親は許さなくてはいけないでしょうか。
日本にあるだいたいのストーリーとすると、
どんな不条理でも「この世でたった一人だけの親なんだから」とかそんな理由で親とわかりあって終わる、終わらせる物語が一般的です。
私の根底にもその道徳、倫理観があります。
許さなくては白状だという常識、子供は親に憎しみを抱いて生きてはいけないという常識。それに苦しめられます。
それは、父親も私と判り合いたいと思っているのが予想できるからです。そして父親が私を大切に思う気持ちもわかっているのです。
しかし、許せない気持ちもたくさんあります。もう関係ないと割りきれたらどんなに楽か。
しかし、私から頭をさげるのは明らかに逆であり、父は親戚、周りに私の事を、あんな子供要らないと言っているそうです。そんななか、こちらから和解を持ち掛けたら父親が正しかったとを錯覚させることであり、私が間違っていた事として接していくでしょう。
それも違うと思います。
この世間の倫理、道徳と自分の感情の間で悩んでいます。日本人はやはり日本にある道徳が正しい答えだと、どこかで照らし合わせて選択しているのではないでしょうか?
私が許さないまま頭を下げて表面的に仲直りしたら、世間は正しい選択をした、めでたし、めでたし。と感じるでしょう。
以前、許さなくていいとも言っていただきましたが、父親を許さないというのは、負の感情であり、こうしてただ自分を苦しめるだけなのでしょうか。父親とは既に一年以上連絡を絶っています。
同じような相談ですみませんが宜しくお願い申し上げます。解決したようで、たま沸いてきてしまうんです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
許す必要はありません。
Indigo様
こんにちは。拝見させていただきました。
父親を許せないとのこと。まず許す必要はありません。親じゃないかと言ってくる人間の言葉に耳を貸す必要もありません。ただ、その人達は世の中にはそういう親もいるのだという事を「知らない人達」なので「心配してくれているのだな」くらいに思っておけば良いと思います。
許さなければならないという思いが自分を苦しめるのですね。それはひょっとすると正しい事を行えない自分はお父さんと同類になってしまうという気持ちがあるのかもしれません。実は「自分の思いの中の親」に苦しめられている。
また、親に「オレが悪かった。間違っていた。大切に思っていた」と言わせたい。それは裏を返せば大切に扱って欲しかった。聞いて欲しかった。受け入れて欲しかったという自分の底にある気持ち、押し殺した気持ちが「正しさ」への執着によって現れているのかもしれません。
想像ですが、お父様はきっとお父様の両親に「愛されなかった」のです。自分の人生を生きさせてもらえなかった。でもあなたと同じように「親は大事にすべきもの」という強制的価値観のもとで何も言えなかった。だからindigoさんをどう受け入れて良いのかわからなかった。自分を大切にして欲しいという声が強すぎてあなたの声が聞こえなかった。受け入れる余裕もなかった。逆に親以外のもの(例えばあなた)を支配する事で甘え、おれは生きてて良いんだという確認をしたかったのでしょう。もしそうだとしたら責めて「変わる」ことは難しいです。そうすることでしか生きてくることが出来なかったわけですから。もちろん、だから許せというつもりはありません。
許さない気持ちを持つ事を「いいんだよ」「今はいいんだそれで」と許す事。今まで生きてきた自分によくやってきたとOKをだす事。自分が欲しかった言葉をイメージして声に出して自分に言ってあげてください。「つらかったなぁ。わかってほしかったよなぁ」と。これは親のためではなく自分の人生のためのリハビリです。私という生き物を見る視点でどんな思いを持っていきている生き物なのか観察してみてください。あなたは立派です。十分に価値のある人です。応援しております。
拝
肉親と心が通わないとはこれは悲しい事ですね。
仏教には「親を大事にしなさい」という教えがありますが、これは「へりくだる」という事とは違いますよね?indigoさんは道徳や論理感、常識という部分と父への許せないという気持ちで葛藤されているようですが、他人の考えである常識を貴方と貴方のお父様の間に挟んだ所でなんの解決にもなりません。まして表面的な謝罪などまたなんの解決にもならず、たとえそんな事されても、またそれこそ負の連鎖で苦しまれる事でしょう。
今抱えてらっしゃる怒りは貴方自身何処かでお父様の方が「謝ってくるべき」という期待や「仲直りしたい」という愛着からうまれているように見えます。
「謝る謝らない」という表面的行為は意味を成しません。
お父様に抱く僅かな期待から離れることが今は最もなさるべき事と思います。真に許すというのは事象を思い出しても貴方の心が穏やかであるという事です。先ずは自身の皮を剥かれる事です。
少し辛口ですがご容赦下さい。
合掌
質問者からのお礼
ありがとうございます。心に留めておきます。
けんじゅ様、ありがとうございます。
気持ちが楽になりました。