心の狭い小さな自分と向き合う瞬間
こんにちは。
私は新人看護師です。
入社して2ヶ月で病院の方針が変わり異動がありました。科も全く違い看護師もまた一からの人間関係になり社会に出たてで右も左も分からないうえに職場の人間関係と仕事に少し慣れ始めた頃の異動はショックでした。
病棟が変われば人間関係も違い、異動先は手術も多く常に満床で、上~中堅の看護師がキャパシティオーバーで新人のフォローまでは追いつかず、常にピリピリしており技術も目でみて盗み習得して行く様な状況下でした。
そんな中でも、自分なりに技術よりも精神的に寄り添える、あたたかみのある看護師になりたいという理想像をもっていました。
また、特に新人ということもあり処置や対応に時間がかかってもミスのないよう安全を第一に考えて仕事をしていました。
しかし、忙しい状況の病棟で上司からは新人は軽症の患者を受け持っているのだからもっとスムーズに動いてもらって私たちの手伝いもしてもらわないと、私たち上はもっと大変な患者を見てるのだから。と言われてしまいました。
そのように指導されてからは、一人一人の患者対応を短的、スムーズに時間をかけないよう心がけていました。
しかし、特に人数分の少ない夜勤では満床で多くの患者を受け持って、自分の仕事をしながら上司の手伝いもして、患者さんを見てという忙しさからだんだんと仕事に対して、心に余裕を持って患者さんと接することが出来なくなってきていました。
そんな中、夜勤で認知症患者さんからは「ちょっと、あれとって。」「もう少し枕の高さあげて。やっぱり戻して。」などの訴えが10分おきにあり最初は私は優しく対応していましたが時間も迫り「はい。これでいいですね?はい、はい。できましたよ?いいですか?」とだんだんと機械的な言葉をかけてしまいました。
その私の余裕のなさから出た冷たい言葉が患者さんに通じたのか、いつもは言わないような人に「わがままばっかり言ってごめんね。」と言われて、ふと、その言葉で我に返りすぐさま謝罪をしました。
患者さんの心に寄り添う看護師になりたくて夢見てやってきたのに、最もなりたくなかった冷たい看護師になっていっているようで嫌です。こんな対応をしてしまった小さな狭い心の自分が大嫌いで責めてしまいます。
どうすれば、心穏やかに仕事が出来るでしょうか。
私にはこの仕事が向いてないのでしょうか。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
寄り添う人になるために
美憂さん
新人なのにとても大変な余裕がない職場環境のなか、患者さんに優しくできず自己嫌悪になってなっているのですね。
理想とこころざしが高い人ほどあなたのように自己嫌悪に苦しむのです。理想としていたものと現実の自分とのギャップ・・・それを突き付けられるとほんとうにショックです。
もしあなたがこの仕事を選ばなければ、見ることがなかった「人間の闇」を患者さんに対しても見ることになし、自分の中にも見なくてはならないのです。
でもそうやって人間の闇をみることなくして、ほんとうの意味でのあたたかみのあるナースにはなれないのではないかと思います。表面的な優しい態度や言葉はいくらでもいうことはできます。でも人のこころはもっと複雑で深いものです。認知症の患者さんにあなたの態度が通じてしまったように、人と人とのつながりはもっと深いところでコミュ二ケートしているからです。
人はどんなときも親切でいられるわけではないし、人の幸せを願えるわけでもないのです。人間は悲しいくらいエゴに満ちています。だから「人の心に寄り添う」ことはそんなに簡単にできることではないと思います。
高い理想を持つことも大切なことです。それと同時に小さい狭い心しかもてない現実の自分を認めることもとても大切です。現実を認めず忙しいせいにしたり、言い訳をすることで自分をごまかすことで成長もなくなってしまいます。だからいまあなたが自分に対して感じている思いはとても大切なことです。
私自身も医療福祉職でしたが、自分の冷淡さとかエゴを見せつけられ何度も自分に絶望しています。なんども躓きながら、嫌な自分を見せつけられながら、そうすることでしか「寄り添う人」にはなれないのではないかと思っています。わたしもまだ模索中のテーマです。
美憂さんはこの仕事に向いていないのではありません。こういう仕事は本気な人ほど悩み苦しみます。「患者さんに寄り添えるあたたかみのある看護師」という理想は手放すことなくその「理想と共に歩んでいく」ものだと考えてください。あなたなら大丈夫です、がんばってください、応援しています。仙如
いきなり全ては無理だから・・・
美憂さん
初めまして
だてりゅうほうと申します。
突然の環境変化、大変ですね。。。
忙しい状況での新人。
体力的にもメンタル的にも不安になるのは当然でしょう。
今回の質問には私の過去の鍼灸院に勤めていた経験からの
お答えをさせていただきたいと思います。
今回のご質問へのお答えは
《順番》です。
なんの順番かと申しますと
美憂さんが学ぶべきことの順番です。
あなたの望む
・自分なりに技術よりも精神的に寄り添える、あたたかみのある看護師
この道に真剣に進むと心に誓うのならば
まず大切なのは
スピードです。
つまり
今のあなたが、冷たい看護師になっていっている原因は
作業量の多さと対応力の遅さでしょう。
新人なんだから遅いのは当然です。
けど、今のスピードの遅さを自分自身で振り返らずに
冷たい対応の部分にだけ目を向けるのは違います。
例えるならば、今の状況でも圧倒的なスピードで
患者さんの心のケアと直接関係ない事務作業などを終わらせてしまい
機械の使い方などを、目をつぶっても最速・安全に出来るようになれば
あなたの心は全て患者さんの気持ちに沿いながら、いろんな動きが出来ると思いませんか??
そして、そのスピードを学んでいる途中で
きっと相手を機械のように感じてしまう(気づかぬ間に・・・)
ような成長をしてしまうかもしれません。
そこまできた時に、キチンと過去を振り返り
「自分はどんな看護師になりたかったんだ??」
を思い出すんです。
その頃にはきっとスピードは身についているでしょう。
美憂さん
患者さんの一言で、ここまで真剣に悩めるあなたは
きっと素晴らしい看護師さんになれることでしょう。
必ず初心を忘れず、
ミスも少なくテキパキと仕事をこなせる
さらに相手の心に沿いながら動作のできる先生になってくださいね^^
参考動画を載せておきます^^
他にもきっと辛くなった時に役に立つ動画もあると思いますので、ご視聴ください^^
だてりゅうほう
質問者からのお礼
仙如様
ご拝読していただき感謝いたします。
仙如様のおっしゃる通り、確かにこの仕事を自ら選ばなければ人間の闇をも見ることは無かったのだと思いました。
明るいところだけでなく闇からも学べることが多くあるのだと思いました。
理想と現実にはギャップがありますがそこで腐らずに、理想とともに歩んでいきたいと思います。
ありがとうございました。
だてりゅうほう様
ご拝読していただき、感謝いたします。
今回の認知症の患者さんとの関わりなどを通して慣れは怖いな、と感じました。
私たちは病院が職場であり日常的ですが、患者さんは病院自体が非日常的であり、そういうことも自然と忘れかけてしまっていたようです。
動画も拝見させていただきました。初心を忘れず時には振り返りながら関わっていける看護師でありたいと思いました。
ありがとうございました。