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生きていることが恐いです

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今年の夏は、異常でした。でもあれは、今年の夏だけの異常さではないと思います。

今、南半球では、異常な夏が訪れています。私たちの住む北半球でも、30度を超える冬、魚の大量死など、異常な冬の訪れを告げるニュースがあちこちで流れています。

地球が壊れかけています。異常な暑さと、環境の変化による食糧不足、水不足、それらを起因とした人々の争い。これから先の未来を考えると、恐ろししか感じません。

そんな世界に子供を産んでしまったことが、申し訳なくて仕方がありません。自分はもう死んでしまいたいと、こんな怖ろしい世界にいるくらいなら、もういいと思います。でも、そんな恐ろしい世界に親もなく残された小さな子供たちのことを考えると、苦しくてたまりません。

必死で生きてきました。仕事も見つけ、色々ありながらも、家族を養える程度には何とかなっています。でも、これからの大きな変化の中では、そんなもの何もなりません……

逃げ場はないですし、それでも生きていくしかないと頭ではわかっています。でも、恐怖は、変えられません……。

化石燃料を無駄に使う人を、憎む気持ちすら浮かびます。こんなもの、なくていいじゃないかと、エネルギーの無駄ではないかと思うものを見るたびに、落ち着かない気持ちになります。でも、ヒトが生きていくには、時に「無駄」に見えるものが重要なことも知っています。

こんな状況で戦争なんて、何をやっているんだと思います。個人でできることを必死で探してやろうとはしています。でも、そんなもの何もならないことも、やはり頭ではわかってしまうのです。

こうした不安を、エコ不安というようです。世界でも増えているようですが、無理からぬことだと思います。出口のない、ないことを知ってしまっている、苦しさがエコ不安の難しさだと感じています。

出口がないのなら、しのごの考えずやるべきことだけをやる。分かってはいるつもりですが……苦しいです。

2023年12月14日 9:52

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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

自分にできることから

拝読させて頂きました。
あなたが地球環境の大変化について大変不安を感じておられてお子さん達のこともとてもご心配なさり毎日辛い思いをなさっておられることを読ませて頂きました。あなたのその辛いお気持ちをお察しします。

あなたのおっしゃることはもっともです。様々な自然や環境が無謀な人間の開発行為によって破壊されていて地球が壊されていることは事実です。あなたがとても不安や恐れや怒りを抱かれるのも当然のことかと思います。

私達は次の世代が安心して健やかに生きていく為に様々な努力をしていくことがとても必要かと思います。それは私達個人一人一人もそうですし家族や地域社会や自治体や国家や企業等も世界的に環境を保全していく様に勤めていく必要があります。
あなたがおっしゃる様に戦争をしている場合ではありません、誰もが次の世代が生きる為にお互いを尊重し合い助け合って環境を地球を守っていくべきです。それは毎日毎日の生活の中で決して浪費せずに環境に合わせて生きていくことを習慣としていくことがとても大切です。あなたもご存知でしょうけれど地球環境に優しい物品の利用方法や食品の摂取方法も休みなく取り組んでいく必要があります。
そして世界中の誰もが貧困や劣悪な環境に苦しむことなく安心して生活が送ることできる様に、様々な生きものも自然も健やかに美しく生きることができる様日々心掛けて努力していくことが大事です。

恐らくあなたの身の周りでも美しい自然や様々な生きものが育っているでしょう。私のいるお寺からも朝の光に照らされて日光の山々や富士山が見えます。今の季節でも花々が美しく咲いています。秋の実りから広葉樹が美しくその葉々が舞っています。自然環境は厳しいところもありますが私達はここに命を頂いて育まれて共に生きているのですからね。
少しずつでも先ず自分が環境を守っていくことできることを進めていきましょう。

あなたがこれからもお子さん達を健やかに育てていかれ、お子さん達も元気に明るく成長なさっていかれ、これからの未来を心身共に豊かにおおらかに美しい地球環境や地域の中で生きていかれます様に、皆さんがこれからもお互いを思いやり助け合い心から幸せを分かち合いながら与えられた命を全うなさっていかれます様に切に祈っております。そしてあなたやお子さん達や皆さんを心から応援しています。至心合掌

2023年12月15日 10:39
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有り難し
おきもち

Kousyo Kuuyo Azuma
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラ...
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質問者からのお礼

温かでまっすぐなお言葉、ありがとうございました。

日光は、小学校の修学旅行で行きました。友達と華厳の滝への道を歩いたこと、大好きだったおばあちゃんにお土産を買ってくるよと言ったら、「温泉饅頭でも買ってきて」と言われて、「お饅頭」とかではなくて「温泉饅頭」をその近くのお土産屋さんで必死で探したこと、そうしたらみんなとはぐれて焦ったこと、そんなことなどが、「日光」という一言で、一気に思い出されました(祖母は、おそらく探す手間のかからない一番簡単なもの、普通のお饅頭という意味で言ったのだろうとずいぶん後になって思いました)。不思議と、涙が出てきまいた。

自分にできることを、毎日コツコツやるしかない。本当にその通りです。

幸い、仕事には恵まれたと思っています。もちろん、辛いことがない訳ではないですし、あまりの辛さにもうやめようと思ったこともありました。他に行き場所がないという理由でしがみつくしかありませんでしたが、それでも、そうやって「しがみついてきた」だけの人間にも、有難いことに、しがみついてきただけのものはあるようだと、最近思うようになりました。

これからも、多分また心が弱くなることは何度もあると思います。私は、その程度には弱くて卑怯な人間です。それでも、やっぱりできることをやってみようと思います。

佐野市は、まだ行ったことはありません。それでも、いつか行ってみたいと思うようになりました。美しい日光の山を、見てみたいです。

自然の美しさを、以前にもまして目にとめるようになりました。その有難さも、感じるようになりました。失いそうにならなければ気が付けない自分は、人間とは、本当に愚かです。

それでも、まずは今日の仕事を頑張ってきます。

お言葉、ありがとうございました。

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