日蓮宗の僧侶としてお話をさせて頂きます。

ヒグマさんは日蓮宗の信者ということですが、菩提寺がありましたら、本当は直接ご住職にお聞きになられることで納得のいく答えが得られると思います。文面だけでは、誤解を招いたり正確に伝わらなければ意味がないからです。ともあれここでも私のできる範囲でのお話となります。

日蓮聖人はご自身で例えば「上行菩薩のかびをかをほりて法華経の題目をひろむる者」とか「上行菩薩の再誕の人なるべしと覚えたり」等と述べられています。そのような意味を踏まえ、上行菩薩の再誕とか応現（応化）とされています。

この上行菩薩をはじめ四菩薩は、湧出品（妙法蓮華経 従地涌出品第十五 ）に、久遠本佛の本弟子「本化の菩薩」として、地から湧き出でた菩薩とありますから、私たちのような地上世界に人間として生まれ上行菩薩となり亡くなったということはありません。

この世的に再誕という表現は亡くなった方が生まれ変わるということになりますが、本来、魂の次元では死はありませんから、肉体の変化はあっても死はありません。又、経典からすれば計り知れない程の時間や空間を超越して表現されていますので、やはり、この世的な解釈では限界があります。

ゆえにご質問の上行菩薩はこの世的に亡くなたれたのではなく、その働き使命を継承されたということです。お経はこの世的な見方をしてしまうと、すべて単なる物語となり、又、解釈も辻褄が合わないことも多々あります。何故なら今の科学での分析には限界があるからです。
私もまだまだ未熟ですから、すべてを解明できませんが、そのように思います。

鈴木海祥

法筵寺

日蓮宗のお寺で、名古屋市南区にあります。 ”お寺は生きている人のためにも...

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