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漠然とした不安で苦しいです

回答数回答 3
有り難し有り難し 20

最近こちらのサイトを知った者です。
同僚にも友人にも相談しにくいので、お坊さんにお聞きしてみようと思いました。

一人暮らしをしながら、会社勤めをしています。転職して入った会社なので、まだ勤続1年数ヶ月ですが、職場の人間関係も良い方ですし、お給与なども恵まれていると思います。業務にもだいぶ慣れました。
上司との月一回の面談でも良い評価をいただいています。自分としても、日々の業務はそれなりに滞りなくこなせていると思っています。

ただ、休みが終わる日曜日や、連休最終日になり、「明日から仕事だ」と思い浮かんだ途端、漠然と不安になってしまいます。
そうすると、気持ちのソワソワが止まらなくなり、休みどころではありません。疲れを取るための休日なのに家でも仕事のことを考えてしまって休まらず、辛いです。めまいや胃痛など身体症状にも出てしまう日が多くなってきました。

自分で言うのもナンですが、真面目すぎる方で、完璧主義なのだと思います。
上司から良い評価を頂いても、「本当かな?他の同僚はもっと頑張ってるように見えるし、自分なんかまだダメダメだ」と思ってしまい、自信がつきません。
これらも漠然とした不安感に繋がっているのではと思います。

そこで、お坊さんにお知恵を貸していただきたいのです。

①「失敗・ミスしてはいけない」という考えが幼少期からあります。「失敗」は、仏教ではどのように捉えるのですか?別の視点から捉えなおし、苦しい状況から抜けて、色々前向きにチャレンジできる考え方になりたいので、教えていただけませんか。

②休日に浮かんでくる漠然とした不安は、邪念とも言えるのかなと思います。仏教では邪念が湧いてきたとき、どのように処理・対処するのですか。一般人の私にもできるような対処方法はありますか。

③他人と比べる癖があります。比べて、一人で勝手に苦しくなってしまうのです。他人と比較しない為に、どのように考えたらいいでしょうか。

どうぞよろしくお願いいたします。


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

あなたらしく、周りに染まらず

初めまして、お早うございます。

心の不安をキャッチ致しました。

訪れていない出来事を思えば・・それは不安になります。何もせずに失敗を恐れるよりも・・実行して失敗をする事に意味があると思っています。私は若葉マークの住職で、沢山!失敗をしています。思考錯誤で日々修行をしながらお寺の業務などを行っている中で、一人もくもく!と集中していると・・周りが良く見えないのです。気付かぬところを御師僧さまが、指摘をして頂き気付きを与えて下さいます。時に厳しいお叱りもございます。そうして・・失敗から多くを学ばせて頂き、成長をしていくのです。失敗をたくさんしていいのです!失敗は成功するための大切なステップです。

他人と比べること・・それは、他のひとはこうだから・・・と他人からこう見えている!と言うことは自身がこう見えている!!と思い込んでしまっているからです。比べているあの人は自分が仕合せそうで羨ましいな・・と思っていても、本人はそうでないと思っているかもしれません。人それぞれ、どんなに悪いと言われる人にも誰にでも必ず生まれながらにいい部分を持っているのです。それに気付いていないでけなのです。

仕事のオン・オフのスイッチをしっかりと切り替えられるように心がけて見てはどうでしょう?平日は仕事に集中。週末は、頑張った自分にご褒美。趣味や好きな食べ物を食べたり、まったりとした時間に集中をする事により・・リラックス出来ると思います。

真面目で正義感ある方だからこそ、起きていない出来事を考え不安になったりします。比べたり、週末をゆっくり過ごせない・・と言った事で、心が固まってかつ、エネルギーを空っぽになるまで使い果たしてしまうのです。そうなってしまったら充電に時間がかかってしまうのです。頑張らすほど程の所で・・他の方と一緒でなくていいのです。無理に染まらずにあなたらしく過ごして欲しいです。

いつでも苦しくなったとき、辛くなったとき、ここに来てください。

あなたらしく希望ある人生と言う冒険旅行を仕合せに歩めますように。

合掌

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おきもち

永寛
皆様、初めまして。ストレスの多い現代・・お寺とはご葬儀や法事のみではなく、...
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感覚を活かして

拝読させていただきました、慈陽院の平本と申します。

今回ご相談していただきありがとうございます。

また自分の問題に向き合おうという姿勢は、素晴らしいと思います。

では、失敗についての捉え方を紹介したいと思います。

仏教では、この世界は何が起こるかわからないので、思い通りにならないことの方が圧倒的に多いと説いています。また人間は、完璧ではありません。
なので失敗を完全に防ぐ術はありません。そしてうまく物事が進むということは、当たり前のことではなく、とても有り難いことだと思います。
また人間という生き物は、すぐに慢心、傲慢になりやすい生き物です。失敗をすることで反省もできますし、失敗を糧にすることで大きな成功を掴むと思います。

次に休日の不安感と他人と比べないようにする方法を紹介したいと思います。

不安感が出た場合には、頭の中で仕事や会社のことを考えてしまっている状態なので、その意識を自然や呼吸の流れに意識を向けます。

五感で自然を感じて、考えるのではなく感じることに意識を向けてください。
太陽や月の様子、空の様子、風の匂いや木々や草花や鳥の様子や気温を五感で感じて、ゆっくり深呼吸をします。
また目をつぶり呼吸の流れを感じながら、ゆっくり吸って、ゆっくりはきます。
ポイントは、考えるのではなく感じるのです!!

また他人に意識が向いているときも、自然や呼吸に意識を向けるようにします。

あと外に出たときに美しい自然をみつけたら写真に収めるようにしてください。

このようなことをしていれば、徐々に心が落ち着く感じをつかめると思います。

そして私だけではなく色々なお坊さんの意見を参考にしていただければと思います。

またお悩みごとがありましたら、ご相談お待ちしています。

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おきもち

「自尊心」と「プライド」

『自尊心とプライドの違い』で検索してみて下さい。

上手く纏め述べられたサイトがヒットすると思います。
(文字数制限もあるので解説はそのサイトに任せます)

「完璧主義」や「真面目」も決して悪いことではないのですが、「責任感」「自負」の度を越えて 、むしろ『苦悩の元』になってしまっているようですね…

『至らない』と思える自分も含めて受け入れ、好きになって下さい。

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おきもち

GALUCHAT
曹洞宗寺院の住職です。 GALUCHAT(ガルーシャ)と読みます。 ...
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質問者からのお礼

慢心、傲慢になりやすい生き物
考えず五感で感じること
自尊心とプライド…至らない自分を受け入れること
起きていない出来事を考え不安…自分へご褒美

ありがとうございました。
どれも気持ちに染みて涙が出ました。
至らない自分をなかなか受け入れられない、変にプライドの高い自分がいると思います。
ズバリと言い当てられた気がしました。
回答をいただいてから、至らずともありのままでいいんだと自分に言い聞かせています。
質問から1ヶ月以上経ち、徐々に落ち着き、遅くなりましたがお礼のコメントをと思って参りました。
本当にありがとうございました。

また新たな不安、悩みを質問をさせていただいたところでございます。
他の質問も拝見しながら、仏教って楽しいかもしれないと思っているところです。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