コロナ死の父への酷い態度、その後悔
父が新型コロナで亡くなりました。保健所から濃厚接触者だと連絡が来てから亡くなるまで、私は父に何ひとつ優しい言葉をかけず、それどころかまるで汚い物のような扱いをしてしまいました。謝る事や、今まで育ててくれた事への感謝もできず逝ってしまい、日々激しく悔やんでいます。
父は軽い認知症で、デイサービスに週3回行く事が唯一の楽しみでしたが、そこで感染しました。濃厚接触の連絡が来た時、私はただ迷惑としか思わず、冷たい態度をとりました。感染者が少ない地域で、仕事先や子供の学校で『第一号』になれば白い目で見られてしまう…絶対に感染りたくない!と考えて。父は何も悪くないのに。
二世帯住宅でしたが「うちには絶対来ないで!」と言い渡し、母のみに看病させ、父に声をかける事すらしませんでした。PCR検査と入院は私の車で送迎しましたが、「絶対に喋らないで!」と釘を刺し、寒空で窓を全開。父は何度も『寒い…』と呟いていましたが、私は(喋るなと言ってるのに…)と舌打ちしていました。気管支炎で息が苦しいので、マスクを下にずらしてしまう父に、「マスクしろ!」と車内で何度も鬼の形相で怒鳴りました。ドライブスルーPCR検査で1時間弱待たされている時、私は車外に出て、父を1人放置しました。行きも帰りも私はずっと不機嫌な態度で接していました。
入院する事になった時も、すぐにマスクをずらす父に、窓全開の車内で何度も怒鳴りました。
そのイライラした感情のまま、病院の裏口のドアから看護師に支えられながら中に入る父に、低いトーンで「頑張ってね」と言ったのが父との最後でした。
歩いて、荷物もしっかり自分で持ってドアの向こうに行った父が戻ってこないなんて思わなかった…
入院して暫くして「悪化」の連絡が来た時、自分の態度を猛省し、何とか戻ってきて欲しい、酷い態度を謝りたい、今まであまり親孝行ではなかった分を償いたいと奇跡を祈っていましたが叶いませんでした。遺体とも会えず、遺骨となって戻った父。なんて酷い娘だったのだろうと思うと苦しくて仕方がありません。
車内で、寒い寒いと言っていた父。怒鳴る私に、叱られた子供のようにマスクを直した怯えた顔の父。その父の姿が目に浮かび、胸が締め付けられます。父が逝ったのは私のせいではないかとさえ思えてしまいます。
父に謝りたい…私の心を父に届けるにはどうすればいいのでしょうか。
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親なればこそ、子なればこそ
ご質問拝読しました。
リグレットさま
regret 後悔ですよね。
どうかご自身を
責めるのはおやめ下さい。
親なればこそ、
子なればこそ、
なんです。
あなたはお父さまが、
悪くない仕方がないことだと、
十分にわかっていらっしゃる。
では、
何故怒ってしまったのか?
悔しかったからではないですか?
コロナに対する世間の目は、
厳しいものがございます。
まさに偏見なんです。
偏見以外のなにものでも、
ございません。
ましてや、
高齢者施設で感染してしまった。
本当にやむを得ない。
ことなんです。
しかし、あなたは、
感染されたことが、
悔しくて、悔しくて、
仕方がなかったのでは、
ないですか?
身内だからこそ。
最愛の父なればこそです。
ご自身をお責めになるのは、
どうかおやめください。
お父さまもわかってますよ。
そんことは、
子どもが失敗すると、
他人の子は許せても、
自分の子には、
ついつい厳しく叱責して、
しまうものです。
心の中で、
お父さんごめんさない!
と3回唱えたら、
もうお終いにしましょう。
お父さまは、
とっくに許してしますから。
お浄土から
困った娘だと、
苦笑いしています。
あなたはもう十分に、
反省されさた。
親子は、
なんでも水に流せるんです。
お父さまがお好きだったものを、
命日に御供えしてください。
よろしくお願いします。
ご家族のお幸せを、
お父さまともども、
祈っていますよ。
どうかお幸せに。
他の人に同じことをしない
リグレットさん、お気の毒様です。これからもご供養を続けて下さい。あなたもご自愛ください。
この感染症はハンセン病と同じで病気自体は直せばよいのですが、周りの注目度が病気の症状より酷いとおもいます。病気に苦しむのでなく、差別や誹謗中傷に悩まされます。差別や誹謗中傷にはワクチンも特効薬もありません。未だに治療できない病気なのです。私は常に「病気に掛かれば治すだけ。差別や偏見、誹謗中傷しても病気は治りませんよ。この病気を緩和する方法は思いやりです。」と昨年の2月頃から法話で言ってきました。
あなたが父上様にした事に後悔するなら、これ以上他の人に同じことをしないことです。あえて言いますと実体験をしたあなただからこそ周りの人達に話せることがあると思います。
質問者からのお礼
ご回答くださりありがとうございます。
仰る通り、悔しくてたまりませんでした。
高齢の父を守る為に家族でステイホーム、手洗い、マスクを徹底していたのに…なぜその父が?…と考えるたび今でも悔しいです。
でもそれ以上に自分のとった酷い態度が辛く苦しかった…
父はとっくに許してくれている…とのお言葉に涙が溢れました。
何度も何度も読み返し、本当に父が許してくれているような、苦笑いをしながら見守ってくれているような気持ちになり、救われたような思いです。
今後は父の供養をしっかりと行い、残された母を大切にしていきたいと思います。
もちろん、コロナ患者に対する差別、偏見、誹謗中傷等をするつもりは一切ありません。
ご回答、本当にありがとうございました。