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良き親、でも関わると辛い

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有り難し有り難し 22

私の両親は、とても私を愛してくれています。
働いて得たお金で衣食住を与えてくれ、感謝しております。物の破壊や威嚇、金銭や生活、命での脅し等はありましたが、直接暴行を受けたことはありませんし、実際に生活費を払ってくれなかった事もありません。

ですが関われば関わるほどに私は傷つき、子供時代はとても生きるのが辛かったです。
数年前父親から、殺すと言われて実家のマンションの中を追いかけ回され(理由は私が小学2年のとき外で性的被害に合った話をしたため)、その日に家を出て、暫くのホテル暮らしの末、一人暮らしをはじめました。
一年半ほどは父が扉をこじ開けてくる悪夢にうなされ、アパートのドアを開けるのも毎朝恐怖でしたが、監視カメラとオートロックの安心感もあり徐々にそれもおさまってゆきました。
家を出てから具合がめきめきよくなり、謎の体調不良や拭えない自殺願望も生まれて初めて消え、自立し自分の人生を始めることができたのでとても良い出来事だったと思っています。
その間三年ほどは父との連絡は絶って(私のパニックのため)、母とも最低限にしていました。
父が癌になった(現在は完治)昨年末に最後かもしれないので見舞いにいき交流が再開しました。

今年の春から結婚し、朗らかな夫と毎日笑って暮らしています。
ですが結婚式の関連でどうしても親と連絡をとらなくてはいけない事もあり、父もまるで私を殺そうとした事がなかったかのように関わろうとしてきます。
厄年のお守りに、とネックレス?をプレゼントしてくれ、厄がこないよういつも巻いておくように言ってくれていますし、息抜きに実家に来るように言われます。

ですが私にとっては殺人未遂の加害者と密室にいるなど恐怖そのものですし、メールがくるだけで動悸がして、手が震えるのも父だけです。

金を出してやったのにというような事を常日頃から憎々しげに言う人なので、本当はネックレスも家に置きたくありません。父からもらった命なので生きている事実も辛いです。

父自身は父の実家と絶縁しております
父と祖母の板挟みが辛かったこともあり、夫にそのような思いはさせたくないので最低限関わってきましたが、とても辛いです。

今日は電話があり、まいってしまいました。
ずっとなかったのですが、ドアノブと首にワイシャツをかけて逃げようとしてしまいました
どのように心をもてば良いでしょうか。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

心は思う様にならない-全ては自然の法則

ご相談拝読しました。

親だからといって感謝しなければいけないということはありません。親の為す事は全て愛だと思わなければいけないわけでもありません。

感謝も愛も「こうでなければいけない」と強制されるものでなく、自ずから感じるものであり、そうなれないならそうなれない原因があるのです。

>どのように心をもてば良いでしょうか。

とのことですが、これほど人を苦しめるものはないのだと思います。

考え方一つ、心の持ち様一つでどうにかなるはずという立場こそ仏教では迷いと見るでしょう。
そんなものではどうにもならないからこそ今・ここの現実であなたは苦しんでいるのではないでしょうか。

感謝しなきゃ、尊敬しなきゃ、恐怖をけさなきゃ、憎しみをなくさなきゃ…こんなことを思ってしまう私が悪いんだ…と自分を追い詰めていくのではないでしょうか。

もう一度言います。そう思えないなら思えない原因があるのです。それが法則というものです。原因をそのままにしておいて考え方一つでどうにかしようとするのは臭い物に蓋をするという応急処置でしかなく、臭いものはますます蓋の下で腐っていくだけではないでしょうか。

さて、具体的な話ですが、やはりお父様との過去のことを放置したままでこのまま関わりをもつのは無理があるのではないでしょうか。かといって今すぐにその厳しい現実に向き合う心身の体力もゆき様にはまだ十分でないようにお見受けします。

お母様を通じて事情を説明しお父様と距離を置くか、それも難しかったり逆にトラブルになるようでしたらお母様含めてご実家としばらく距離をおくというのも手なのかもしれません。

ご主人を頼ってご主人から事情をご実家に説明してもらう手もあるでしょう。

それでもゆき様は、ご主人に迷惑をかけたくない、親に嫌われたくない、自分が悪いなどと考えるのではないでしょうか。
それは厳しい言い方をすれば、自分を責めておけば現実に向き合わなくてもいいので実は楽なのだということにもなってしまいかねません。

自分の自然な反応を受け入れていいのです。周りを頼っていいのです。本質的・根本的な解決のため、今すべきことを考えてみましょう。

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有り難し
おきもち

はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生...
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質問者からのお礼

ご回答ありがとうございます。
父と母には、長い家族としての関わりの中で、心から感謝していることも、心から嫌悪や恐怖している事も、愛と憎しみのどちらもあります。

>これほど人を苦しめるものはないのだと思います。
こちらのお言葉にハッとしました。
人は変えられないから自分の心を変えようとしたのですが、それが余計に苦しみを招いていたのですね。
本当に自分を苦しめていたのは自分自身かもしれないと思い至りました。
自分の心を否定せず、解決できるよう力を尽くそうと思います。

実家とは、式が済んだら夫や周囲の助けも借りつつ、なんとか少しずつ疎遠にしたいと思います。
ありがたいお言葉、心の助けを下さり、ありがとうございました。

半年もたった今ごろになりますが、追記させて頂きます。
あの時は辛い私にお言葉を頂き、ありがとうございました。一人で苦しかったあの日は数時間ですらとても長く、hasunohaで吉武文法様に手を差しのべて頂いたおかげで今ここに居られたと思います。

現在は両親とは疎遠にさせて貰い、たまに要件がある時に母と連絡をとる程度まで減らす事ができました。
少し健康になり、ずっと痩せすぎだった体も十数年ぶりに標準体型になりました。
このまま心や体に余裕ができて、父との問題にも取り組める強さができるかもしれない希望が少し見えた気がします。
あの時は本当にありがとうございました。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