回答 2
有り難し 25 私は障碍者です。今はやりの「発達障害」なかでも「アスペルガー」という障害です。
これは先天性の障害で、治りません。薬などで抑えることもできません。
障害の内容としては、「言語障害のない自閉症」と説明するのが一番正確です。人間とコミュニケーションをとることができません。興味の対象も限定されており、予測のつかないことが苦手で、日常の行動などには一定のルールがあり、そこから外れたことが起きると極度に不安になります。
これは、先天的に脳の構造が健常者とは違うせいで、気の持ちようなどでどうにかなるものではありません。
ですが、このような障害をかかえているので、どんな仕事も健常者と比べてずっと低いレベルでしかすることができません。例えば、先の読めないことが苦手なので、電話の応対ができませんし、人との話ができませんので、営業職なども付けません。
今は、公務員の障碍者採用に潜り込み、仕事自体は続けられていますが、やっている内容は掃除機をかけるだけ、一日八時間の労働時間のうち、私の仕事は十五分で終わってしまい、残りの七時間四十五分は何もすることがなく、ただ座っているだけです
私が健常者のようにきちんと働けないのが悪いので、人に文句を言いたいとは思いません。ただ、何をしても明らかに人より劣り、障碍者保護の法律のおかげで、お情けのような扱いを受けている、また、そのお情けを受けなくては生きていかれない自分が、ひたすら悔しく、情けなくてたまりません。
何をしても、人より劣り、健常者の蔑み交じりのお情けにすがらなくてはまともに生きてもいけない障碍者である私など、生きている価値はないのではないか、といつも思っています。特に、仕事に行った後では、毎回ひどく落ち込みます(ちなみに、うつ病ではありません)今は、高齢の父と、猫と一緒に暮らしていますが、二人がいなくなったら、私も一緒にこの世から脱出しようと思っています。
私はこれは一種の「尊厳死」だと思っています。キリスト教では、自殺はどんな理由でも絶対に許されない、と聞きましたが、仏教ではこのようなみじめな生を終わらせることをどう判断するのか、そこもうかがいたいと思いました
お坊さんからの回答 2件
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お気持ちはお察しします。
azuma師の温かなお言葉、私も救われた思いです。
尊厳死とは自分の感情を武器にして自分に向ける行為ではありません。
障害という人間の一面だけを誇張して価値を落とすことを尊厳とは言いません。
仏教ではお釈迦様が生まれて間もなく、天上天下唯我独尊という言葉を発したとされています。
自分という存在の原点は『尊』なんです。
後から医者の診断や福祉事務所の判定でラベリングされて不利益被ることがあっても、尊さを見失った状態で尊厳死を語るのはちょっと違うと思います。
尊さではなくアスペルガーや障害を拠り所にして、障害を武器に仕立てて自分を傷つけようとしている風に感じます。
『アスペルガーだから』ではなく
『アスペルガーでも』この世を生き抜いてる人は沢山います。
アスペルガーの診断を受けても生き延びる知恵を本にしてる人もいます。
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お返事ありがとうございます。
率直な想いを聴かせていただきありがとうございます
やまゆり園の話に触れていましたが、私は少し違う考えです。
弱者が弱者を演じてるから、強者が強者でいられるという視点があります。
障害者が居なくなって本当に困るのは、、、私は、マウントの下側に設定されている方よりもっと困る人がいると思っています。
周りの言葉は必ずしも真実とは限らないです。
患者がいなければ医者は成り立たないです。
凡夫がいなければ如来に成れない。
その視点の宗派も仏教にはあります。
だから、大丈夫。
職場が人生のすべてではありません。
大丈夫。
『この子らを世の光に』
拝読させて頂きました。
あなたが病を抱えて今もとてもつらい思いをなさりながら毎日いきていらっしゃることを読ませて頂きました。あなたのそのつらい思いは私の想像を遙かに超えるものかとは思います、あなたのお気持ちを心よりお察しします。
私はあなたが生きる価値があると思います。あなたが生きることそのもので価値があり、あなたの命の尊厳はあると思います。
