最低な自分
私は過去20年間、人を傷つけて生きてきました。
もともとひねくれた性格だったので自分が正しいと疑わず、周りの気持ちを考えようとしていませんでした。
そのことに気づいたのは2年前です。
同時に、自分が最低な人間であること、してきたことの罪深さを実感しました。
それから私は今後一生自分のしてきた罪を償うつもりで生きていこうと決めました。
傷つけられても何も言い返さずに飲み込んだり、他人に積極的に奉仕したりしました。
またかつての恋人にもひどいことをしてしまったので、自分は恋愛をしてはいけない人間であり幸せになってはいけないと強く思っています。
しかし辛いことがあると、「自分は最低な人間だから」「好き勝手生きてきた報い」などと考えて激しく自己嫌悪してしまいます。
その度に布団に潜って落ち込んで、死ぬときの妄想などしています。ちなみに自殺願望はありませんが、いつ死んでもいいとは思っています。
最低な自分を知られたくないのでこんなこと誰にも言えません
私がお聞きしたいのは
・自己嫌悪に陥ったときどうすればよいのか
・以上のような生き方、考え方をどう思うか
・相談相手がいないときどうすればよいか
です。
未熟な若造の悩みですがお付き合いいただけたら幸いです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
裏返しても誰も救われない
読みながらパッと思いついたのはこれです。
>おろかなるものも
おのれ愚かなりと思うは
彼これによりて
またかしこきなり
おろかなるに
おのれかしこしと思うは
彼こそ まこと
おろかといわるべし
(友松円諦『発句経』63)
これはお釈迦さまの言葉です。あなたは2年前に自分は愚かだと気付いたがゆえに、賢い人になったのです。お釈迦さまがそういうものだとおっしゃってるのだから、そういうものなのです。
でもお釈迦さまは罪や罪悪感を背負って生きろとはおっしゃいませんでした。ただ、今を生きろと。
ぶっちゃけ、あなたが今までにしてきた事なんて今出会っている人には関係のないことです。はっきり言ってワタシャこう思います。「巻き込まんで下さい。あなたの贖罪のダシにされる義理はない。私は私だ。贖罪のための奉仕なんて結局あなたのエゴじゃん。両極端なことをやってるだけで好き勝手の裏返しでしかない。そういう前提なしで私と向き合ってほしい。私は私。この私で完結して下さい。あなたの過去を投影しないでいただきたい。あなたの頭の中のストーリーを捨てて、今、この瞬間に身心を委ねていただきたい。それが自分勝手しないということ。」
これがあなたの過去から得るべき教訓ではないでしょうか?
結果的に目の前の女性と両想いになったならなれば良い。結果的に幸せになったらなれば良い。結果的に目の前の人が罪滅ぼしを望むなら甘んじて受け、させて貰えば良い。それら一つ一つに自分勝手な好き嫌いをつけるべきではありません。
ただ、贖罪ではなく心の猫背を矯正するために善行を積みましょう。心を正しくすることがそのまま慈悲となり、結果的に世のため人のためになります。こんな↓感じで。
http://hasunoha.jp/questions/3597
自己嫌悪にも効いてくるでしょう。時間はかかるでしょうけどね。やってしまったことの影響はどうしても残ります。それは背負ざるをえないですよね。
相談相手がいないなら、お寺やhasunohaにまたいらっしゃい。
最後にもう一言。人は変われます。変わって良いんです。変わらないと不自然なんです。お釈迦さまが諸行無常と断言なさったから。頑張って。
誰を相手にしているの "脳内コピペ"
それは脳内コピペされたあなた自身の働き。
実物はもうとっくに終わっています。
そのことは、もう実物にしか肖像権も版権も所有権、著作権もないのです。
アナタが勝手に過去のことを切り取ってコピペしてはいけないのです。
ジャ◌ラックだったら勝手に使ったら金を請求しますよ?
あなたが脳内で扱っているのはコピー、複製された内容。
勝手にコピペして自分のことのようにするのは著作権の侵害というようなものです。
その時の過去の出来事はその時、その場しか起こっていないのです。
それをあなたが脳内コピペしているだけに過ぎなかったのだと見抜いてください。
たとえばあなたのその内容を表に具体的に形にして実際に出してみてください。
決して出せるわけがありません。コピペなのですから。
人間はいつも、高速コピペしたものばかり相手にしているからいけないんです。
自分を知るとは、自分が実物を相手にしていないことを知ることからです。
私自身にしても、これは文字です。
そこにはいません。
実物ではないものを相手にしている内は、それはどこまでいっても自分を相手にしているだけです。
分かりやすく言えば❝内向的❞で❝外交的・社交的❞ではない頭脳なのです。
そこにだけ冷静に向き合ってみましょう。
・自己嫌悪に陥ったときどうすればよいのか
☞自己嫌悪の正体を今申し上げました。あなたがあなたの脳内コピペを相手に今を生きてないことに気づけばよいのです。
・以上のような生き方、考え方をどう思うか
☞完全に後ろ向き思考で、想念を相手にしているだけで今日の今の現実ライブをまるでないがしろ、ぞんざいにしてしまっていますからモッタイナイです。さっさと妄想やめましょう。
・相談相手がいないときどうすればよいかです。
☞ここに既に二人の坊さんが相談に乗ってくれているんですから、相談が終わったらしっかり現実を生きる。
内科の先生は診察の時にしか用は無いもの。終ったら診察費用を払ってホナサイナラ。
ここは無料ですが無料の意味を誤解される人が多いので一言付け加えておきましょう。
相談乗ってもらった、タダで助けてもらった、もーケタ、それっきりでは相談乗る人は誰もいなくなる。
あなたがまっとうな人生に目覚めてイイ人になって、世の中をよくする活動をするなり、世の中を良くしようとしている人やお寺に貢献・報恩布施行をしてください。
質問者からのお礼
お二人とも御回答ありがとうございます。どちらのお言葉もハッとしました。言われてみれば私は他人を贖罪のダシにしていました。今を生き、善行を積みたいと思います。