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他人に馬鹿にされた時の対処法

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私は国家公務員や地方公務員になることを目標に勉強する専門学校に通っています。

私は今月3日に第一志望の海上自衛隊一般曹候補生の採用試験に合格することが出来ました。
高3の時に受験し不合格で悔しい思いをしていたので本当に心の底から嬉しかったのに、クラスのある男子の「自衛隊なんか誰でも受かるよな」「自衛官になるくらいなら民間就職のがいい」「自衛隊第一志望の奴なんかいねえだろ」という発言が聞こえてきてとても不愉快でした。

確かに自衛隊の採用試験は他の公務員試験に比べたら難易度は低いかもしれません。私は試験結果を教室では一言も口にしなかったし、その男子と普段会話をしたことも無いので私に向けて言った言葉ではないと思いますが、私が勝手に自分に向けられた言葉として捉えてしまい勝手に怒っているだけです。

でもそんな事、大声で言わなくてもいいじゃんって思います。ずっと憧れてた職業なのになぜ馬鹿にされるのか分かりません。すごく嫌だし悲しいし腹が立ちます。
自分がこんなに根に持つとは思わなくてこの怒りをどこにぶつければ良いのか分からないしその本人に直接文句を言う勇気もない。
最近はその人が視界に入るのが嫌です。初めてこんなに人を嫌いになりました。


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お坊さんからの回答 4件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

実は自分がご自身をバカにしているのです

口の悪い人はどんな職業でもバカにします。世界の三大聖人だってバカにします。
自分に矛先が向かないからです。
人間は自分を守るために生きているのでしょう。
だから時にその方法を間違って、人を攻撃することによって自分の位置を保とうとする。
その悪口をいった人は自分の保身のために行っていただけなのです。
自衛隊こそは国を守ってくださる最も大変なお仕事です。冷静な判断力、無私無我の精神で、守るべきものを守ってくださる大変すばらしい職業であると心底思います。
「人間は守るべきものがある」
これが今回のテーマです。
悪口に聞こえた彼らの言葉もそれはあなたに向けられたものというより自分たちの保身のことば。
自分たちは低い存在になりたくないという愚かな差別意識です。
あなたも言われて悲しかった。
それはあなたがその言葉を拾い上げて、わが身に引き寄せて、我がこととしてしまったのです。
元々誰のものでもなかった石ころでさえ、拾ってっ持って帰れば自分のもののように感じられます。今これを読んでくださっていた時は、一瞬でも忘れていたはずです。
そのように誰のものでもないようにすることが大切です。
自衛隊に入って銃を持つことにもなるでしょう。
その銃を個人利用してしまうと大変なことになります。
どんなものも元々が自分のものではないのです。
あなたが考えたことでさえあなたのものではない状態がある。
「ばかにされた」
「いやだった」
「なんであんなことを」
色々思い起されること…、それらも思い起されている時点においては自分の心に引き寄せていない状態があるはずです。
それが仏さまの様子なのです。
ほとけさまとは無私無我。拾い上げの無い心。わたくしのものの無い様子。
自分の自分のという心の無い様子。
今もうすでに彼らの言葉はあなたのものではないはずです。
そういう心の周波数に目覚めて頂くことが大事なのです。
自衛隊に入って上官の命令を頂く時もそこに「わたし」が入り込むと素直に受け入れられない時がありましょう。もちろん不条理やおかしなことに関してはおかしいと思ってもよいのです。
「自分の何かを守ろうと」しているとき、人はホントは何を守ろうとしているのでしょうか。
ありそうでなさそうな、いや、元々無いものを守ろうとしているのではないでしょうか。

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自分の選択と生き方に誇りを持つ。

みかんさん、こんにちは。

自衛隊員になるのですね。国民として心から敬意を表します。
自分で仕事を選ぶということは、相手と比較することはではありません。仕事に上下はないのです。
 特に国防の仕事は命の危険性がある仕事です。日本では自衛隊を下げずむ人がいますが、そんな国は世界では日本だけです。お国のために命をかけて戦う尊い仕事であり世界では特に社会で尊敬される仕事なのです。
 みかんさんは、その仕事を選んだのですから、一部の人の批判など気にせず、是非自分の仕事、生き方に誇りを持ってください。これから厳しい練習があると思いますが、負けずに立派な自衛隊員になることを応援します。
 是非、友達になってください。ご連絡お待ちしております。合掌
 

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すっぱい葡萄

まず、事実から言うと海上自衛隊一般曹候補生の採用試験は”誰でも受かる”ような試験ではありません。年度によって倍率に変動はありますが、努力しないと合格できないことに変わりはありません。
おそらくネガティブな事をいう人はそういう事実を知らずに言っているのでしょう。

イソップ寓話に有名な「すっぱい葡萄」というお話しがあります。
高い枝になった葡萄の実を見つけた狐が、それを食べようとするのですが、どうしても背が届かず食べられません。すると狐は「あの葡萄はどうせすっぱいに決まっている。食べなくなってちっとも困らない」と言って去っていく、というお話しです。

私も学生時代、進学や就職活動時期に「あんな会社行かない方がまし」とか「あんな学校誰でも受かる」と言ってる人を幾人も見ました。そういう人はたいてい葡萄を食べられなかった狐と一緒で、本当は「いいなぁ」と思いながら、そのチャンスが自分のものでなかったことによる心の動揺を取り繕うためにそういうことを言っているのでした。
どちらかといえば、かわいそうな人たちなのでした。

道元禅師は「徳あるは誉むべし、徳なきは憐れむべし」と言っています。
自分のモノでもないチャンスに水を差すような、徳のない行動をとってしまった人に対しては、怒りではなく憐れみの気持ちで接してあげて下さい。

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おきもち

新潟県上越市、龍興山宗恩寺住職。
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「他山の石」としましょう・・・。

悔しい思いをしたのですね・・・。その男子も、半分「冗談」で言ったのかもしれませんが・・・。自分が言った「何気ない言葉」が他人を苦しめている場合が誰にでもあります・・・。
「他山の石」という言葉があります。ネットで検索してみて下さい。
ちなみに、お釈迦様は仏教徒として守らなければいけない「戒(いまし)め」を❝五戒(ごかい)❞といって、5つにまとめています。その中の一つが❝不妄語戒(ふもうごかい)❞というものです。
「嘘や悪口などを言ってはならない」ということです。簡単なようですが、腹が立ったりイライラすると、つい言ってしまいます。結構難しいですよ・・・(笑)。
なお、あなたが女性自衛官になった時、色々と「悪口」を言われるかもしれません。そんな時、お釈迦様の戒めを破っている「可哀そうな人」だなあ~、と余裕を持って眺められるような人間になって下さい。キット、周りの人が「頼りになる自衛官」とリスペクトしてくれるはずです・・・。合掌

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おきもち

質問者からのお礼

様々な励ましの言葉ありがとうございます。

以前こちらで相談したことがあり今回も私を知らない誰かに話を聞いてもらいたくて勇気づけられたくて相談しました。

どんな職業でも悪く言う人がいるから割り切らなければならない部分もあると思うけど嫌な事を言われたら悲しくなるから、できるだけ気にしないように生きていきたいと思います。他山の石という言葉の意味忘れないようにしたい。本当にありがとうございました。心がスッキリしました。

どの回答も何度も読み返しています。たくさん共感できたり新しい考えを知る事ができてとてもありがたいです。ありがとうございます。

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