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コロナと五輪に纏わる、相反する感情

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自分の中での相反する感情をうまく言語化できず、腹落ちしません。
今日本は新型コロナ感染症により、大きな制限を強いられています。こういった状況のなかでオリンピックという世界各国から多くの人が集まり、密が繰り返され、いくら感染対策を取っているとはいえ、感染症の拡大防止の観点で言えば何一つとして良い点はありません。
私自身「こんな状況の中で」こんな行事を開催するなんて一体どういうことなんだろう、そういった気持がありました。

一方でオリンピックがいざ始まってみると、自分の好きな競技であるサッカー日本代表戦をテレビで観戦・応援し彼らの活躍する姿には感動點せられっぱなしでした。

ここで腹落ちしないのはあれだけ憤りを感じていたオリンピックを自分が応援してしまっている、そういう相反することをしていることです。

コロナ感染拡大の状況に対する懸念と、オリンピックで日本を代表として善戦する姿を応援すること、これらは全く別の次元の問題であることはなんとなく頭の中で理解しています。
しかしながら「そういった相反することをしているけどどういう気持なのか?」そう問われるとうまく言葉にして説明できず、非常にもやもやしています。

コロナについて言えば、自分自身の健康はもちろんのこと、他者に対して万が一迷惑をかけないように常に自宅勤務ですし、外出も極力控えています。また、日々の生活に困窮している皆様がいることも理解していますし、医療従事者やエッセンシャルワーカーに対する敬意は常に払っています。
オリンピックについて言えば、彼ら選手たちの気持ちになってみれば人生を賭してといっても過言ではない気持ちで望んでいることは想像に難くありません。そういった人々に対する敬意もありますし、だからこそ応援したいと考えています。

ここまで書いてもなお、いまいち腹落ちしていないというか、なにか引っかかる部分があります。

皆様のご意見をお聞かせいただければと思います。

2021年8月8日 20:28

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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

世の中は「自分中心」にはできていないんですよ

質問読ませていただきました。

相反する感情故の自己矛盾にもやもやされているのですね。
私もコロナとオリンピックについては、Juneさんと同じようなことを少し思いましたので返答させていただきます。

さて人間というものは、どうしても自分中心にものを考えてしまいます。自分中心というとエゴのように聞こえてしまいますが、そうではなくて自己を中心点とした一方向的なものの考え方という意味です。
もちろん、他人の心を読み取ることはできませんので、これはある意味仕方がないことかもしれません。

しかし、世の中は自分の考えのみでは構成されていません。無数の他人の考えや思いが交錯して、それらが世の中を作り上げているのです。
そういった世界の中で、自分中心の考え方における矛盾点や、自己実現の難しさについて人は悩み苦しんでいるのです。
しかし今回のことを通してJuneさんは、様々な人の考え方が交錯する多角的なものの考え方、世の在り方を身をもって体感されました。

これは仏教でも大切なものの見方なのです。
どうしても自分中心の一方向的なものの見方では、人生は行き詰まってしまうことがあります。もしくは、「自分が正しい」という考え方に陥って他人を受け入れられなくなります。
そういった「自分中心」に陥ることなく、俯瞰的に世の中を見つめて冷静に自分の立ち位置や考え方を把握していくことで相手を受け入れていく。これが大切なのです。

もちろん、それを実践することはとても難しいことでしょう。人間には生身の身体や感情や欲求があるので、どうしても「自分中心」の考え方にならざるを得ません。
しかし今回のことを通して、少しでも「多角的な世界の見方」という部分に触れられたのであれば、それはとても意味あることですし、ご自身の今後の人生の歩み方にも少なからず影響を与えるのではないでしょうか?
そういう意味において、とても有意義な経験だったと思いますよ。

何か少しでも参考にしてみて下さいね。

2021年8月10日 10:53
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「コロナウイルスに向き合い乗り越える」問答一覧

