コロナの影響で四十九日をとりやめる
7歳、5歳の子供を持つ40代の主婦です。
先月、夫(54歳)が亡くなりました。
浄土真宗です。
菩提寺はありません。
当初、四十九日を葬儀を行ったセレモニーホールにて親族16人で行う予定で進めておりました。
しかしながら、夫の母と私の実父が共に80代であり、コロナに感染したら、と不安になったため、自宅で子供と私3人で行うことに変更しました。
夫の実母(私の義母)もその方がいいとおっしゃってくださりました。
ところが、本日義母より、私たちがコロナに感染しないかとても心配なので、四十九日はやらずにいた方がいいとお願いがありました。
確かに私がもし感染でもしたら、幼子がいるのでとても困ります。
そして義母は、亡くなった夫も、私たちのことをとても心配していると思うから、是非そうして欲しい、家でそれぞれお祈りしましょうと言って下さっています。
義母がそう言っておりますので、何かあってからでは遅いので、大変心苦しいのですが、そのようにしようと思っています。
ただ、そのような場合、本位牌の開眼とご本尊の開眼供養はどのようにすればいいでしょうか。
コロナの状況がまだまだわからないので、一周忌など、コロナが落ち着いた頃合いで、先々になってしまってもいいものでしょうか。
それとも、四十九日にしなければ意味を成さないものなのでしょうか。
全く知識もなく、知恵もないため、どうぞよろしくお願い致します。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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なんでもご相談ください
はじめまして、ご相談拝読しました。
ご主人のご命終に謹んでお悔やみ申し上げます。大切な方の命の終わりに際し、大変な悲しみの中におられることと思いますが、新型コロナウイルスによってさらに不安が押し寄せてくることとご心配いたします。
是非お気軽にhasunohaでお気持ちや疑問についてお聞かせください。
さて、浄土真宗と言っても主には真宗十派があり、さらには地域差・僧侶による個人差もありますので一概には言えないのですが、思う所をお話しさせていただきます。
位牌とは亡き人の霊魂が宿る場所・依代と考えられたり、生前の位官や姓名を記すものとして用いられたりしますが、基本的にはどちらの意味でも浄土真宗では用いません(高田派では位牌をもちいると聞きますが)。
49日までの中陰法要についても、仏教一般では追善供養として勤めますが浄土真宗では違います。追善供養とは、亡き人が良き処に赴けるように遺族が法事を営むという善行為の功徳を回向する(=振り向ける)ものです。
浄土真宗では追善供養でなく讃嘆供養としてお勤めします。亡き人は追善をしてあげなければ死後世界を迷い苦しむような存在ではなく、むしろその命の終わりをもって命の事実を残された者に伝え、さらには仏法(ここでは阿弥陀如来の教え)と出遇う機会を作ってくださる仏様のお一人であったと見出し、そのはたらきを通じてご本尊である阿弥陀如来の功徳を讃嘆するのが浄土真宗の供養です。
阿弥陀如来はその人の生き様や死に様に関係なく、いつでもどこでも誰でも必ずあなたを救うとお誓いくださった仏様です。その仏様の教えを亡き人を縁としてお聞かせいただくのです。
ですから開眼供養によってご本尊や位牌やお仏壇がどうにかなるとか、法要によって亡き人の霊魂がどうにかなるということでなく、供養・法要を縁として残された私たちの方の眼が真実に開いていくことが大切です。
今お感じのお気持ちはお辛いものかもしれませんが、それも亡き人からの大切なはたらきかけです。
49日までになさないと意味がないということはありません。これからもずっとご主人からのはたらき・促しを受け、そこから「どうか仏法に出遇ってほしい」、そして「あなたの命について真実に目覚めてほしい」との亡き人・仏様の願いに包まれていくのです。
南無阿弥陀仏
四十九日にしなければ意味がない事はありません
はじめまして。
神奈川出身で新潟でお坊さんをしている者です。
私のところも葬儀社さんからの紹介で色々な方の葬儀をさせて貰いますが、四十九日法要を延期される方もおられます。
菩提寺ではないので遠慮して聞きにくいのかなと察してお話させてもらいます。
位牌(法名)とご本尊の開眼供養(お内仏・お仏壇)の事は、法名は過去帳に記入してもらい合わせて開眼お経を四十九日法要合わせて、との流れに私ならさせて貰うのですが、コロナの影響がありますので収まってからという方法があります。
大切なのは義母様がおっしゃられた祈りを大切にしましょうとの言葉ですね。お骨やお仏壇があれば開眼していなくても毎日手を合わせて頂きたいと思います。
収まった時分に皆さんで丁寧に法事をお勤めされると良いですね。
質問者からのお礼
お返事、ありがとうございました。
コロナの影響で、子供が在宅しているものですからお礼のご連絡が遅くなり、申し訳ありませんでした。
四十九日の法要をお断りしたものの、本当によかったものかと不安だったのでお二人のお言葉に救われました。
四十九日に合わせてご本尊と本位牌と出してお祈りし、コロナが収まり、世の中が平和になった頃、改めて法要を行いたいと思います。
また、その時に白木御位牌をご供養していただくように、大切に保管しておきたいと思います。その形でよろしいでしょうか。
夫が居なくなって寂しく悲しい上に、こんな世の中になってしまって不安ばかりです。
でも、子供たちのためにも明るく頑張っていきたいと思います。
早くコロナが収束して、全ての方が家族や友人と過ごせる日が早く来るよう祈っております。
不安を取り除いてくださり、本当にありがとうございました。