夫に夢を諦めて欲しい
夫の夢を応援しきれず、つらいです。
夫は小さな離島の出身です。彼は幼い頃から、大好きなこの島を無くしたくないという変わらぬ夢を持ち続けています。生活があるので本業は別にありますが、地域再生のため事業を立ち上げたり勉強に励んだりとても努力しています。今は島の対岸の本土で生活していますが、ゆくゆくは島に移りこの地域再生事業を生業としていくつもりのようです。
彼が熱心に活動していても過疎化は進む一方で、島にはもう小学生以下の子どもがいません。我が家には去年第一子が生まれましたが、このまま島に移れば同級生どころか同年代の子もいません。夫にこの不安を伝えても、小さい頃からずっと変わらず持ち続けた夢とそのために続けてきた努力があるためか「住んでみて、実際にもっと行動してみないとわからない。もしかしたらこれから子どもが増えるかもしれない。というかそうなる為に今事業を立ち上げ働きかけている」と言います。
夫が努力しているのは知っています。休みもなく働いて、少しでも時間が出来れば勉強漬け、今までの進学先も就職先も全て夢の実現の為に選んで来ました。ここまで努力出来る夫を尊敬しています。
しかし、もう子どもが生まれ、その子の人生が始まってるのです。住む家、住む地域、通う保育園・学校…小さい子どもは、親の決定が全てです。正直、島で生活するのは難しいと思います。というか、子どもにはごく「普通」の日常を送って欲しい。同年代もいない土地で幼少期を過ごすなんて考えられません。夫にもこのことは伝えて何度も話し合っています。ずっと平行線です。
夫の姿を見て来たからこそ、「夢を諦めて欲しい」と面と向かって言えず辛いです。
応援したい気持ちは山々です。側で支えたい、力になりたい、私も島に人が戻って来て欲しい…しかし現実問題、自分達の生活があるのです。夫が、自分の意思で夢を諦めてくれたらどんなにいいだろうと思ってしまいます。狡い考えだともわかっています。はっきり言えない自分が嫌です。
家族にとって何が1番幸せなのかわからなくなってきました。私はどう気持ちを持てばいいのでしょう?
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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azさま、こんにちは。
なるほど、azさまご自身で、よく整理できているな~っという感想です。夢を追う旦那さまのお気持ちも分かりますが、奥様のおっしゃるとおり、疑問が残りますね。
まず、島の再生が第一の目的であるならば、必ずしも結婚したり、子を設ける必要はないですよね。家族を作るということは、家族を養うという約束とセットになりますから、時には、夢を追うのが難しくなるのも、目に見えています。
これは、特に、縦横無尽に世間を渡って利他行に励む菩薩道を目指す僧侶にとって、妻帯が望ましくないことと、同じような話ですね。家族ができてしまうと、自分ができる世間での利他行に、多少なりとも制約が出てきてしまうからです。
夢も追うし、家族も養うのだ、ということで、旦那様は二兎を追いたいところなのでしょうが、パートナーであるazさまの、(二兎を得られるという)信用を得ることができないわけですね。azさまからすれば、お子さんの健全な育成という責任感をお持ちですから、「諦めて欲しい」という選択肢が頭をよぎるのも、自然なことのように思われます。
旦那さまに厳しいことを申し上げますと、奥様であるazさまの信用を得られるかどうかも、旦那様の実力のうちかなっと思いますね。二兎を得たいなら、あらゆる手を尽くし、azさまからの信用を獲得しなければいけませんよね。
また、一応、菩薩にあこがれる私が覚える違和感は、旦那さまがその島にこだわる背景です。「幼いころから大好きな島がなくなってほしくない」という、故郷が廃れる悲しみ自体は共感しますが、もう少し広く、「世間の人々のために」という純粋なお気持ちで活動できる器を、期待したくなります。時代が変われば、どうしたって、人の住む場所も食べるものも使う道具も、変わります。変えるべきではないのは、「人のため」という気持ちなのであって、場所や道具といったものへのこだわりは、厳しく言えば、不純かなっと…あくまで理想ですけどね!
島に永住させなくても、青少年の宿泊研修所を作って、便利な道具に頼らない、あえて不便な生活を送ってみよう、といった程度に役割をしぼれば、現代人にとっては大変よい機会になるでしょうし、島の魅力はいくらでも伝わると思いますけどね。少なくとも、私はその島で修行したくなりますね!息子も行かせたいです。
よく話し合ってみてください。
質問者からのお礼
ご回答ありがとうございます。似た境遇の人がおらず、誰に相談すれば良いのかずっと気に病んでいたのがふっと軽くなりました。まだまだ話し合いは続きそうですが、お坊様からいただいたご意見を心に留め、もう少し頑張ってみようと思います。誰かに聞いてもらうって、本当に本当に有難い事ですね。感謝致します。