疲れがとり切れない

いつもお世話になっております。 すべてそのせいにするのはいかがなものかと思いますが、コロナ禍以降、疲れが取れません。 ①現在はマスクをするのは個人の自由でありますが、通勤電車の中で、ノーマスクの人が平気でせきやくしゃみをすることへの怒り ②事務職ですが、自分以外は全員テレワーク推奨で、守られていることへの会社への不信感。私のことは一切心配なし ③安らげない ④生きることの意欲が減少 ⑤今を楽しむだけの人生に未来への希望があまりない 母に相談してもなんだか根本的に考え方が違うの「考え方が暗すぎる」と言われ、今では本音で話すこともないです。 嫌なら会社も嫌なら辞めるしかないと考えているのですが、生活のために通勤し、あと数年で迎える定年までの辛抱と自分に言い聞かせています。 愚痴も一時しのぎでしかないと思うので、いつも根本的解決を望んでしまい気軽に愚痴をいって発散などということもしません。 こんな性格なので、友達も少なく、でもいなくても不自由をしていません。強がりでもありません。 なんだかとりとめもなくなってしまいましたが、希望を持つ心の持ちようをアドバイスしていただけないでしょうか? どうぞよろしくお願いいたします。

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コロナ後遺症&夏の辛さで押し潰されそう

皆様、お世話になっております。お久しぶりの投稿となります。 先週、母がコロナに感染しました。数日間で高熱は収まったのですが、その後、めまいや頭痛が悪化し、病院で後遺症と診断されました。薬をいただき、来週もう一度診察を受けるそうです。 いつもあんなにチャキチャキと、多少の不調でも動き回って喋りまくっていた母が、1日のほとんどを辛そうに横になって過ごしてることが信じられません。 後遺症で人生が変わってしまった方々もいらっしゃるようで、もし母がそうなってしまったら、と思うとかなり不安です。 また、私自身は検査を受けてなかったのですが、夏バテなのか、実は感染していてその後遺症なのか、頭がクラクラして疲れやすく、以前のような元気がありません。毎年夏は元気がなくなるのですが、なんだか疲れのレベルが違う感じです。私は今文学の研究をしながら大学で非常勤講師をしており、秋には学会で研究発表をするのですが、その準備をしたくても力が出ない、そんな感じで参っております。 コロナの恐さ、これまで母になんでも頼りきりだった自分のダメさ、うちの家族全般への不安(詳しくはプロフィールをご覧下さい)自分自身の今後への不安など、夏の異常な暑さの中で色んな不調や不安が押し寄せています。 これは、神様や仏様からの「とにかく今はあまり考えずに休め」のサインでしょうか。不安で混乱している私に、ぜひアドバイスいただければ幸いです。 ハスノハの皆様も、どうぞ暑さと、感染にはお気をつけて下さい。

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一緒に念じていただけますか?

いつもありがとうございます。 大晦日にコロナ禍長期入院中の父の事でご回答を頂戴しました。ありがとうございました。 退院を目指し闘って来た父でしたが終末期を迎えた模様。年始から5日間本人から着信有りましたが途絶えました。 年始にせめて自宅へ…と対応をお願いしていた矢先、入院中の病院は元日からコロナの院内クラスター発生。入院患者、職員合わせて数十名陽性との事。もはや為す術無し。です。 コレがコロナ禍医療崩壊の現実です。コロナ禍は災害です。本当に。 次、病院からの着信はおそらくお迎えです。悔しいですが苦しいですが、冷静に受け止め対処するしかありません。 現場の状況が入院患者家族には一切わからないので、念じる事しか出来ません。 それはこの数ヶ月の闘病期間も同様に。 我が家だけでは無く全国で起こってしまっている現実です。 今はただただ苦しまずに眠っていて欲しい。眠って苦しくないままお迎えが来て欲しい。その時間が短時間であって欲しい。 この問答に目を止めて頂けたお坊さま。どうか一緒に安楽を念じて頂けると嬉しいです。 檀家に入ったりしている訳では無いので(元々は浄土真宗の檀家でしたが、住職が借金をし寺に保険金を掛けて放火してしまいました。以来、先祖は自身供養です。) 私が今出来る事で思い浮かんだのがこちらでのお願いでした。どうぞよろしくお願い致します。

