霊感てあるのでしょうか
大手企業に長年勤めていた夫が、パワハラによる適応障害で会社を辞めました。
パワハラに耐えていた同時期にスピリチュアルに惹かれていたようで、「自分にも霊感がある、サラリーマンはこりごりだから、自分もスピリチュアルマスターとしてそういう事業をやる」と言い、毎日瞑想したりパワースポットに行ったりレッスンを受けたりしています。ブログを書いたり実際にお仲間にヒーリングなどと呼ばれるセッションを施したりしているようです。
私自身は、霊やスピリチュアルはもちろん占いすらあまり信じないタイプの人間ですが、それでもそういった世界観があることは否定しません。また心身が癒えるまで少し好きにさせてあげたいとも思ったのですが、無職になった夫が勝手に100万を超える額をつぎこんでいたり、毎日子どもの相手も全くしない状況で、参ってしまっています。ついには、スピリチュアルを仕事にすることに反対した夫の両親にむかって「親子の縁を切る」とまでいい、私にも「自分の宿命であるスピリチュアルの道を邪魔するなら別れてもいい」とまでいわれました。
心療内科の主治医に相談したところ、適応障害は改善しており、スピリチュアルは精神疾患ではなく信念であり、変えることはできないとのことでした。
夫と話していると彼の中では、そのスピリチュアルの世界は本物だと信じきっていますが、話に矛盾が多く、とても正気とは思えません。
まだ小学生の子ども2人を抱え、どこまで彼を支えてやるべきか、周りが言うようにどこかで自分と子どもを守る線引きをすべきなのではないか、悩んでいます。
何かアドバイスいただければ嬉しいです。
また、SNSを利用したスピリチュアルビジネスについてどんな風に思われますか?
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
結果よりも過程
こんにちは。
表題は「霊感てあるのでしょうか」という問いですが、質問内容の主題は「自分と子どもを守る線引きをすべきなのではないか」ということだと思います。
この主題は、「周りが言うように」と書いているということは、身近な周囲の複数のアドバイスを受けた結果なのでしょう。私も同様にそう思います。
「無職になった夫が勝手に100万を超える額をつぎこんでいたり、毎日子どもの相手も全くしない状況」と書いています。紆余曲折があったとは思いますが、「無職」になったという経済的不安定さの中で、「勝手に100万」というのは心配です。
ご主人の中で「スピリチュアルマスター」になれば、「100万」ぐらい簡単に挽回できる、という計算があるのかもしれません。そういう結果があるかもしれないし、ないかもしれない。
しかし、結果が良ければそれでいいのでしょうか。
私は、夫婦が互いに意思疎通をしながら一歩づつ歩むという、過程そのものの方が遥かに大切だと思います。夫婦が横並びで伴走して一生懸命努力したけれど、結果的に失敗した、だとしても愛が残ります。
あなたには、「自分の宿命であるスピリチュアルの道を邪魔するなら別れてもいい」と言っているのでしょう。「毎日子どもの相手も全くしない状況」なのでしょう。それが、最終的に「スピリチュアルマスター」になって、経済的に安定したとしてあなた達ご夫婦に残るものは何でしょうか。
退職からこのかた、あなたはご主人を必死に支えてきたのですね。
ただ、「主治医」によると「適応障害は改善して」いるとのことです。
ご主人は「話に矛盾が多く、とても正気とは思え」ないような「スピリチュアルの世界」を「本物だと信じきって」いるのでしょう。ご主人個人がそう信じるのは全くの自由です。しかし、そういう家庭内教育を子どもさんに受けさせたいですか。
ご夫婦、家族としての現実を、将来を考えた時、「自分と子どもを守る線引きをすべきなのではないか」というのはその通りだと私も思います。
末尾になりましたが、「霊感」は有るとも無いとも言えません。あなたと同じように「そういった世界観があることは否定しません」というスタンスです。「SNSを利用したスピリチュアルビジネス」についても、「そういった世界観」を元にした「ビジネス」「があることは否定しません」というのが回答です(字数制限)
スピリチュアル脱却の専門家に相談してみましょう
靈や神と交信できる、霊や神の言葉を伝えることを生業とする方は、古代から居ます。シャーマンとか巫女(ふじょ)とか霊媒師と呼ばれています。現在でも、そういう伝統を受け継ぐ形で、東北ではイタコ。沖縄ではユタと呼ばれてるシャーマンが活動しています。これらの伝統的なシャーマンは減少傾向にあり、代わって近代では新しいタイプのシャーマンが誕生してきました。それがチャネラーと呼ばれ、チャネリングという儀式で先祖や神の意思を伝えたり、自分や依頼者の前世を語ったりしていいるようです。
「靈が見える」と主張する方々には、概ね三つのパターンが有ります。
1、見えていないけど、見えているフリをする。見えているかのように演技する。
霊能者と呼ばれる人の多くは相談を受ける際に依頼者と面談したり、助手等に面談させたりして、依頼者の情報を聞き出します。そして、依頼者が靈から聞きたいことを推測し、さも霊能者が本当に霊の声を聴いて伝えているかのように演じる。そういう場合は多いし、それがバレる場合も多いです。また、説得力を持たせるためにサイババのようにトリックの種を仕込む場合も多いと思います。
2,見えていないけれど、自己暗示をかけて見えているように思いこむ。精神病の症状として、霊が見えると思いこんでしまうことも有ります。
3,本当に霊が見える、霊の聞こえる場合もあるかもしれません。このhashunohaにもそういう相談が時々あります。本当に霊が見える方はこのことにどう対処したら良いか悩んでいます。周囲の方々にそのことを伝えても、「信じてもらえない。」「無視される。」「迫害される。」「都合よく利用される。」という不安を抱えています。ですから、本当に霊が見える方は取扱いに悩んでおり、周囲には黙っている場合も多いのです。
ご主人さんの場合は2のケースに当てはまるのではないかと思います。適応障害で精神にダメージを受けており、「自分は霊を見ることが出来る」と思い込むことで、何とか活路を見出したいと思っているのではないでしょうか?飽くまでも、私の推測です。世の中には、御主人さんのような精神状態の方をビジネスの対象にしようとする怪しげな人間は少なからず居ます。注意が必要です。
日本脱カルト協会(http://www.jscpr.org/)という団体があります。こちらに相談してみましょう。
質問者からのお礼
真摯な回答をいただきありがとうございました。
釋様にご指摘いただいたとおり、自分と子どもを守る行動が必要だと気づきながらも、夫を信じたい気持ちもあったり自分に足りないところがあるのではとの思いもあって、迷っていたのだと思います。
そして、今私が一番苦しいのは、「互いに意思疎通をしながら一歩づつ歩むという」意識が、夫に全くないことなのだと改めて気付かされました。
また、吉田様からの回答で「霊がみえるという人」は世の中に少なからずいて、それを悪用する人もいるということを知ることができ、夫自身は自分にそういう能力があるということにすがってしまっているのだろうとも思いました。
こちらに書かせていただいたことで自分の気持ちの整理ができ、お二人から回答いただいたことで、私自身の心持ちが少し軽くなりました。ありがとうございました。