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ないものねだり

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先日出産しました。初めての我が子はとても可愛く、育児は大変ですが、無事に生まれてきてくれたことに感謝の日々です。こちらでもお世話になり、本当にありがとうございました。

ただ、産後しばらく落ち着いてきて、自分の人生これでよかったのか?と思い悩むことが増えました。理由の一番は、夫が海外赴任しており、3ヶ月に一度しか帰国できず、一緒に子育てができないことです。こうなることは妊娠前にわかっていたのに、実際に子供が生まれてみると、やはり残念でなりません。幸い今は実家で両親が助けてくれていますが、仕事に復帰した後に一人でやっていけるのか不安があります。

また、先日夫が一時帰国した際に、口数が少なくあまり喋ってくれなかったり、毎日のように飲酒したり、容姿に衰えを感じたりと、今までは気にしないようにしていたことが急に気に掛かり、「あれ?この人と結婚して良かったんだっけ?」と考えるようになりました。帰国しても勤務場所は私の職場と重ならないので、別居が続く可能性もあります。
そんな中で、結婚前に別の人を選んでいれば、結婚を思いとどまっていれば…とたらればの想像をしてしまいます。もし別の人と結婚していれば、子供と三人で、離れる不安もなく穏やかに暮らしていたのではないか。気が合う相手と楽しく暮らしていたのではないか。そんな都合の良い妄想をしてしまうのです。

夫は、子供のことはとても可愛がっており、不器用ながら気遣う言葉もかけてくれます。子供も無事に生まれ、両親は健在。現状に満足して生きていきたいのに、欠けたものを見て後悔のような想像ばかりしてしまい、つらいです。

どうかお言葉をお願いできないでしょうか。

2023年7月5日 6:31

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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

苦しみは無くならない

お釈迦様は、生きている限り苦しみは無くならないと悟られました。
苦しみや不満は無くならない。ただ、その形が変わっていくだけ。
毎日宿題を出される小学生の生活みたいなものです。
一つの苦しみに対処すれば、新しい苦しみが生まれる。
独身者には独身者の苦しみがあり、既婚者には既婚者の苦しみがある。
A君の彼女にはその苦しみ(不満・宿題)があり、別のB君の彼女にはまた別の問題がある。
まぁ、救いは、一つ一つの苦しみ(宿題)は無常であり、必ず終わりが来るということでしょうね。
また、私達の心も無常であり、瞬間瞬間に新しい思考と気分。
だから、夫に対して嫌な気分を抱いても、次の瞬間に別のことを考えたなら、心から嫌な気分は過ぎ去る。
台風が来たら雨戸を閉めてやり過ごすように、日常生活で嫌な気分の台風が来たら、気分転換の雨戸を閉める工夫をしましょう。
苦しみが無くならないと悟ることは、実は幸せ(平安)につながる真理への入口なのです。

2023年7月5日 12:55
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有り難し
おきもち

がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四...
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質問者からのお礼

願誉浄史様、ありがとうございます。そうですね、別の道を選んでいても別の苦しみがあったのでしょうね。頭ではわかっていても、お言葉頂けてあらためて腑に落ちました。心の雨戸を閉める、やってみます!

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