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純粋に感謝の心を持てない

回答数回答 2
有り難し有り難し 11

私は両親への感謝の気持ちを純粋に持つことができません。

私は3月に大学を卒業し、4月から新社会人になる身です。
私は三つ子の長女として産まれ、今まで両親に何不自由なく育てられて今に至ります。
三つ子ですから、両親はとても苦労して育ててくれたと思います。一度にすべてが3倍の苦労をかけたでしょうから。
(反抗期も3倍でした。しかも、不思議とバラバラに反抗期が来ました。私は1番最後でした。)

しかし、そう思うのは、本心からでないのです。

なぜなら、自分が三つ子だと知った人から、「ご両親は苦労されたでしょうね」と言われたり、学校で「今まで育ててくれた親に感謝の気持ちを持たなければなりません」と教えられたりしたことで、そう思うのが当たり前なのだと、そう思わなければならないのだと、学んだからそう口に出すのです。本当に心から両親に感謝の言葉を伝えたことはありません。

対して、
妹と弟(三つ子なので同い年ではありますが)は、両親にとても感謝していますし、尊敬もしています。
今年同じように新社会人になる妹は、中学の時は荒れましたが、今は両親が大好きで、家を離れることを寂しく思っています。
先に社会人になった弟も、両親には本当に感謝していますし、親孝行を始めています。

私はというと、
学業、就職の面においても支援してくれたことは重々承知の上ですが、家から出られることを待ち遠しく、ようやく親に頼らずに自分の力で生きて行けるようになることを、嬉しく思っている程です。

自分でも親不孝な娘だと思います。冷たい人間だと思います。

感謝の言葉を口に出すことはできても、何処からか引用してきた言葉でしかありません。

どうすれば、両親への感謝の気持ちを持つことができるのでしょうか。

22歳にもなってこんな質問をしてしまい、申し訳ありません。どうか、お答えいただけますでしょうか。よろしくお願い致します。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

今はそれが正直でよいと思います。

 こんにちは。「純粋に〜心を持てない」とのことですが、これ、そのままでよろしいと思います。そして、「親に頼らずに自分の力で生きて行けるようになることを、嬉しく思っている」とありますが、ここは純粋ですか?
 お子さんがこういう気持ちになるというのは、子育て大成功なのですよ?子育ての目的は、「子どもを独り立ちさせること」なのですから。そして現代、特に思いの面で、これができていない親や子が非常に多いです。このhasunohaの問答をごらんになっても、そう感じませんか?
 ということで、「ここは純粋ですか?」がちょっとジャブなのですが、親御さんへの感謝の表明について、今のところ取り敢えず「引用してきた言葉」で充分だと思います。
 言葉というのは、最初必ず何処かから入ってくるもの、受け身で始まります。これ考えてみれば当たり前ですよね。受け身でため込んで、いろいろストックしている言葉から、今度は余り意識せずにセレクトして表現しているのですよ。
 ですから、結果としてあなたを独立心ある女性に育ててくれた、そこに感謝できるのです。今のところ、ご兄弟という比較対象があるので、ついつい統一的なスケールを考えたくなるのでしょうけれど、事は大小比較ではありませんよね。
 ただ、このことは、恐らくご自身が子育てする中ではっきりと分かることでしょうから、あなたの望む「純粋に」は、その時期でないと持てないかな…とも思います。

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有り難し
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一般大学(一般的でもないが…)から大正大学の史学コースへ。そののちお寺。坊...
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気持ちはあります。ただ、うまく伝えれらないだけ。

はじめまして。亀山純史と申します。
まかろにさんの心の中には、ちゃんとご両親への感謝の気持ちがあると思いますよ。家から出られることを嬉しく思っていることは、自立心、親離れの心がしっかり育っている証拠で、決して冷たい人間ではありません。そして、そのようなあなたを見て、ご両親は安心していることでしょう。
「本当に心から両親に感謝の言葉を伝えたことはありません。」とのことですが、それはあなたのご両親への感謝の気持ちがないからではなく、上手く伝えることが出来ないだけです。言葉でもって感謝の気持ちを伝えなければ、と思えば思うほど、何と言ったらいいのかわからなくなり、もしかしたら、自分には、親に対して感謝の気持ちがないのでは?と思ってしまうのです。また、親元を離れて初めて親の有難みがわかるものですが、これにしても、親元を離れるまで感謝の気持ちがなかった、と言うわけではなく、親元を離れて自分の心の中に感謝の気持ちがあったことに気づくのです。
感謝の気持ちは感謝の言葉だけによるものではありません。また、四六時中、感謝の気持ちを持ち続けることもできません。親元を離れたら、週1回は電話で元気な声をご両親に聞かせてあげてください。それが何より親にとって嬉しいことだと思います。
以上が私からの回答です。まかろにさんの4月からの新天地で生活が順調にいくことを願っております。

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おきもち

hasunohaを訪れてくれた皆さん、こんにちは。私は浄土真宗本願寺派の僧...
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質問者からのお礼

お言葉ありがとうございました。
社会人になる日が近づき少し焦りすぎていたのかもしれないと、感じました。焦らず、自分が思っていることを感じられるように、ゆっくり頑張っていこうと思います。

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