存在しているという事実が怖い
お世話になっております。毎回暖かいご回答を頂き、心から感謝しております。ありがとうございます。
私は日常生活の中で、「今ここに私が存在している」と実感すると、怖いと思うことが頻繁にあります。
どうして今、事実としてここに存在して、世界を五感で感じているのか?と思うと深みに嵌り、宇宙が何故存在するのかわからない事や死、消滅の恐怖と連動してより怖くなります。
今あるものは全ていつか無くなる。その時私はどうなるのでしょう。体も心もバラバラになって、生きていたことも忘れ、家族とも離れ離れになり、今後文字通り永遠に元(私)に戻る事なく、その後どうなるかもわからないなんて、これ以上に怖い事はありません。
それなら、今の私はなんなのでしょう。
私も宇宙も消えてしまうという強烈な事実を前に、恐怖に慄くことしかできません。
存在に関する根源的な疑問が、絶対に解決されない事が怖いです。結局、誰も本当のことは知らないまま、生まれたから生きて、死ななきゃいけないから死ぬ。絶対的な力に翻弄され、絶対に逃げられない。それが、凄く怖いです。
以前、縁起と空についてご教示頂き、大変勉強になりました。本当にありがとうございます。
頭では分かるのですが、どうしても「何故か今存在しそのうち消滅する恐怖」が理屈を上回ってしまいます。
私は、欲を言えば、このような恐怖や不安をなくす事が人生の目標です。勿論、それ以外のやりたい事をやりつつではありますが、死ぬまでに自分なりにこの疑問にケリをつけたいと考えています。
お坊さん方は、このような「生きてしまっている事実」「そのうち消滅する事実」にどんな心持ちで向き合い、どのように自分の気持ちと折り合いをつけているのでしょうか?
私は、具体的に何をすれば怖くなくなるのでしょうか。
また、もし解説として分かりやすい本などございましたら、教えて頂けると嬉しいです。
恐怖に襲われる毎日が、とても辛いです。
お時間ある時で大丈夫ですので、宜しければご回答頂けますと幸いです。よろしくお願い致します。
死と別れが怖い。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
くうさま、こんにちは
>どうして今、事実としてここに存在して、世界を五感で感じているのか?と思うと深みに嵌り、宇宙が何故存在するのかわからない事や死、消滅の恐怖と連動してより怖くなります。
おっしゃること、よくわかります。多くの世間的な知識や娯楽は、この厳然たる疑問を忘れるためにある、といってもいいかもしれませんね(^_^;)
さて、くうさまのおっしゃるように、なぜ意識が世界が存在しているのか、ということについて、甚だわからないことだらけでありますが、確実に言えることがあります。それは、
私たちは、苦しんでいる (たとえば、なぜ存在してしまったのかという疑問に。)
そして、苦しみから逃れたい(この疑問を払拭したい)
ということです。同様に、ブッダは、苦しみについての悟りを、以下の4つにまとめました。
あらゆることは苦である
苦しみには原因がある
苦しみには、終わり(滅)がある
苦しみを終わりにするための道(方法)がある
これらを、4つの聖なる真理という意味で、「四聖諦」と呼びます。「聖なる」というのは、普通の俗世の生き方での真理ではなく、聖者を目指す人にしか得ることのできないものであるからです。
もっとダイレクトにいうと、くうさまの疑問は、聖なる領域レベルの疑問なので、解決するには、仏道を歩むしかないと思います。普通の人は、こういうことに疑問を持つことは、難しいということですね。
>お坊さん方は、このような「生きてしまっている事実」「そのうち消滅する事実」にどんな心持ちで向き合い
「そのうち」で消滅するならいいんですが、仏道を歩まないと、まぐれでもそうそう消滅しないと思いますよ!たいていは、死んで肉体が滅んでも、また輪廻して、「存在」してしまいます…げふっ。大体、何回も何回も輪廻しながら、ようやく「なぜ苦しいのか!」と聖なる疑問を持つことが出来て、ようやく仏教に出会い、ようやく仏道修行に入って、ようやく悟って、ようやく安楽の消滅に至る・・・そんな感じですね!
