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亡き母の存在を感じられません

回答数回答 2
有り難し有り難し 9

先月、母を亡くしました。
大きな喪失感があるような身近な大切な人の死はこれが初めてで、とにかく戸惑っています。

大切な人が亡くなったら、ドラマのように遺影に話しかけたり、霊がそばにいてくれるような気がしたり、見守ってくれているなと感じたり、そんなふうになるのだと思っていました。
しかし、今、「人は死んだらただいなくなるのだな」という感覚です。
どこにも母を感じられません。

遺影に話しかけるのもどこか空々しく感じ、写真すら飾れていません。
たまにスマホの中の写真を見返して泣くことはありますが、それもなんだかおかしな気分です。

いなくなったことがまだ信じられないからなのか、でももう連絡できない事実はひしひしと感じていて辛く、どう気持ちを落ち着けたらいいのか混乱の日々です。

亡くなった人の存在をどうしたら感じることができるのでしょうか。
心穏やかに故人を思うにはどうしたら良いのでしょうか。

2024年6月14日 19:51

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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

みし 様 相談ありがとうございます。

まずは、お母様のこと、ご愁傷様です。お悔やみ申し上げますとともに、ご冥福をお祈り申し上げます。合掌礼拝

さて、親愛なる人を亡くすと、人は混乱します。頭で死を受け入れたつもりでも、心で受け入れていない状態で、どうしたらいいのかわからないとか、ぼーっとしていたりとかします。思い出せないという人もいます。ですので、あなたのその反応は、死を受けいれる過程のひとつだと理解してください。
なにもあなたが変なわけでもなく、死を受け入れてないんじゃないかとか、感じられないことを焦る必要もありません。戸惑いや混乱の次期が過ぎたら、段々寂しさが膨らんで、何かのきっかけで、お母様を思い出したり感じたりしますので、今の自分がそのままでいいと思うようにしましょう。

悲しみを中心に、混乱、怒り、落ち込み、抑うつ、あきらめ、などの感情を行ったり来たりしながら、やがて受け入れて、悲しみがあってもお母様との繋がりを感じて、一緒にまた歩んでいるような気持ち・そんな心の状態になりますので、今はあるがままにしていましょう。

さらに、あなたの気持ちの中で、誰かに頼りたいと思ったら、その時は信頼できる人に自分の気持ち、心の中を、充分に出して、泣きたくなったら思いっきり泣きましょう。自分の感情に正直でいいのです。

参考にしてください。
一礼

追伸、早速にお礼メッセージをありがとうございました。感情に鍵がかかっていたんですね。
ここではずせたかもしれないので、辛い気持ち、悲しい気持ちなど、遠慮なくお話しください。
優しく受け止め、お母様とともに安らぎが得られますよう、お手伝いさせていただきます。ご利用下さい。ご縁に感謝申し上げます。再礼。

2024年6月14日 21:41
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有り難し
おきもち

お寺の法務(法事などのご先祖の供養)と 唱題行・写経・法話・カウンセリン...
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素直な本当の自分の感情で

みし様
良き理解者であり、大切な母上様を亡くされての戸惑い、当然のことだと思います。 

辛く 気持ちが落ち着かない 空々しい 母を感じられない 混乱している

どれも喪失感からくる、当たり前の感情です。
ただ、みし様自身がその喪失感・悲しみに向き合ってみてはいかがでしょうか?

お母様が亡くなった時、棺に納棺する時、斎場の火葬炉にご遺体が入る時、みし様自身の感情のままに悲しみ涙されましたか?
亡くなってから、火葬炉にご遺体が入るまでの間、感情を爆発させるように嘆き悲しむ事は、亡き人の喪失感を乗り越えるために大切な時間です。
今からでも遅くはありません。あなた自身の今の喪失感・悲しみに素直に向き合って下さい。
空々しくも、おかしな気分でもありません。ご家族を含め周りの視線も気にせず、その悲しみを表に出してください。
人として、子として、家族として、当たり前の感情を出してください。
そこから、お母様の言葉や思い出が、明日のあなたの力になるはずです。

亡くなった人の存在を感じることは難しいかもしれません。
でも、最愛の一番の理解者が遺した言葉の一つ一つ、
それがみし様の過去現在、そして今後の未来にも、支えになるはずです。

合 掌

2024年6月14日 21:40
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有り難し
おきもち

石川県金沢市内の城北地区鳴和町で浄土真宗本願寺派のお寺をお預かりしておりま...
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質問者からのお礼

ありがとうございます。
読んでいて涙が出ました。

母は病気がわかってから、私たち家族に「辛くなるから泣かないでほしい」とひとつだけ要望していました。
だからずっと堪えて、もうお別れが間近という時まで母を囲んで姉妹で大笑いして過ごしました。
末っ子で幼少から泣き虫で心配をかけた私は、ここで誰より我慢して母に褒めてもらいたかったのだと思います。
火葬場では泣いていいよ、もうわからないからと言われていたのに、亡くなるその時もそのあとも火葬場でも、泣くのを極力こらえてしまっていました。

今でもうまく泣けず、自分の今の感情をあるがままに受け入れることができていませんでした。
でも話を聞いていただき、一気に気持ちがあふれて、母が亡くなって初めて大泣きしました。短い時間でしたが、前より少し気持ちが落ち着いた感覚があります。
泣いてはいけないのではなく、泣いて次に進めるのだとわかり、また度々、こうして泣けたらいいと思えました。
長々と申し訳ございません。
本当にありがとうございました

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