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善き心を保つには?

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有り難し有り難し 5

こんばんは。私の悩みを聞いて頂ければと思います。
日々の生活の中で、自分の欲望や煩悩に知らず知らずのうちに支配されていて、善き行いをすることができません。
例を出すと、路上を歩いている時に、目の前でコーヒーをこぼし手などが汚れている方がいるのに人目が気になって、そのまま通り過ぎてしまう。
人に感謝や想いを伝えたい時に、自分をさらけ出すのが恥ずかしくなって、正直な気持ちを伝えることができない。
また、過ぎ去った出来事に対しても「ああ、あの時こうすればあの人はもっと幸せだったのでは」などとその時点では気付かずに去ったことをクヨクヨ考えてしまいます。
私は「自分の想い」から生まれる行動が「目の前の人」を幸せにして、「世界を前に進める」。そして、それが違った形でも自分に返ってくることがあれば幸せだと考えてます。
小さな行動からなのでしょうが、普段の自分にその意識が浸透してきません。これは、腹の底ではそのように考えてないのではないかとも思ってしまいます。
「羞恥心を抑える術」、「気持ちを察するアンテナの感度を高める術」の心構えや考え方等、そしてそれを保つ方法が有れば御教示お願いします。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

全ては ありのままに観ることから

 よしをさん、おはようございます。ハスノハにようこそ出会ってくださいました。「善き心を保つには」という大切なお悩みをお預かりしました。このようなお悩みをお持ちのよしをさんは、これまで心優しい方にたくさん出会い、また仏縁にも恵まれた方かとお察ししました。「自分さえよければ」「今さえよければ」という自己中心的な人が増えている中で、「目の前の人を幸せにし」「世界を前に進める」そのような思いを持つよしをさんと出会えたことは、僧侶の私にとっても大きな喜びであり、励みになりました。
 
 善き心を保つために大切なことは、「如実知見」つまり、(自らの心を含めて)物事をありのままに観るということです。その点から「恥ずかしい気持ちがあるのだ」「周りの目を気にする自分がいるのだ」ということもきちんと自分で確認できていることは とても大切なことです。相手のどのように声をかけるか、行動に移すかも、自分や相手をありのままに観ることがなければ、その時のふさわしいものにつながらないからです。
 
 さらに、よしをさんを変わらずに照らし、見守り、導いている働きに出会ってください。お仏壇や仏さまに手を合わす習慣があれば、それを続けてください。もし難しければ、毎日照らしてくれるお天道さんの光を、仏さまの働きとして受け取ってください。言葉や行動に移せなかったからといって、くよくよする必要はありません。私たちは人間ですから、時には怠け心も出ます。激動の世を生きていますから、いつも揺れ動いて当然です。でも、仏さまのご縁をいただいていることで、その揺れは必ずおさまります。(また揺れるくりかえしですけど)様々な条件が整った時には、思わず身体が動くようになります。今度は、このように行動できたらいいなというシュミレーションを重ねてみてください。

 どうぞ、世間に埋もれないように、出世間の仏さまに支えられながら「善き心」「慈しみの心」を大切に大切に育てていってください。よしをさんご自身の心や体を大切にしながら、焦らず投げやりにならず、生きていってくださいね。応援しています。

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有り難し
おきもち

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん...
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質問者からのお礼

 げんさん様、回答と温かいお言葉ありがとうございます。
 物事をありのままに見ること、シンプルなように思えて、なかなか難しいことですね。どうしても、知らず知らずのうちに自分の気持ちや感情を正当化するような物の見方に至ることが多いように感じます。これまで生きてきた過程で、そうゆう自分が形作られてきたのだから、いきなり出来るようになるとも思えません。しかし、そうなれたらいいなとは思います。そのために日々、頭のどこかに「如実知見」の言葉を置いておこうと思います。
 これから先も、大小関係なく迷うことが必ずあると思います。その際はまたお力を貸して頂ければと思います。
 私がげんさん様の励みになれたことをとても嬉しく感じます。また誰かにとってそのような存在であれたらと思わされました。温かいお言葉ありがとうございました。

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