今あなたがその様に病の中でお仕事なさっておられることそれ自体とても価値があるのです。人の仕事とあなたの仕事が違っていてもいいと思います。今あなたができることをあなたはあなたなりに取り組んでいるでしょうし、その中であなたは一生懸命生きているのです。
今の仕事がずっと続くのかどうかはわからないですが、それ以外でもあなたができることは様々にあると思います。あわてることはありません。
あなたが取り組んでお勤めなさっていけることを一つ一つ着実にこなしていきましょう。
又あなたは今もさまざまなものごとに恵まれて沢山の方々に見守られて生きているのです。あなたが先ず生きることそのものを沢山の方々が尊いと感じ喜んでいるのです。
あなたは今つらい思いしか頭の中には無いかもしれませんけれども、あなたにはきっと春の日差しが届いていてあなたを照らし出しているでしょう、そしてあなたの家の周りには沢山の花々が咲き誇りあなたに笑顔を向けているでしょう、沢山の新緑があなたの周りに伸びてきてあなたのもとには新鮮な野菜や果物が届いていることでしょう。
その様なこともあなたは感じることができるでしょうし、与えられたことに恵まれたことに喜びを感じたり感謝することもできると思います。
ものごとは一通りの解釈だけではありません、今目の前にあるもの一つ一つにとても価値があり意味がありご縁があるのです。
お釈迦様のお弟子さんにチューダパンダカという方がいます。その方は物覚えが悪かった為に人からさげすまれたり傷つけられたりしました。けれども立派に悟りを開いていかれた尊い方です。もしも宜しければそのお弟子さんのお話も一度ご覧になってみて下さいね。
あなたがこれからもかけがえのない大切な人生を大切な皆さんと一緒に心すこやかにおおらかに生き抜いていかれます様にと心から祈っています。またあなたの思い意をお聞かせ下さいね。あなたをお待ちしております。
お二人とも、私のうっとうしい相談に、心のこもったお返事をありがとうございます。いただいたお返事をまる一日、何度も何度も読み返しました
泰庵様
おっしゃる通りでした。人並みのことのできない自分は「卑」で、生きる価値がないと思っていました。実は、今でもその思いからは抜け切れていません。
人よりも劣っている、障碍者だから、どんなに努力しても人並みにはなれません。そんな命が尊いとは思えないのです(実は、「やまゆり園」で障碍者を大量殺人した犯人の言った、「障碍者はいない方がいい」という理屈に共感しています)
ただ、確かに「アスペルガーでもこうすれば生き抜いていける」という知識をまとめた本は売っていますね。私自身も書店で立ち読みしたことを思い出しました。まだ完全に、ではありませんが、職場で「掃除しかできない」と言われ、周囲に舌打ちされるような生き方でも、工夫次第で、職場以外の場所では輝けるのかもしれないと思いました。
視野が広がった分だけ、気持ちが楽になったように思います。ありがとうございました。
Kousyo Kuuyo Azuma様
察します、のお言葉に、思わず涙がこぼれました。今まで「使えない」「変人」と言われ、嫌われ、厄介者扱いしかされてきませんでした。こんなにストレートに、役立たずは役立たずなりに情けなくて苦しいのだということを認めてくださったのは、我が愛猫とKousyo Kuuyo Azuma様だけです。とても救われました。
チューダパンダカの話も、すぐに検索しました。ひたすら心を込めて、掃除を続けることで、悟りを開かれた方、という理解でよろしいでしょうか？私には、たとえ悟りを開けなかったとしても、ダメ人間扱いした相手を憎まず、恨まず、妬まず、自分自身に絶望もせずに、ひたすら掃除を続けた生き方が、とても尊いものに思えました。
以前、「やまゆり園」で障碍者の大量殺人があったときに、あるコメンテーターが「人は生きているだけで尊い」と発言し、ほかのコメンテーターに「なんで？」と突っ込まれたことがありました。その時、コメンテーターは絶句し、答えられませんでした。それを見ていて、ああ、やっぱりそんなことは本人すら信じていない、きれいごとにすぎなかったんだな、と思い続けていましたが、この話を知って、初めて納得がいきました。
仕事も私の能力も、何も変わらないとは思いますが、少しだけでも見習って、わずかな仕事にも心をこめて、職場だけではなく、家庭の家事や、自己啓発の勉強などを、頑張って生きていこうかと思いました
ありがとうございました。
