彼が私を許せないのなら…
短期間で再度のご相談になり申し訳ありません。
彼との関係についてご相談です。
これで3度目になりますが、また別れを宣言されています。
毎回、何かが彼の中で切れ、話し合う余地なく「無理だ」「生き方が違う、合わない」「これで終わり」と告げられます。
ふと気に入らない場面に出くわした時の小さな別れる宣言はもっと頻繁で、月に2、3回は言われます。
毎回自分がすがって、なだめ、何度も説得して、元の鞘に収まります。収めてきました。
自分に理解出来ないのは、その別れの決意がいつも唐突で、私には些細にしか思えないような事が原因で訪れ、強い怒りを伴っていることです。ちょっとした言葉遣いや、取った態度が逆鱗に触れるようです。
今回も、つい一週間前には一緒に旅行に行ったり、一緒に住む家を探しに行ったり、共に生きていく決意が固まっていると、私は思っていた矢先での宣言でした。
前のご相談に書かせていただきましたが、彼は気難しい人です。感情表現も素直ではなく、よく癇癪も起こします。
今までは、きっとこれは本心ではないのではないか、結局は私に戻ってくれるのだから私にも彼を幸せに出来るのではないか、心の奥では私を求めているのではないか、と思ってきました。
でも、本当はそうではなかったのでしょうか…?
彼は怒りのエネルギーが強い人です。
私のその些細な事の一つ一つを、許せないようです。
私も彼に対して怒りを感じることは多々あります。それを態度に出してしまうこともあります。でも“許す”ことを前提にしているため、それで別れようと思うことはありません。怒ることは、嫌な事は嫌だと分かってもらうための意思表現です。
今回も、私が謝ってすがればきっとまた暫くは元に戻るのでしょう。
でもそれは、私の執着でしかなくて、彼のためになることは何もないのではないかと、虚しいです。
惹かれ合って一緒になったのだから、嫌な所も含めて認め合って、許したり許されたりしながら寄り添うのが男女だと思っていました。
何だか、無力感と、悲しさと、途方に暮れています。
何かお言葉をいただけると幸いです。
幸せそうな人について見聞きすると、羨ましいということももちろんありますが、“どうせ自分には無理なんだ”と卑屈になってしまいます。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
あなたの選択です。
ならのこさんは深い愛情をお持ちの方のようですね。
そして深く彼を愛しておいでなのでしょう。
普通の人であれば、とっくに愛想を尽かして相手に言われるまでもなく別れている事と思います。(気を悪くされましたら申し訳有りません。)
ただ、今後も彼の行動は変わらないかもしれません。
それでも彼を愛し続けられるでしょうか?
また、彼のためにならないからと、別れる事が出来るのでしょうか?
キッパリと気持ちを切り換えられますか?
もしかすると、ならのこさんと彼は、それぞれ何かの形で依存しあっているのかもしれないと思います。
でも、ならのこさんがそれで良いのであればそういう愛の形もあって良いのではないかとも思います。
ただし、ならのこさんが、そのままでいる事に不安を感じ辛いと思うのであれば、
今後のご自分の人生を今一度よくよく考えてみて下さい。
夫婦になれば子供も生まれるかもしれません。彼は子育てに協力してくれるでしょうか?
どちらかのご両親に介護が必要になった時どうでしょうか?
それでもあなたは大丈夫でしょうか?
