東京のお寺フェスティバル<向源>とは
2013年4月29日(月・祝)東京品川の3つのお寺と品川神社の4ヶ所で
行われる向源という一大イベントとはどんなものでしょうか?
http://www.kohgen.org/
魅力的な体験ワークショップがたくさんありますが、お坊さんより
意気込みや思いをお聞かせください
* こちらはhasunoha編集部からの公式質問です。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
浦上哲也にとっての向源
初めて「向源」を知ったのは、2012年6月。「向源」主催の友光くんに、2ヶ月前に開催された第2回のチラシを頂いた時でした。
「へぇ、すごく盛りだくさんなイベントだな」
「自分も僧侶として天台声明は聞いてみたいな」
「若いのにこんな大きなイベントを主催して凄いな!」
と、色々なことを感じましたが、まさか数ヶ月後、第3回に関わる(巻き込まれる)ことになっていようとは夢にも思いませんでした(笑)。
きっかけは、私が興味を持って受講し、後に開催するに至ったワークショップ「死の体験旅行」。昨年の夏に友光くんが受講し、向源2013でやってほしい! と思ってくれたのです。
http://www.higan.net/news/2012/10/sinotaikenws.html
実はこのワーク、他のプログラムと違って仏教的なものではなく、もともとは医療関係者向けの内容です。そういった意味では少し異質ですが、でも死に関わることが多い僧侶が進行役を勤めることに意味を見出し、多くの方の関心を頂いているのも事実です。ぜひ協力させて頂くことになりました。
前後しますが友光くんと出合ったのは、宗派を越えて寺院の未来を学び考える「未来の住職塾」。ここに通うことにより、私の中の宗派意識は緩やかに溶けつつありました。
http://www.higan.net/juku/
「宗派による違いに目を向けるのではなく、やりたい事に焦点を合わせて協力しあえばいいのではないか?」こんな考えが育っていった中で、この向源は宗派どころか宗教をも越え、神道の協力を得てより大きなイベントに成長しようとしています。
いえ、単なるイベントから「ムーブメント」に成長しようとしているのかもしれません。
その渦中に巻き込まれ…ではなく身を置けることが、楽しくもあり、意義深いものだと思っています。
ぜひ多くの、普段仏教に接する機会の少ない方々(もちろん多い方にも)にお申し込みを頂き、そして仏教を身近に感じて頂ければ幸いです。
行ったら楽しい、を素直に喜べるお寺フェス!
今年で第3回を数える「向源(こうげん)」。
前回、フツーにお客さんとして参加したことを思い出します。本堂が人でいっぱいだったこと、主宰・友光さんのロードトゥ坊主話が面白かったこと、仏教について特に関心のない?妻も心が動かされていたこと、天台声明が荘厳だったこと、精進料理弁当が美味しそうだったこと、お寺が完全に“DJブース”となっていたこと。
そして、2013年4月29日(月・祝)、第三回「向源」。量質ともにパワーアップしています。
さて、今年の向源のテーマ『自分の言葉、聞こえていますか?』
わたしたちって、社会のなかでは、自分のしたことがそのまま自分の価値として見られていると思うんです。時給900円とか、月給手取り~万円とか、大学に通っているとか、家族のなかでの役割とか。
でも、そういうラベルを取っぱらったところが私たちにはあるわけなんですよね。ラベルを(自分で、まわりから)貼られているだけですから。取っぱらったところ、“本当の自分”といってもいいかもしれません。
では、わたしたちが“本当の自分”に気付くためにはどうすればいいでしょうか?
『自分の言葉、聞こえていますか?』
“本当の自分”に気付くためにも。また、理不尽で納得できない事実をつきつけられたとき、確かなものとして受け入れるためにも。
人から見られたときにしか価値や意味を見出せない視点とは違う、別の視点を「向源」から感じてもらいたいと思います。
ここに、お寺フェス「向源」の意義や可能性、魅力があります!
と・・・堅苦しいこと言いましたが、そんな身構えないで、楽しめばいいと思うんです。
行ったら楽しい、を素直によろこべるお寺フェス!それが向源です。
「お寺で対話する夜」@正徳寺(17:00-19:30)
私の参加する「お寺で対話する夜」も、行ったら楽しい、精進料理おいしい、を素直に喜んでいただければと思います。
http://www.higan.net/kohgen/2013/04/post-4.html
挨拶から始まり、少人数グループに分かれて、一時間ほどの対話の時間を楽しみます。
そして正徳寺住職である平松さんの法話をお聞きして、精進料理弁当をいただきながら共有の時間とします。
対話を通じて、聞いて考えて、自分を見つめ直して、実践につなげる場。それがお寺で対話する夜です。今回のテーマは「縁」。あなたの思う「縁」について話を聞かせてください。
『向源』を正徳寺でやる意味
4月29日に正徳寺は『向源』のひとつの会場として参加します。
『向源』は、若者向けに仏教を理屈ではなく体感してもらうイベント。
今回は、『自分の言葉、聞こえていますか?』をテーマにいろいろな体験をしてもらいます。
では、正徳寺が『向源』に参加する意味とはなんなのでしょうか。
正徳寺は『対話するお寺』として参加します。
担当するワークショップは
「お寺で対話する夜」 お坊さんとテーマを決めて座談、法話。精進料理をいただきながら懇談。今回のテーマは「縁」!
「死の体験旅行」 自分の死を疑似体験することにより、メメントモリ(死を考える)
「お寺de囲碁」 本堂で囲碁体験。簡単なルールで一対一で向きあいます。囲碁対局は、「手談」といって一手一手が深い対話です。
「暗闇ごはん」 視覚を遮断して精進料理をいただく。”生”をささえる”食”に真摯に向きあう。
「生け花」 本堂で生け花体験。
真宗のお寺として、法話と座談を中心に仏教を体感していただきます。
社会動物である人間の一番の体感は、同じ人間とのコミュニケーションです。
ストレスの一番の原因でありながら、希望の一番のエッセンス。
一番頼りにならないのに、それしかない。
それがコミュニケーション。
人間関係です。
その根本の第一歩である「対話」するお寺。
それを体感できるお寺でありたいと思います。
『対話するお寺』正徳寺
ぜひお参りください。
お坊さん・お寺が身近になる!?
お寺、お坊さんというのは何をしているんだろう?と普通の方は思いますよね。私もお坊さんになる前はどんな生活をしているか不思議で、不安でした。ただお坊さんも人ですから同じように悩んだり、楽しんだり、します。それが身近に感じられるイベントだと思います。お坊さんと一緒に楽しみましょう。