ほんとうに悪い人っているのでしょうか。
こんにちは。少しメンタルが弱めなので、お手柔らかにお願いします。。
近頃、たくさんの悲惨なニュースがありますよね、戦争とか、人を殺したり、誰かが叩かれたり、自殺したり。。
そしてそこには大抵、被害者と加害者がいて、善人と悪人がいて…第三者も含めて加害者を責める構造が出来上がります。
でも、少し考えると、善人と悪人との違いは唯々、生まれた場所や環境や境遇や、タイミング…だけだと思うのです。
それは誹謗中傷をしている人間さえも事情があることを意味します。つまり…みんな辛い思いをしたくてしてるわけないし、人の性格だって容姿だって思想だって遺伝子と環境が由来する。要するに不可抗力であることが多い…気がします。
だからどれだけ最低な行動をとっても、人間にほんとうの意味での悪者はいないのでは…と考えたいのですが(誰かを許せないような社会の風潮が怖くて…)、お坊さんの貴慮をお伺いしたくなりました。ぼくの考えはやっぱり誤ってますか?回答お待ちしております。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
悪縁から離れること
拝読させて頂きました。
あなたがその様にお気づきになったことはとてもすごいことだと思います。あなたがおっしゃる様に本当に悪い人はいないと思います。様々な要因で人を傷つける様になったり、人を殺してしまう様になってしまう、その様な悪縁が私達にはあるのです。
そのことを真摯に受け止めていくことはとても大事です。その様な悪縁を意識して生きることもとても大切です。できるだけその様な悪縁を避けること近づかない様に心がけることもとても大切です。
親兄弟や自分の子どもを殺されたならやはり復讐したいと思う私達の心があると思います。どうしてもなかなか超えれない壁もあるかもしれません。とはいえど、やはり人や他者を殺すことは罪悪です。そうしない為にどうすればいいのか、とこれからあなたは様々な局面で考えていくことになるでしょう。それは私達全てのものが考えていくべきことです。そして傷つけられた時に許すことができる心を持つことができるかどうかもとても重要です。実際に起きてみなければわからないですが、私達の心はいつでも悪人や鬼にもなるのです。
そんな私達を仏様や神様やご先祖様はいつでも見守り続けて下さいます。悪しきことを改め、善き考えや言葉や行いをする様にといつもお導きなさって下さいます。
ほんの短いお経ですが、仏様の教えを説いているお経があります。
七仏通誡偈(しちぶつつうかいげ)というお経です。
諸悪莫作(しょあくまくさ)
衆善奉行(しゅぜんぶぎょう)
自浄其意(じじょうごい)
是諸仏教(ぜしょぶっきょう)です。
意味は
すべての悪をせずに
多くの善を行いましょう
自らの心を浄めましょう
これがあらゆる仏様の教えです、という意味です。
本当に簡単明瞭な教えです、口で言うは易しですが、行うのは本当に難しいです。
あなたがこれからの未来を善き考えや言葉や行いを心がけて健やかにご成長なさっていかれます様に、素晴らしい善きご縁に恵まれながら心から豊かに幸せに生き抜いていかれます様に切に仏様や神様やご先祖様に祈っています。そしてあなたを心より応援しています。
ほとんどが煩悩だらけの悪人
人類ほぼ全員が、煩悩だらけの悪人であり愚かな生き物だと考えます。
欲(あれをしたい、もっと続けたい)、怒り(嫌だムカつく悲しい傷ついた)、怠け(気を抜きたい手を抜きたい休みたい)、プライド(自分の価値を気にする、自分の価値を主張する)などの煩悩が誰にでもある。
煩悩のために過ちを犯したり失敗したり、煩悩のせいで悩み苦しみストレスを増やしている。
そんな煩悩だらけの悟っていない人を、「凡夫(ぼんぷ)」と呼びます。
私達は凡夫同士。「おたがいさま」の精神で、他人の煩悩を大目に見てあげる、慈悲の気持ちを大切にしたいものですね。
なお、お釈迦様やその弟子たちは、修行により真理を悟って、煩悩を消滅させることに成功した聖者です。
めったには出現しませんが、凡夫を卒業できる人間もいるのです。
成仏とは仏に成ること。
仏(ブッダ)とは、真理に目覚めた者(悟った者)という意味です。
質問者からのお礼
お二方とも、ありがとうございました。対照的でとても面白かったです。
人間がたとい悪人でも悪人じゃなくても、やっぱり同じ人間でしかないのかなと思いました。また色々と考えてみます。南無。