人が生きるのはどうしてか？…生まれてきたからです。生まれてきてしまったからです。
　発達障害・うつ病でいらっしゃる娘様。あなたがそのように仕向けたわけではないでしょう。これは人間がなんとかしよう、何とか出来る、そうならないようにする…などの思いを超えた「事実」です。
　どうにも変えようのない現実です。
　ただ、発達障害やうつ病を悪化させない、また回復の方向へ進めるよう努めることは出来ませんでしょうか…お医者様との相談が何より大切です。
　娘様を自死に駆り立てる、娘様自らの思いもご病気の症状ですよね。とにかく悪化させないように配慮なさって下さい。
　その為に必要なのは、あなたが今の状態を受け入れることです…「そんなこと出来ません！」とおっしゃっても現実は変わりません。現実は受け入れるしかないのです。
　このハスノハにて、お坊さんはお悩みの問い（…回答でなく）はされていないようです。
　なぜか？…坊さんは皆 満ち足りて楽しくて幸せな暮らしをしているから？　そう思われますか？
　少なくとも私はそんな暮らしをしておりません。でも悩み相談をしない…なぜか？
　現実を受け入れているからです…全て、例外なく。事実は事実として認めるしかありません。受容していくしかないのです。
　この身このままを自らが受容する為に…仏様がみえます。
　仏とは、私に この我が身の現実を明らかにしたうえで、「そんな あなたに寄り添う、あなたの悩みを必ずや取り除く」と誓われたお方です。その真意は我を見つめ、見放さず、そのまま受け入れるということであり、仏様とは我が身を受け入れて下さるハタラキなのです。
　仏様に自分が受容されることを受け入れて、認めて、喜べて、初めて自分で自分を受容出来るのです。親に受け入れられた子供が、自分を受け入れていくのと同じことです。
　どうか、娘様そしてあなた様ご自身を御大切にお過ごし下さいませ。

小林　覚城

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