親に否定された些細な言葉が未だに苦しい
初めて相談します。今まで誰にも言えず、分かりやすく書けるか心配ですが、よろしくお願いします。
私の両親は非常に仲が悪く、子どもの頃から父から母の、母から父の愚痴や悪口を聞いていました。両親が揃うと黙り込んで険悪な空気になるので、子どもながらに場を和ませたいと頑張った記憶もあります。
私に対しては愛情深く育ててくれたからこそ、「私はパパもママも大好きだから」って子どもの頃から背負ってきました。
学校でも常に、何事にも真面目で人に優しく、誰からも認められる存在になろうとしました(社会に出てからもそうするとすぐに心身が壊れました)。
でも思春期を迎えた頃から
「その腹立つ言い方が父親にそっくり。空気が悪くなる。父親みたいに影で皆から嫌われるよ。」
「お前も母親と同じで常識がない。人にどれだけ迷惑をかけているか分かっていない」
などと言われ、余りのショックで「産まれた時から間違いだった」「どうあがいても私はマイナスな存在なんだ」と思うようになりました。
どうすればいいのかわからないまま、自分を肯定する努力をしてみたり、また絶望してやっぱり死のうと思ったり、何十回も浮き沈みしながら10年以上経ちました。
時間をかけて堤防を築いても、一瞬で決壊して死にたくなります。また堤防を作るのも疲れました。
問題は、両親のことは今も昔も恨んでいないことです。二人の仲が悪いこと以外は、愛情深く大切に育ててくれたと感謝しています。
あの言葉もつい口が滑っただけで本当は私のことを大切に想ってくれているのも分かっています。きっと二人は娘にそんな言葉を言ったなんて、覚えていないでしょう。
だからこそ、こんな些細な言葉で10年以上も苦しむ理由が分かりません。自分の問題なのだと思い、自己肯定感を高めるだとか色々試してみましたが、未だに解決方法が分かりません。
もう本当にしんどいです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
怨みと怒りの違い
あなたの問題点は負わされた傷に対して凶器が小さいと認識していることと、負わされた傷に対して相応の感情を抱いていないことです。
怨め、という話ではありません。
“怒りなさい”というのです。
怒りというのは大切なものを傷つけられた時に浮かぶ感情です。
まず、あなたは“苦しむ理由がわからない”とおっしゃいますが、一瞬でもご両親に拒絶・否定をされるということは十年を超えて苦しむに値する記憶だと思いますよ。
そこを認めることから始めるべきです。
ご両親が自分の不愉快な気持ちを思春期のあなたにぶつけた未熟さは責められるべき行いであり、あなたを傷つけたことは償うべき過去です。
おそらくですがご両親は当時、あなたを嫌っていたのではなく、あなたに受け継がれた仲の悪い夫婦お互いの個性を嫌っていたのです。
むぎさん、あなたはあなたですが、一方でご両親の血を継いで生まれてきたことにも変わりありません。
あなたも成人になり、年齢を重ねただけで大人になれるわけではないと気づいたことでしょう。
親が未熟であること自体は仕方のないことなのです。
ですが、それはやはりあなたを傷つけた事実とは別の問題です。
未熟だから、親だから、そういってあなたを傷つけていい理由にはなりません。
しっかりと感情を出し、自分が何を想っているか、何で苦しんでいるか伝えるのもまた、親孝行ですよ。
悪言や悪業を切り捨てましょう
拝読させて頂きました。
あなたが今迄ご両親様から様々な嫌なことを言われたり険悪な雰囲気の中で必死に頑張ってきたこと、必死に耐え忍んできたことを読ませて頂きました。どんなにあなたが言われて辛かったか、どんなに悲しい思いをなさったのか全てはわかりませんが、あなたのその辛かったお気持ち苦しかったお気持ちを心よりお察しします。
