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人間が信じられない

回答数回答 2
有り難し有り難し 15

人間不信に関しての質問です。長文ですがお願い致します。

小中学校のときにいじめ(陰口を言われ孤立状態にされるなど)に遭い、教師にも私が我慢すればいいというような曖昧な対応をされたのが発端。

親も真剣に考えてくれず、世の中には酷い人間は沢山いるから悩んでたら仕方ないと言われましたが、私はそれを自分の傷を放置して結果だけ見たものと解釈しました。そのうちに自分を攻撃、それを容認する『敵』と攻撃をしない『味方』とを区別するようになりました。

しかも段々敵とする範囲も広くなっていき、今では怒鳴られたり呆れたような態度を取られただけで「あれは敵」と自動的に認識してしまいます。頭ではそうではないと言い聞かせてますが治りません。

そんな中で職場でトラブルが。
私は要領も物覚えも悪くミスを連発してしまい、そうしているうちに周りの視線が冷たくなっていきました。

そして「少しは覚えろよ!」、電話口で「貴方のことなんだから他人事みたいに言わないで!」と怒鳴られてしまいました。今思えば私ももっと努力出来たのかもしれませんが、それよりも先に話したこともあり、パニックになり、より強い恐怖として上書きされてしまいました。

それでその職場は敵だらけと思い込み、恥ずかしいことに身体の方も参って辞めてしまいました。

もう攻撃してくる奴らが化け物のようにも思え、家に一人でいる時でも攻撃されているような感覚が起こります。それに攻撃してきた奴らが今も存在することが恐怖ですし、始末したいと考える自分にも恐怖を感じます。

これでは働いてもまた同じ恐怖を受けて辞めてしまうのでは、と思うと再就職にも尻込みしてしまいます。

質問は2つです。
①他人は全て敵ではないということをまた信じられるようなお話を頂きたいです。
②攻撃的な人間、他人の失望の目から自分の心を守り、前向きに考えるにはどうすればいいですか?

難しい質問かもしれませんが、何卒ご回答宜しくお願い致します。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

じっくりやってみて

これらのことを解決するには、仏道の根本を学ぶことです。まずあなたは自他を分けて物事を考え、他を敵としてみています。仏教では自他は二つではないのです。ですから敵を作らないのです。あなたは今心を最優先に生活していらっしゃいます。思いや記憶、考え方というものは幻のようなもの。リアル現実には過去や思いはありません。人に何かされたということもありません。

相手といっても、それをみている目はあなたそのもの。あなた自身の活動の中でそれが今あるように感じています。隣の人の食事も目の前にいる人も、隣の家の車もどれをとっても自分自身の様子。
そこに自他の境はないのです。
境は自分自身の頭の中で作り上げられています。そこでありのままに受け入れている自分自身の目や耳、鼻、舌、身体の働きにめをむけるのです。
好き嫌い、損得一切言わずありのままを受け入れている事実があります。
そこに目を向けてほしいのです。

まず否定から入ることは無くなるはずです。記憶より今目の前のリアルを大切にできるようになるはずです。

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有り難し
おきもち

禅宗 曹洞宗 僧侶。神奈川県西部円通寺住職。小学校教師。 悩みを吐き出す...
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拝読させて頂きました。
敵と思っているのは自分自身の頭の中だけですからね。
相手は敵と思っていないかもしれません、単純にこうしてほしい、ああしてほしいと思っていてそれが満たされないから感情的になっているだけですからね。
まずは敵とみなさないことです。
私もあなたも周りの人達も所詮は独りでは生きてはいけない者同士です、お互い助け合いながら生きていくのですからあまり決めつけないように心がけてみてください。

あなたがこれからも周りの人達とも分かち合いながらお互い助け合い仲良く共に生きていかれ心から充実した毎日を送っていかれますようにと切にお祈りさせて頂きますね。

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有り難し
おきもち

Kousyo Kuuyo Azuma
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラ...
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質問者からのお礼

邦元様
長い質問だったのにも関わらず、こんなに早く丁寧なご回答を下さり有難うございます。
読んでいくうちに、今ある現実と通ってきた過去がぐちゃぐちゃになっていたことに気づかされました。
当たり前のことだと思っていたのに忘れてしまっていたことに驚きです。
こちらに相談して良かったです。

Kousyo Kuuyo Azuma様
ご回答有難うございます。
確かに私が勝手に敵と思っているだけですね…恐らく相手は私のことを気に留めていないし忘れていると思います。愛があっての叱咤だった場合もあるかもしれません。意識では理解しているんです…。
当時の私はまだ小学生でそこまで考えが至らず、ただ『怖い』、『誰も助けてくれない』という感情をストレートに受け止めてしまいました。
デジャヴを感じたとき、私の意思とは無関係にそのときの感覚が甦り、感情のコントロールが出来なくなるんです(例えると雪道で車を運転していたらスリップしてハンドルが効かなくなる感じです)。その感情のまま相手を見るから『敵』になっちゃうんですよね…。もっとしっかり自分の意識を保たなければいけないですね。
仰る通り人は助け合いですし、この癖をどうにか乗り越えたいです。一々こんなに参ってたらやってられませんし。
周りが皆敵というわけではないと分かり少し気が楽になりました。有難うございます。

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