安心なさって下さい
拝読させて頂きました。
あなたのお気持ちとてもよくわかります。私もほぼ毎日「自分が存在していることがとても不思議であり、とても怖いと感じながら生きています。」あなたのお気持ちを心よりお察しします。
私達の存在は日々移り変わっています。というかこの刹那刹那も変わり続けているのです、年を取り病にもかかり死に向かっています。その一瞬も止まることはありませんし、止めることはできないです。そう考えると恐ろしくて夜も寝られない程恐怖を感じます。
同時に私達は全て消えはしません、私達の心も身体も消えることはありません。形を変えながらも常に存在し続けています。それは事実です。この世からこの世界からこの宇宙から、真理から法から決して消え去ることはないのです。
そして私達は必ず仏様がお導きなさって下さいます。この世での天寿を全うする時・身体がその形の限界に達した時寿命が訪れた時には、必ず仏様が速やかにお導きなさって下さいます。観音様やお地蔵様や先に往かれた親しい方々やご先祖様方があたたかくお迎えになって下さいます。そして仏様のもとで一切の迷いや苦しみや痛みや悩みや不安や恐怖からも救われて心から安心することができます。皆さんと一緒に何の憂いもなく心穏やかに安らかになり、仏様から真理を教えて頂きありのままに受け入れていき円満に成仏させて頂くことができます。
私は仏様を信じて怖くなったら不安になったら「どうか仏様私をお救い下さい、お導き下さい」と心から仏様に手を合わせてお願いしお祈りさせて頂き、「南無阿弥陀仏なむあみだぶつ」とお念仏おとなえさせて頂きます。
宜しければあなたもどうか心から仏様に手を合わせて「お救い下さい」とお願いなさって下さいね。どうか安心なさって下さい。
あなたが一切の迷いや苦しみや不安や恐怖からも救われて心安らかになります様にと健やかに毎日をお過ごしなさって下さいます様にと心より仏様にお祈りさせて頂きます。至心合掌 南無阿弥陀仏なむあみだぶつ
お返事有難うございます。人間ですから怖いことはいくつもありますし、いつでもあります。共にお念仏しながら仏様に救ってもらいましょう、そして安心して毎日を健やかに生きていきましょう。あなたを心より応援しています。
質問者からのお礼
Kousyo Kuuyo Azuma
ご回答ありがとうございます。お礼が遅くなり申し訳ございません。
以前もご回答を頂いており、大変感謝しております。ありがとうございます。以前からご教示頂いている仏様へのお念仏、実践しております。となえると怖い気持ちを忘れられるのですが、まだ修行が足りず、殆ど一時凌ぎになってしまっています。
この世からいなくなることはない…そうなのですね。形を変えること、それが恐怖ではなく幸せであると思えるようになりたいものです。
お念仏、これからも実践して参りたいと思います。
恐ろしくなった時は、またご回答を読み返して、仏さまのお力も借りて、心安らかになれるよう努めて参ります。
この度は暖かなご回答、本当にありがとうございました。
追記
Kousyo Kuuyo Azuma 様
先程送信したお礼に、敬称が抜けておりました。大変申し訳ございません。
Ryuko 様
ご回答ありがとうございます。
四聖諦、初めて知りました。俗世を生きる為ではない真理というものもあるのですね。自分が聖者を目指すというと高すぎる目標ですが、あまり周りに共感して貰えない悩みだという事は感じておりましたので、なんだか腑に落ちました。
仏さまは、この悩みに対してもちゃんと解決する手立てを見つけておられるのですね。
まずは四聖諦について学んでいきたいと思います。完全な仏道修行とまではいけないかもしれませんが、とにかく出来ることから実践していきます。
ご回答のおかげで、苦しんでいるという事実を解決する手立てという、学びたい方向がなんとなく見えてきました。
この度は暖かなご回答、ありがとうございました。