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コロナにかかって成人式に行けなくなった

ご無沙汰しております。2ヶ月前ほどに、2回相談させていただいたものです。 あれから、相性のいい精神科に通い、だいぶメンタルの方はよくなってきました。どうにか大学のカリキュラムもこなして、いろんな友達と遊ぶことができました。旅行の計画もたてて、楽しい冬休みにするつもりでした。 しかし私は今、コロナウイルスに感染し、自宅療養をしています。熱は下がったものの、喉が途轍もなく痛く、喋ることができません。 明日の成人式は、参加できなくなりました。あんなに楽しみにして、たくさん準備して、久しぶりに会う同級生や、先生の顔を思い浮かべて。自分のセンスがどれだけ素敵で、誉めそやされることかと、粛々と、心の中ではニコニコと準備していました。 少し改善したと思いきや、奈落の底に突き落とされる。私が何か悪いことをしたのでしょうか。 3年間もかからずに、受験の時だってならずに、耐え抜いたのに。周りの友達が感染予防なんて気にせず、バンバン旅行に行ったりご飯を食べたりする姿を傍目に、きつく自分に自粛を課してました。 すこし、すこしだけご飯を食べに行っただけなのに。ショッピングに行っただけなのに。なんでこのタイミングで。 もう悔しくて辛くて、陽性が発覚した時は大声でお医者さんで泣きました。家でも泣き叫びました。母がぎゅーっと抱きしめてくれました。友達もたくさん慰めてくれました。 今は涙も枯れ果てて、ひたすら焼けるように痛い喉を治めるために、薬を飲んで寝ての日々です。もう、咳が3時間も止まらなくて、全く眠れません。 なんでこんなに人生って理不尽なんでしょうか。すっかり生きることに疲れました。私がコロナを舐めていたことも事実ですし、半ばヤケクソでたくさん予定を入れてしまったからというのもありますが。 もう私の成人式は2度と帰ってこないし、一生の後悔と自己憐憫と自己嫌悪が止まりません。もうどう立ち直ればいいんでしょうか。なにかお言葉を頂戴できれば嬉しいです。

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母にコロナをうつしてしまった後悔

はじめまして、こんにちは。 私は香川県在住、実家は兵庫県にあり、実家では母が一人暮らしをしています。 先日出張から帰省した際、実家に滞在させてもらっている間に、体調を崩しコロナ感染が判明、その数日後母にも感染してしまいました。 私が出張中に感染しており、潜伏期間の間に帰省、発症するまでの間に気づかず母にもうつしてしまった可能性が高く、母に申し訳ない気持ちで、宿泊療養先のホテルで毎日泣いてしまいます。 母は呼吸器系に悪性腫瘍の罹患歴があることと、60歳を超えていることから、通常よりもリスクが高いため、人一倍感染には気をつけていました。 そのため、私も帰省時には3日前と2日前それぞれで検査を行い陰性であることを確認し、出張中の複数人での会食予定は全て辞退し、誰とも濃厚接触せずに過ごしていました。 それでも感染してしまい、母にうつしてしまったことにやるせなさと、「そもそも帰るという判断を取りやめるべきだった」という後悔の気持ちで、現実は変わらないと頭ではわかっていながらも、自分の気持ちがコントロールできずにいます。 母に辛くて怖い思いをさせてしまったという事実以外にも、気掛かりなことがあります。 私の家庭は、4年前に父が病気で亡くなってから、母は一人暮らしをしています。 そのため、母一人では外出の機会が少ないため、私は帰省のたびに母と外食に行ったり、旅行に行っており、母はそれをとても喜んでくれていました。 離れて暮らしている以上、元気な状態で会える時間も有限なので、できる限り母と楽しい思い出を作りたいと思って行動してきました。 今回の帰省も、母とミュージカルや、スポーツ観戦に出かける予定でした。 ですが、このようなことが起きてしまった以上、2回目(また母にコロナをうつしてしまう)があってはならないと感じています。 今後私は離れて暮らしている自分が母に会いに行くこと自体、母を危険にさらしてしまうことになるため、気軽に会ったり、お誘いすることができなくなったことが何よりも悲しいです。 コロナは今後何年で終息するかわからないし、その間にも母はさらに歳を重ねていきます。 今回の件について、母には謝り、和解はできています。 今後、母のことを大切にできる、母との付き合い方について、アドバイスを頂けると嬉しいです。 よろしくお願いいたします。

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