆる法律もルールも物品もサービスもそうなのです。ですからそればかりに縛られてしまったり苦しんでしまうことは本末転倒なことなのです。
ですからあまり自分を厳しく縛り付ける必要などありません、適度・適当に使っていくことが大事です。その様な柔軟性が生きる中ではとても大事ですからね。あまり型にはめず気負い過ぎずに気楽に使っていきましょう。
あなたがこれからの未来を大切なご縁やものごととのつながりの中で心おおらかに充実して毎日を生き抜いていかれます様に切に祈っています。そしてあなたを心より応援しています。

2023年9月25日 15:19
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有り難し
おきもち

Kousyo Kuuyo Azuma
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラ...
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人間は死亡率100パーセント

人間は必ず死にます。
つまり、人生の時間に限りがあるのです。
何かに時間をかければ、その分他のことに使える時間が減る。
ルールを守ることに時間をかけることであなた自身が嬉しくなるなど、楽しい趣味としてルールに時間を費やすなら、それは良いと思います。
楽しくないことに時間をかけるのは苦痛。
まぁ、私も似たようなところはあります。
例えば消しゴム1個を紛失したときに、消しゴムなんか新しいのをすぐ変えるし、そもそも普段ボールペンばかりで消しゴムを使う予定すらないのに、消しゴムがみつからないとスッキリしないから探し続けてしまう、なんてこともあります。
知能の低い動物のように一つのことにまっしぐらになってしまうのです。
で、消しゴムを探しているときは苦痛そのもの。
早くあきらめるか、さっさと新しい消しゴムを買えば楽になれる。
あなたも、このルールを破っても別の逃げ道があると考えてはどうでしょうか。
延長コードがショートしてもよいように別のコードを買っておくとか、洗濯機が壊れても明日着ていく服はある、コインランドリーの場所を知っている、など。
代替手段を確認してみましょう。

2023年9月26日 20:39
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有り難し
おきもち

がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四...
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質問者からのお礼

ありがとうございます。誰かに悪い影響が生じるわけでもないのに難しく考えすぎなのかもしれません。もう少し気楽に自分に都合よく生きてみたいと思います。

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