ご両親が言われたことはあなたがおっしゃるように本心ではないかもしれません、夫婦同士相手に対する当てつけや忌み嫌う気持ちを憂さ晴らしの様にあなたにぶつけただけなのかもしれません、或いは感情的になって言葉を発してしまったのかとも想像します。
ですが、その様な暴言をあなたに発して善いことは決してありません。ご両親様があなたに発した言葉はどう考えてみても悪言であり、ご両親様の態度や姿勢はあなたを深く傷つけることですから悪業です。つまりは大きな罪をご両親様は犯しています。
恐らくご夫婦で今迄嫌なことが続いたのかもしれません、それぞれにお互い嫌な思いをして憎み合ってきたのかもしれません、とはいえその気持ちは子供であるあなたに吐くことは大罪です。それぞれが吐いた悪言は発した本人に戻っていくものです。
ですからあなたは一切の言葉を受けとめる必要はないです。その様な愚かな思いや悪言や悪業を一切受け入れる必要はありません。その様な悪言全てを捨て去ってしまいましょう。その様な言葉を投げつけるならご両親様はあなたにとって悪縁です。ご両親様が今まで愛情を注いであなたを育んでくれたのかとは思いますが、その様なひどいことを言うことはとても重い罪です。ご本人達が心から反省して懺悔することそしてあなたに心から謝ることが必要なことです。
あなたは本当に大切な人です。ご両親がその様なことをおっしゃっても、あなたは今までそしてこれからも数多のものごとに恵まれ、沢山の方々があなたを心から愛し慈しんで下さっています。そしてあなたのご成長を心から見守っていて下さるのです。
なかなか難しいかもしれませんがあなたの心から悪言や悪態や悪業を追い出してしまいましょう、どうかあなた自身を大切になさって生きて下さいね。
あなたがこれからの未来を本当に善きご縁に恵まれ大切な方々と一緒にお互いを尊敬し合い尊重し合い思いやりながら慈しみあい、心から豊かに幸せに生き抜いていかれます様にと切に祈っています。
質問者からのお礼
啓誠様
ご回答ありがとうございます。
今まで見て見ぬふりをしていた自分の傷の大きさに気づき、涙が止まりませんでした。
私は「怒りというのは我儘であり、持つべきでない感情だ」とずっと思い込んでいました。今回の件に限らず、誰かに傷つけられた時はいつも相手の気持ちや事情を優先して怒らないようにしていました。
啓誠様のご回答から「私は私にとって最も大切なもの」「大切な私が傷つけられた時は怒っていい」と気づくことができました。怒らないようずっと抑えつけていた辛い過去がようやく救われ、傷が癒えていくようです。
これからは本当の意味で自分を大切にできそうです。誠にありがとうございました。
Kousyo Kuuyo Azuma様
ご回答ありがとうございます。
両親のことを「悪言・悪業・大罪」ときっぱりと言い切ってもらえて、スッキリしました。親のせいにしてしまうと感謝や愛情も失われるような気がして、今まで両親の罪だと認めることができませんでしたが、それはそれ、これはこれ、と割り切ればよかったのですね。私が背負って悩む必要はなかったのですね。
今度帰省する時は、電話やLINEなどではなく、両親と顔を合わせてゆっくり話したいと思います。
また、今までたくさんの方々や偶発的なできことに助けてもらい、いつもその方々やご縁に感謝してきたつもりでしたが、自分を卑下するあまり申し訳なさや迷いも強かったなと思いました。
「こんな私を助けて迷惑だっただろう、申し訳ない」「両親が言う"ダメな本性"が出て不快にさせてないだろうか」「私以外の人を愛した方がいいのでは…?」などなど…
「ありがとう」と言いながらも、心の奥ではこのような気持ちもあって、人の愛情や慈しみも苦しく捉えてしまっていました。
これからはまず自分自身を大切なものと認め、私を大切に想ってくれる方々とまっすぐ向き合おうと思います。そして今まで以上に深い関係を築いて、心からの感謝を伝えたいです。
つらい過去からの脱却のみならず、幸せで心豊かな未来への向かい方まで教えていただき本当にありがとうございました。