地元に帰りたい、せめて拠点は残したいです
1人で抱えきれず、ご相談させていただきます。
私は現在京都府で仕事をしており、結婚して滋賀県に住む予定です。
元々地元は神戸で30年実家や一人暮らしで住んでいました。
婚約者と話し合ったところ、
○転職するなら別れる(定年まで京都で仕事をしてほしい)
○定年後も一生滋賀に住んでほしい
○月1回帰省するのはいいけど子育てなどを優先してほしい
○実家が空き家になったら処分してほしい
との回答でした。
現在の仕事は可もなく不可もないですし、家事子育ても優先したいです。
しかし、神戸の街に愛着があり、帰る居場所(拠点)が将来なくなってしまうことにものすごく抵抗があります。
実家は古いのでいずれつぶすのはやむを得ないですが、貸家やシェアオフィスにする、ペンションなど安いレンタルスペースを借りる、暮らしは滋賀で余暇は神戸での二拠点生活にするなどの方法がないか模索しています。
友人知人は地元に多いのでなおさら神戸に住めたらいいのに、と思います。
滋賀だけしか拠点がない状態にならないように神戸での人間関係づくりに力を入れようと思っています。
遊べる場所や思い出がたくさんあり、利便性もいい地元の拠点を残したい。
年をとっても奥さんと滋賀で暮らす時間と、神戸で仲間友人と趣味や思い出にひたる時間のどちらもしっかり確保するには、どうすればいいものでしょうか?
これまでの経験や考え方もあわせてお伺いできましたら幸いです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
良き方向に選択してくださいね。どんな先にも幸せがありますよ。
私も大阪から和歌山県へ嫁いだので、自分の実家に住めなくなる寂しさは今でもあります。こちらはお寺ですから結婚すれば、間違いなく一生をここで終えるのだろうと。結婚とはそういうものだから、本当にそれでも結婚するのか、和歌山県で暮らす人生になるけれどいいのかと、自問自答でした。
20年近くなってきますと、私が住む和歌山県にも愛着が湧いてきます。和歌山県にも知り合いや友達、仲間が増えて、この環境も居心地が良いと思えています。
もちろん実家の大阪へも行き来をします。
ただ、街並みはそのままにとはいかず、変わっていく場所もあり、私が育った景色とは違ってきたなと。また、同級生も、みんなが皆、地元にばかり居るわけじゃない。少しずつ状況が変わっていけば、それぞれに暮らしを変えていくものです。
地元に帰ると、変わらない場所に懐かしさや安心を覚えますが、変わっていく景色に(もうあの頃には戻れないのだなと)寂しく涙が出ます。
私の夫もそうですし、あなたの婚約者さんも、地元で育ち これからもそこに暮らしていける人にとっては、私や あなたの気持ちには、気づけない。わからない部分があるだろうと思います。だから、あなたの想いを話されたときに、その気持ちに寄り添うことなく、条件に合わなければ別れると言って切り捨てるような態度になってしまう。結婚って、なんだか寂しくも感じてしまいますよね。
結婚しても、それぞれの育った場所を大切にしてほしいし、そんな人であってほしいなと思っちゃいますよね。
ただね、変わっていく実家周辺を通りながら、(環境が変わっても、思い出や私が見てきた景色は何も変わらない。あの頃に友達と語り合ったお店は失くなってしまっても、話した内容は今も覚えている)そんな記憶に、私は今もちゃんと支えられています。そして、新しい環境、和歌山の地で、確かな繋がりを広げています。
大人になっていくって、寂しい気持ちにもなるけれど、そうやって生きる世界を広げていくものなんじゃないのかなって思います。
嫁いだ私だから、得られている感覚なんじゃないかなって。これから先、自分の大切な人や子どもが迷う時があれば、私の経験を話してあげられる日が来るかもしれません。地元から離れない人には、経験し得ないものです。
どうかあなたも、今の環境を、良き方向に選択してくださいね。どんな先にも幸せがありますよ