hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

夢で何度も父が死んでしまいます

回答数回答 1
有り難し有り難し 8

以前こちらで、父が亡くなった際に私が父にかけた最期の言葉がよくなかったと、後悔していると相談させて頂きました。
その際はありがとうございました。
こちらで頂いた言葉が私にとって救いとなりましたので、また相談させて頂こうと思います。
父が亡くなり、1年以上が経過しました。父が亡くなってから今日まで、何度か父の夢を見るのですが、夢の中の父はいつも死ぬ前の病気で弱った姿です。
夢の中で私は何度も父にお願いだから長生きしてくれ、病院に行ってくれと頼むのですが、それを聞きいれてくれる時もあれば、聞き入れてくれない時もあります。
そしてそのどちらのパターンでも、私は夢の中で、ああ、この人はもうすぐ死ぬんだ、と思っています。
泣きじゃくりながら起きる時もあれば、夢の中でも父に会えてよかった、と思う時もあります。しかし、その後でとても辛い気持ちになるのです。
父の死を何度も何度も体験している気持ちになります。
実際に私の父は、鬱を患っていたと思うので、生前、病院に行ってくれと言っても行ってくれませんでした。自ら死を選ぶようにゆっくりと弱っていき、亡くなりました。
目の前で弱っていく父の姿と、それに対して何も出来ない自分のもどかしさ、辛さ、がトラウマになっているのだと思います。
また父にかけた最期の言葉がよくなかったことや、父のつらさに気づいてあげられなかったことが、私の中で後悔としてずっと残っているのだと思います。
夢の中で会うにしても、元気だった頃の父に会いたいと思います。
そうでないと、私の中の父のイメージが、病気で弱った頃の姿で定着してしまう気もするのです。
父は写真を撮るのが嫌いで、元気だった頃の写真もあまりありませんので、写真で思い出すということもできません。
私の中で生きる父の姿が、私のトラウマになってしまいそうで怖いです。
どのような心の在り方をすれば、弱った父の姿ではなく、元気な父を思い出せるのでしょうか。
また、私の中にある父の衰弱していく姿のトラウマを克服できるのでしょうか。
夢でいいから、元気な父に、もう一度会いたいのです。


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

自分を癒すことから始めましょう。

しの 様 相談ありがとうございます。

まず、人は、喪失体験をすると、哀しみを中心に、混乱・否認・怒り・抑うつ・諦観(あきらめ)・転換、という心理状態をたどっていきます。順序通りでなく、行ったり来たりします。そんな心理状態をぐるぐる回っている人もいます。期間は人それぞれですが、やがて、喪失体験を受け入れて、哀しみから再生へと向かっていきます。おそらく、しの様は、まだそんな心理状態を行ったり来たりしていると思います。
 それは、悪いことではありません。だれでも親しい人を亡くせば、そのような状態になるのです。そして、夢の中でも、思うようには、出てきてくれません。
それだけ衝撃的な体験だったのでしょう。それがトラウマになって、いつまでも悲しみの状態が続くのも、混乱や否認が続いているのだと思いますし、感情がそれに影響されている状態だと思います。
 その影響からすこしずつ、離れていくためには、まずは、自分の心の癒しを見つけることです。何かその心情から離れて自分を癒すもの、優しや温かさを感じるものを見つけてください。例えば、ぬいぐるみを抱く・心が落ち着く自然の風景にを見に行く・ペットと遊ぶ・温かいものを飲む、などです。いったん離れて自分が癒されるということをしてみてください。癒される体験があなたを変えます。出来れば十分に浸ってみてください。
 そして、癒された自分が、その悲しみに暮れている自分を見つめて(イメージの中でいいので)、抱きしめたら、何と言う言葉を伝えるでしょうか?自分に思いやりや優しさ、温かさを向けることで、全体的な気持ちが変わっていきます。
 それから、お父様のことを思い出してみましょう。ゆっくりと、あなたが生まれてから、元気な間のお父様を。ゆっくりと温かさと優しさを感じながら、ささいなことでも思い出して、お父様の笑顔に、あなたは語り掛けましょう。イメージの中かもしれませんが、瞑想するように落ち着いて、お父様と一緒に楽しくいることを心に留めてみてださい。きっと大丈夫になるとと思います。
一礼

{{count}}
有り難し
おきもち

お寺の法務(法事などのご先祖の供養)と 唱題行・写経・法話・カウンセリン...
このお坊さんを応援する

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