それらの事を考えても、彼を愛し続けられるというのであれば、ならのこさんは別れる事を考えなくても良いのではないでしょうか?(まぁ、彼が別れるとなんだかんだ言うのは別にして。男女間はけんか別れだけでなく、死別や仕事の関係などいつ別れが来るかは全ての人共通にわからない事ですから。)
無理と言う気持ちになるのであれば、お別れした方が良いかもしれません。
ならのこさんはご自分のかけがえの無い人生を歩んでおられるのです。
ご自分の人生どう生きたいのか…納得がいく生き方を志してくださればと思います。
ならのこ様へ。
慈悲の瞑想
ならのこ様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
前回の問いでは、 密富様と同様に「ドメスティック・バイオレンス(DV)へと発展しないかどうかが懸念されるところ」と少し申しましたが、彼の悩み苦しみと真摯に、真剣に向き合われるならのこ様の姿勢、彼氏への想い、誠に有り難く尊いものがございます。
御礼も読ませて頂きました。
「・・しかしそうして誰もが離れていったら、一体彼はどうやって救われるのでしょうね。心の弱い人です。心配でなりません。・・」
誠に慈悲の御心をお持ちにて、彼氏も幸せ者でございます。どうかお二人が幸せになってほしいと切に願う次第でございます。
しかし・・「・・何だか、無力感と、悲しさと、途方に暮れています。・・」ともおっしゃっておられますので、無理は禁物です。ならのこ様お一人でできることにも限界があります。双方のご家族はもとより、友人、知人等、周りの皆さんの協力、支援も必要なこともあるのではないかと存じます。
また、彼氏の癇癪や強い怒りのエネルギーを無くしていくためには、忍耐の心、許容・寛容の心、慈悲・利他の心を養っていく必要性があるかとも存じます。
そうですね。もし、機会があれば、慈悲の瞑想を扱われている瞑想会へとお二人で出掛けられて、少しお試しになられてもどうであろうかと存じております。
問い「苦しい嫉妬や妬み、友人の結婚や妊娠、出産」
http://blog.livedoor.jp/hasunoha_kawaguchi/archives/1004623411.html
慈悲の瞑想としましては、日本テーラワーダ仏教協会さんによる開催のものや、最近では、ワンダルマ仏教・仏教3.0アップデートを提唱されておられる一法庵の山下良道師の瞑想会もお薦めであるかとも存じます。
是非、一度まずはならのこ様だけでもお試しになられて、それからうまく彼氏を誘われてみられてもどうであろうかと存じます。
善処を祈念申し上げます。
川口英俊 合掌
質問者からのお礼
>悟東様
ご回答ありがとうございました。お礼が大変遅くなり申し訳ございません。
回答をいただいてから、ずっと悩み続けました。おっしゃる通り、私と彼だけでの問題ではありませんね。子どものこと、親の介護のこと、また今まで支えてくれた私の友人など、このままでは大切な人々を苦しませることになる気がしてなりません。
この2週間の間に彼とも話し合いもしました。しかしやはり、彼の中で彼自身の心が二つに引き裂かれているように感じ、昨日まとまった話はまた今日には覆されるの繰り返しです。
私が彼の母親なら、一生を捧げて寄り添っていくという選択が出来るのでしょう。でも悲しいことに、私は他人です。不安で、あったと思った自信も簡単に揺らぎます。
きっと他人である私には、もうこれ以上踏み込めないのだろうと感じています。それは深い無力感と悲しみです。
しかし、私の大切な家族や友人のことを思うと、自分には出来なかったことと諦めるのが最善の選択なのでしょうね。
しばらくはこの空虚な気持ちをどうしようもありません。
>沙門様
ご回答ありがとうございました。お礼が大変遅くなり申し訳ございません。
客観的に見れば、そう見えますよね。私も、もし友人から同じ相談をされたら、別れるよう説得するでしょう。
しかしそうして誰もが離れていったら、一体彼はどうやって救われるのでしょうね。心の弱い人です。心配でなりません。
また悩みを重ねるようなコメントで申し訳ありません。
>川口様
お礼が大変遅くなり申し訳ありません。ご回答は早々に拝見し、非常に助けに感じておりました。
ただ良い意味で事態が急に変わり、何とお返ししたらよいものか考えあぐねておりました。
瞑想のお勧めをありがとうございます。非常に有意義な気がしておりますので、是非彼と共に足を運びたいと思います。
変化というのは、こちらにご相談した別れの宣言の後、彼ががらりと穏やかになりました。結局始めて私からも別れを口にしたのですが、その後も寄り添う態度は示してしたら、この人は自分から離れないと安心したようです。ここ1、2ヶ月、表情もとても柔らかく、私はただただ驚きです。
とは言え急変しやすい人なので、気は抜かずに大きな心で接していきたいと思います。いつかまたご相談に来てしまうかもしれません。
本当にいろいろありがとうございました。