hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

親の宗教について

回答数回答 1
有り難し有り難し 9

親がとある新興宗教にハマってしまいました。
私は仏様や神様は誰でも救ってくださると思っているのですが、母の話を聞くとその宗教に入らない限り天国には行けないらしく、またその宗教の名前や信じられない体験(実際に私も目にしたのですが)を他言してしまうと地獄に落ちる。と脅されました。
家庭環境が昔から悪かったのですが、その宗教に入ってから家庭がいい方向へと向かったので母を無理やり辞めさせたい。とは思いませんが、多額の費用を払っているらしく心配です。
そこで質問なのですが、ホンモノの宗教に入らないと地獄に落ちるのでしょうか...そうでなければ天国へいけないのでしょうか...とても怖くて夜も眠れません。
教えていただけたら嬉しいです。
また、母とはこれからどのように接すればいいでしょうか?(新興宗教が怪しい!と感じてから母の存在が気持ち悪くなってしまうようになりました...)


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

「天国」、「ホンモノの宗教」

こんにちは。

「ホンモノの宗教に入らないと地獄に落ちるのでしょうか...そうでなければ天国へいけないのでしょうか」と書いています。これは、既にその「新興宗教」の理論に乗っかっている問いだと思います。

その宗教が言うところの「天国」を切望する人もいるでしょう。
しかし、それはその「新興宗教」に属している人だからなのだと思います。

その「天国」は、どういう「天国」なのでしょうか。
キリスト教上のものなのか、独自理論上のものなのかは分かりません。
また、キリスト教上でも、所謂正統派に属する解釈なのか、異端的な解釈とされているのかも分かりません。あなた自身も、その「天国」が漠然としたものとしてしか捉えられていないのではないかと想像します。

仏教では、「天国」は天人、天女が住まう迷いの世界です。
非常に長い寿命をもって、美しい世界にいるけれども、やがて死がある。
その死という面で、人間と同じく苦しみ悩みから抜け出せていない世界のことです。つまり、仏教では「天国」は目指すべき世界ではありません。

一方、私の仏教では極楽浄土は、待望される世界です。
阿弥陀如来様という仏様は、すべての人を必ずこの世界に連れゆく。
この阿弥陀を拠り所とせよ(←ここの意味が最重要)と仰せです。

いろいろな「宗教」から、あなたが「ホンモノの宗教」を見出していく必要性があるのではないでしょうか。少なくとも、「新興宗教」の理論に基づいてその「新興宗教」こそ「ホンモノの宗教」であるという結論から始めるよりも、一度広い「宗教」の世界を見渡す必要性を感じます。

そういう姿勢の上でこそ、「母とはこれからどのように接すればいい」という答えが出ます。「宗教」を客観的に見つつ、お母さんの意見を客観的に見つつ、是々非々で話を聞けばいいのです。

{{count}}
有り難し
おきもち

釋 悠水(しゃくゆうすい)
浄土真宗本願寺派報恩寺住職(兵庫県三木市) 本願寺派布教使 元本願寺布...
このお坊さんを応援する

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