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父について

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有り難し有り難し 11

私の父は8年前に他界しました。自宅の車庫で首をつり、自殺でした。検死の結果死亡推定時刻は午後1時~2時。母が買い物に出かけて間もなくの時間でした。遺書などは無く、突発的なものだったのだろうと警察も言っていたようです。

私は当時結婚3年目で、夫の仕事の関係で別居中。深夜勤務明けで、こたつで一人寝ていましたが、何故だか午後1時ぐらいにパッと目が覚めて、しかもなぜだか凄く寂しい気持ちだったので、思わず夫に電話を掛けたのを今でも覚えています。

父の事を知った時、もしかして何かの知らせだったのかなと思ったのと、あの時に夫じゃなく、なんで父に電話をしなかったのだろうと、もし電話を掛けて繋がっていたら、死のうとしているときに着信音が鳴り響いていたら、あたしが自殺を止められたんじゃないか。

亡くなる2週間前に実家に行こうとしたのを、雪がひどくて危ないからと両親に止められて、夫の家にいきました。でも、もし無理にでも会いに行って一緒にお酒を飲んで話をしていれば止められたんじゃないか。

私たち夫婦は、結婚して2年は夫婦で楽しもうと、会えて子作りはしていませんでしたが、もしもっと早くに孫を見せれていたら父の自殺を止められたんじゃないか。

看護師という立場から、なんで父親の心の病に気づいてあげられなかったのか。

どうしても自殺を止められなかった自分を責めてしまいます。

今は8年が経ち、大分減りましたが、以前までは、突然父の事を思いだしに会いたい衝動にかられるときがあります。その時は夫にも誰にも言えず、一人車で泣いています。

父が居なくなった、死んだことは理解できるのに、なんであの父が自殺をしたのかを未だに受け入れられません。

わたしはどうしたらよいのでしょうか。教えてください。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

もし〇〇だったら…は辛いだけです。

はるちゃんさん、初めまして。お父様の死、状況、辛い思いをされたと拝見し、私もついため息が出てしまいました。
過去を振り返る時、もし〇〇だったら…と後悔することは多くあります。
出来ることならその場に戻りたいと思い、悔やみ悲しみ、自分を責める気持ちは私も経験があります。
一度、その考えが止まらなくなり「もし私が産まれてこなかったら」に行きつきました。
どうしようもできず、自分の限界を痛感しました。
今まで、心のどこかでは「頑張れば報われる。なんとでもなる。」と思っていたのに違っていました。
お父様がなぜ自分で命を絶ったのか、分からないから自分に原因を作って納得しようと…気持ちを消化しようとされているのかな?と感じましたが、それでは消化しきれません。
だって、どこまでいっても受け入れられないですよ。
はるちゃんさんの感情や苦しみは、お父様を思う気持ちから生まれているのですから、お父様の存在をなかったことにしない限りなくせません。なくしてはいけません。
浄土真宗では、亡くなった方は仏となって阿弥陀様が建てて下さった浄土に産まれさせて頂くと聞かせて頂きます。しかも、浄土でのんびり見ているわけじゃないんです。私たちがいるこの世界に戻って、「安心して今を生きなさい。私がいつも傍にいるよ」とはたらいて下さるんです。
お父様は生前、誰にも言えない悩みや苦しみを抱えていたかもしれません。
生きるのも辛い、死ぬのも家族を苦しめる…でも耐えられない。と苦悩の中で亡くなったのかもしれません。
自分の大切な娘が、ずっと自分のことで悩み苦しんでいると分かっているお父様は、はるちゃんさんの傍で、一緒に悲しんでおられると思います。
「私が何かできれば」
「はるちゃんは何も悪くないよ、泣くのをやめて」
「あの時なんで行動しなかったのか」
「はるちゃんははるちゃんの人生を歩んでいるんだからいいんだよ、もう泣かないで」
と、寄り添って下さっているはずです。
悲しい思い出よりも、楽しかった思い出を胸に今を生きて欲しいと思って下さっているはずです。
お父様の死を受け入れるのではなく、お父様の生きた道、亡くなった道の両方を自分の人生に刻み込んで下さい。
はるちゃんさんがお浄土でお父様に再会した時には「ずっと会いたかった」と笑顔で言えることを願っております。

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有り難し
おきもち

普通のOLから、結婚をきっかけに仏教に興味を抱きお坊さんになりました。 ...
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質問者からのお礼

回答ありがとうございました。

何年経っても後悔ばかりがあって…
生前の父、亡くなった父の二つの父を受け入れていきたいです。

あまり口数の多い父ではなかったので、家の外での顔がわからなかったのですが、お通夜や葬儀に参列してくださった方々の人数を見て、こんなに多くの人たちにお世話になっていたこと、慕ってくださっていた人がいたことを知り、父は素晴らしい人だったんだと感じ取れました。

私も夫も孫も、今元気にしている事を近くでいつも見守ってくれているだろう父に話しかけながら、いつかお浄土で父に会ったときに笑顔で再開できるよう過ごしていきたいと思います。

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