アルバイトは恥ずかしい?
私は大学在学中に鬱で体調を崩してから、卒業後、フルタイムのアルバイトをしておりました。
しかしながら、それも体調が悪化して退職。2年の療養を経て働けるようにはなりましたが、学生よりも少ない労働時間です。
先日試しに応募してみたら、国費留学生に選ばれ、留学をすることになりましたが、その留学生のリストにアルバイトと書かれ、恥ずかしく思います。
もう30代が見えてきており、周りは皆正社員として働いてる中、私は未だに周りから見たら遊び呆けてるようにしか見えないだろうし、留学生仲間からはどんな目で見られるのかと思うと恥ずかしさしかありません。そういう目で見られるのではないかと話すのも不安です。
また今度幼い頃からの友人が壮行会を開いてくれるとのことですが、昔から彼らは人の肩書きを気にする人なので、アルバイトから留学という私はなんか針のむしろにいる感じがして、正直行きたくありません。
肩書きを気にしたくないのですが、ついて回るのが嫌です。
まさか自分が働けなくなるなんて、幼い時は思いもしなかったので、余計に情けなくなります。
どうしたら気にしなくなるのでしょうか。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
人がこう思っているとあなたが思っている
誰もそんなこと気にしていません。
あなたこそ肩書きばかりで本質をみていないのです。
胸を張ってアルバイトを誇るべきです。
アルバイトだって派遣だって、正社員と同じように実働労働しています。
物事は常に本質を問うべし。
仮に人が悪く言っていたとしてもあなたに何か影響があるというのか。
否。
それは、あなたが人がこう思っているのではないか、と思っている自分の思いに臆する姿。
他人が、あなたを悪しざまに言ったとしても、心は傷つきも減りもしない。
まるで影響がないという事を見抜くべきです。
もう一度言います。
「あの人たちはこう思っているんじゃないかしら」と思ってしまう自分の思いに臆するべからず。
それは、自分の思いなのです。
自分の思いに臆しているのです。
このカラクリに気づけば、あなたは何も怖れることなく、本質を生き切ることができます。
隠そうとしないこと
他人と自分を比較したり、他人の自分に対するイメージと実際の自分を比較したり、過去の自分と今の自分を比較したりして、
自分の価値を評価したがるプライドの煩悩が、根本原因でしょう。
しかし、プライドの煩悩をなくすのは至難のわざであり、修行した偉いお坊さんでさえ「俺は長老だ、エライんだ」というプライドをなかなか捨てられなかったりします。
ですから、プライドをなくしたり弱めるのは長期目標として大事ですが、まずは、プライドの煩悩を制御して目の前の苦しみ(恥ずかしさ)を制御することが必要ですね。
恥ずかしさが生じるときは、「隠したいことなのにバレそう、バレちゃった」という場面が多いでしょう。
ですから、「隠したい」を先回りして消してしまうのはどうでしょうか。
つまり、自分から「アルバイトしかしていない」ということを言ってしまうのです。
禿げてる人が、他人からハゲと言われたら恥ずかしいけど、自分で「俺ってハゲてるから夏の日差しはキツイよ」と言うのはわりと平気だったりするのと同じです。
留学生、立派なものです。
あなたの文面を拝見していると、「正社員vsアルバイト」という枠組みで自分を位置づけていらっしゃいますが、国費留学生として採用されたからには「留学生」であって、その中では差異はないはずです。
人間の「自分とは何だ」にはいろんな名付け方があります。「アルバイト」、それもひとつでしょうし、「○○さんの娘さん」もそうです。「○○を目指して留学する」もそうですし、「○○さんの友達」もそうでしょう。つまり、あくまで相対的に、周りとの関係において「自分は何だ」は決められるのであって、いずれも正しいものです。逆に言えば「私は○○だ!」と断言してしまえば、それが一番大切な「自分とは何者か?」のです。
むしろ、「何となく外国に行ってみたい」という留学なのか、目指すところが明確な留学なのか、そちらが重要なのではありませんか?恐らく壮行会では「何しに行くの?」ということが話の中心になるはずで、そこが明確であれば応援して祝福してくれるのが友達でしょう。そうでない人がいたとしたら、多分ねたましい気持ちでいるからですよ。万が一「今までアルバイトで、今後留学生か。いいご身分だな」とか言われたら、「そうよ、私ラッキーなの」と言ってやって下さい。その位の度胸があれば、きっと留学先でもうまく行くと思います。
もしも、「何をしに留学するのか」がまだ不明確でしたら、一生懸命想像して下さい。夢を膨らませて下さい。「何のために」なのかを明確にすること、今取り敢えずそう思っていることを、語れるようになって下さい。貴方が豊かな経験をされることを、お祈りしております。
質問者からのお礼
こんなに回答を下さり、嬉しく思います。
願誉浄史様が仰るように、普段友人と話すときはアルバイトしてると堂々と言えていたのですが、いざ知らない人にこのように書かれてしまうと、まだまだプライドが邪魔しているのか、ムッとしてしまいました。
丹下覚元様が仰った『「人が思ってる」と自分が思っている』という着眼点は自分では気づかなかったものでした。考えすぎて視野が狭くなっていたのかと感じます。
また佐藤良文様の仰る通り、留学生としては私も目的があり、それに向かって努力する所存です。その友人は仲良くないので、「いいご身分」と言ってきそうなんですが、ラッキーだと言い返してみます。
皆様本当にありがとうございました。