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嫌な先入観、被害妄想を手放したい

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有り難し有り難し 6

「相手は自分を見下している」という先入観が抜けません。
     
 長いこと、友人の顔色を伺う生活でした。
彼は私が自分の言う通りにしないと気がすまず、逆らうと他の友人も一緒になってこちらを詰り、それでも嫌がると私が謝るまで無視しました。
     
耐えきれなくなった私の方から離れると優しくなり、プレゼントを渡してきました。他に友人の居なかった私は、されたことを忘れたふりをして彼らの輪に戻ります。その繰り返しでした。告げ口のようになるのが嫌で、他の人には相談できませんでした。
     
それに私は当時、自分がされたことと同じように他の人に接しました。乱暴な態度を取ったし、幼稚な癇癪も起こしました。最悪の八つ当たりでした。その人達には申し訳なくて合わせる顔がありません。なので、あの頃の自分を可哀想、不幸だったとは言えないです。
     
 大人になって疎遠になりましたが、上述の過去から「駄目な自分を見下している」という先入観が抜けず、相手から友好的にされるほど疑い、嫌悪感を抱いて距離を置いてしまいます。褒められたり、恋愛感情を抱かれると尚更警戒してしまいます。
    
 友人は遠いところで幸せに暮らしているそうです。こちらが一方的に覚え、恨み、生きています。
彼との付き合いを切らなかったのは自分で、今の結果を作ったのも自分です。なのに、彼のせいだと恨む自分も嫌いです。
     
こんな感情は不毛なので捨ててしまいたいし、関係ない人を私の被害妄想に巻き込むのも申し訳ないです。
        
この先入観を捨てて、相手を尊重して話ができるようになりたいのですが、私はどう考えてこれから生きていけばいいのでしょうか。

2023年1月30日 14:36

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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

心を落ち着ける練習が必要です

つみれ 様 相談ありがとうございます。

嫌な先入観とは、他人が私を見下してくるという恐怖の存在として映る。そして警戒するようになり、近づく人を信じられなくなる。という感じでしょうか?
さらに、過去の体験がトラウマとなりフラッシュバックのように蘇り、それがいつしか肥大化し、被害妄想となって苦しい。そんな感じでしょうか?

まず、先入観は色眼鏡をかけるように誰でも持ちますが、それが見下されるなどの脅威として自分の中に取り入れられてしまえば、脳が自分自身を守るために本能的に、闘争や逃走反応が起きたり、凍り付いたりして、対人関係を難しくします。さらにその脅威反応となる出来事が記憶に残り、何かがきっかけで今この時、起こっていないのに目の前で起こっているように蘇らせて、また脅威反応(闘争・逃走・凍り付き)を起こさせるのが被害妄想です。
脳が自分自身を守るために本能的に反応しているのですが、厄介な反応になってしまっているといえます。

この厄介な反応を穏やかにしていくには、まず自分は悪くないと思うことです。自分のせいではない、自分に責任はないと繰り返し思うことです。なぜなら、あなたはそのような本能的で厄介な反応をする脳を持ちたくて持ったわけではないからです。進化した人の脳はそのようにできているのです。ですのでまず自分を責めないでください。
それから、心を落ち着ける練習が必要です。リラックスして、何かに癒されてください。癒されて安心や安全を感じる中で、心を落ち着ける瞑想をするのがよいでしょう。今、ここの、自分の状態を評価せず判断せず、ただ自分を眺めてみるような感じのマインドフルネス瞑想です。それから、ヨガや写経などをするのがよいでしょう。何度も心に平穏が訪れるようにマインドフルネス瞑想を実践してみてください。
そして、「私に慈しみの念が起こりますように」「私の苦しみが消えますように」
「私に喜びがもたらされますように」「私が平穏でいられますように}
と祈りをささげる慈悲の瞑想が良いと思います。
繰り返し練習することで、対人関係のトラブルが減り、優しく穏やかでいられて、温かさを感じて、自己肯定感もあがり、他人を尊重できるようになると思います。合掌礼
参考にしてください。合掌礼
追伸:御礼メッセージありがとうございました。難しい時はまたご相談ください。字数制限でここはここまでです。

2023年1月30日 23:22
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質問者からのお礼

ご回答ありがとうございます。
今まで気持ちや性格の面でばかり考えていたので、この考え方を人体の反応としては見たことがなく、大変参考になりました。
温かいお言葉と具体的なリラックス手段のご提示も有り難い限りです。
まだこの反応とは付き合いが無くならないかもしれませんが、教えてくださったことを日常に取り入れてみたいと思います。

今回は本当にありがとうございました。

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