コロナ禍での漠然とした不安感について
非常に漠然とした悩みですが、少し聞いて頂きたいことがあります。
コロナ禍で、本当に大変な思いをされている業種の人たちがいらっしゃる中、自分は十分にがんばれていないのではないかという思うことがあります。
大変な中、様々な工夫やアイデアで、この難局を乗り切ろうされている方をニュースなどで見ると、「すごいな」とか「なるほどそういうアイデアもあるのか」と驚かされることも多く、勉強になります。自分も勇気をもらい、がんばろうと思うこともあります。
その反面、自分は十分に頑張ったり、チャレンジできていないのではないかと感じることがあります。
私の仕事もコロナの影響を受けてはいますが、自分にできることを一生懸命やっていますし、家庭生活や子育てでもできる限りの努力をしているつもりです。
しかし、ふと漠然な不安感や虚無感、疲労感が訪れることがあり、疲弊することがあります。
もし、コロナ禍の経済的な影響がさらに自分の生活に拡大したら、自分は家族を守れるだろうか。もっと大変な状況にあっても、それを切り抜けようとアイデアや業態転換で乗り越えようとしている人たちと同じようにできるのか。
急に不安になったり、後ろ向きになってしまう自分がいます。
そういう自分と向き合う時、何かアドバイスを頂ければと思います。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
自分を思いやる
Hiroki 様 相談ありがとうございます。
「急に不安になったり、後ろ向きになってしまう自分がいます」という漠然とした不安は誰でも起こるし持つものですね。
人は、恐怖や不安にすぐに反応する機能が備わっているのです。何かに襲われそうになったら咄嗟に逃げたり、戦う、生きるための機能です。
この機能は幸せを感じていても突然出てくることがあるので、コロナ禍で不安や憂鬱になっても、生きるための本能的機能が自動的に働いているだけで、問題はありません。うまく立ち回れる人と比較してそう思うのも当然なんです。
問題があるとしたら、それで、自分を責めてしまうことにあります。
不安や憂鬱は、あなたが悪いわけでも、あなたに責任があるわけでもないので、自分を責めたり、情けないと思う必要はないのです。
そして、不安や憂鬱に引き込まれそうになったら、自分に思いやり・優しさ・愛情・寛容さ・癒しを向けることです。思いやりや優しさがその不安からの解放を促します。
思いやりや優しさを感じることは何でしょうか?そして人との絆や繋がりを感じたことを思い出してください。この優しさ、思いやり、絆、つながりの感覚に浸ることで、あなたに勇気を与え、何かしらの知恵を授けてくれるはずです。
人は優しさや思いやりで心が温まることで前に進めるのです。そのことを意識して自分と向き合ってくださいね。
一礼
追伸:早速にお礼メッセージありがとうございました。
沢山の人の優しに支えられてきたのですね。感謝を込めて祈りをささげるとともに、その優しさを受け取った時の温かい感情も思い出してくださいね。その時の自分の感情をしっかりとさらけ出すくらいに受け入れると、不安もおさまっていくと思います。大丈夫ですよ、自分の力を信じてくださいね。
もしわからない時はどうぞ気軽にご相談ください。再礼
質問者からのお礼
ありがとうございました。
ご助言を頂き、気持ちが楽になりました。
自分と向き合ったとき、「自分への責め」というものが、やはりあるように思いました。
今、精いっぱいできることをしている自分をもう少し受け入れてやろう
と思いました。
いままで、多くの人の優しさに支えられてこれまで生きてこられました。
今日があるのはその人たちの絆ややさしさだと思い、これからも前を
向いて生きていこうと思いました。
コロナでなかなか帰省できない故郷神戸のお隣の明石市の
お坊様からの優しいお言葉、大切にして生きていきたいと思います。
本当にありがとうございました。