hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

決断出来ずにいて苦しいです

回答数回答 1
有り難し有り難し 11

2ヶ月前、彼と結婚をするために県外から現在の場所に越してきました。地元から飛行機で2時間の場所です。

彼が転職をして、わたしに相談なく全国転勤のある仕事に就き、結婚を考えていたので転勤族の妻になることに色々と不安もありましたが、それでも彼のことが好きなのでついて行きたいと思いました。転勤は3年に1回ほどあり、わたしの実家近くには転勤先がなく1番近くても新幹線で1時間半のところです。

両家の顔合わせも済んでおり本当だったら引越しをしてすぐに籍を入れる予定でしたが、越してきて、いままで実家を出たことがなかったわたしはホームシックにかかり、結婚に対しても迷いが出てしまいました。自分でもここまで不安になると思っていませんでした。

彼に、ホームシックになっていること、結婚を迷っていることを正直に話しました。それに対して彼はこっちでもう少し暮らしてみてそれから決めてもいいんじゃない?と言ってくれました。そう言われ最初は気持ち的にも少し楽になりましたが、日にちが経っても決断出来ずにいて凄くツライです。いまの状況を変えるために、仕事を探しを始め明日から出勤になります。彼は普段あまり不安を出しませんが辛く不安な思いをさせていると思います。本当に申し訳なく思っています。。

彼は今までありのままの私を受け入れてくれ、愛してくれました。わたしもそんな彼を心から愛していました。彼といると居心地が良く素の自分でいられます。しかし、最近は情緒不安定なこともあり、よく喧嘩をするようになってしまいました。わたしは精神的に弱く、最近まで心療内科に通っていました。それに対して彼はポジティブな性格です。

結婚によって今後の人生が大きく変わるのでそれを考えるとすごく不安です。結婚しても実家から遠く離れて暮らすことを後悔するのではないか、寂しい思いをするのではないか、彼と別れてしまって彼以上の人に出会えなかった場合、一生後悔するのではないか。考えても意味のないことだと分かっています。それでも中途半端な気持ちでは決断出来ません。

長文になってしまいました。すみません。どうぞ宜しくお願いします。


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

決断してからもまた苦しいのです。

ご相談拝見しました。

考え出すと色々不安が生じ、決断できないことは苦しいですよね。

ですが、はっきり言うと決断できないことも苦しいですが、決断してからもまた苦しいのです。

正確に言うと「苦しいこともある」でしょうか。

どうせ苦しむなら一人で苦しむより、二人で、の方がよくありませんか?

ですから何より大切な事は誰と共に人生を歩んでいきたいかということ。

条件でなく、人で決めましょう。

条件は刻々と変わる物です。また仮にご実家の近くに定住できる方と出会ったからと言ってその方を同じように好きになり、愛せるかはまた別問題です。

一方で不安をあおるようで申し訳ないですが、転勤族の妻が大変なことも確かでしょう。

中々知り合いはできませんし、できたと思ったらまた転勤。頼りの旦那は職場のつながりで帰ってこないのにこちらは知らない土地で独りぼっち。子どもができ大きくなれば拠点を構えざるをえなくなり旦那は単身赴任。

なんてことも考えられるわけでございます。

が、じゃあ転勤のない夫の妻が大変じゃないのかと言えばそうではありませんし、そもそもどんな人生でも何が起きるかわかりません。

だからこそ、何があってもこの人となら、どこへ行ってもこの人となら、という方と人生を歩んでください。

最後に仏教的な事を言うならば、私たちは頼りにならないものを頼りにするから苦しいのです。親も夫も家も子も自分も諸行無常の理には逆らえません、やがて移ろい変わり娑婆の命尽きることは事実です。その時それだけを頼りしてあてにしていたならば、たちまちに人生の平穏が崩れてしまいます。
実家が大事、彼が大事なことも大変尊いお気持ちであることに異論はありませんが、それだけでなく何か本当に頼りになるものがあると心強いでしょう。

私たちにとってそれは仏教という教えであるわけですが、ビスケット様にそれを強要するわけにもいきません。

しかし、「どこにいっても何があっても現実を受け入れて前を向いて生きるんだ」という信念のようなものがあれば、目の前の縁に振りまわれる人生であっても、周りの方と穏やかな日暮らしを送っていけるのではないでしょうか。

お幸せを念じております。

{{count}}
有り難し
おきもち

はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生...
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

吉武文法様

丁寧なご回答ありがとうございます。回答を読んでいて涙が出てきました。将来の不安ばかりを考えて、吉武様がおっしゃいました「何があってもこの人となら、どこへ行ってもこの人となら」という1番大切なことを忘れていたのかも知れません。その事を踏まえ、後悔のないよう、もう一度じっくりと考えてみようと思います。

また、家族や彼に依存をしているのだと改めて気づかされました。吉武様がおっしゃいました、強い信念を持てるよう努力したいと思います。

1番大切なことに気づかされたので、今までのモヤモヤが少し晴れ気持ちが軽くなりました。心から感謝しています。親身になって相談に乗って頂き、本当にありがとうございました。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