憧れだった医師になったけど
はじめまして
私はこの4月から研修医として働き始めました。
小学生の頃、テレビドラマやドキュメンタリー番組を見て医師になりたいと思うようになりました。
中学、高校の頃は医学部を目指して全てを勉強に捧げ、1浪の末念願だった医学部に合格しました。
医学部生活は勉強や実習で忙しい時もありましたが、プライベートも満喫し楽しい6年間でした。
医学部を卒業するにあたり進路を考える際、病院の雰囲気や将来のことを考えて、どうしても就職したい病院がありました。医学生の中でとても人気が高く倍率が高かったのですが、最大限の努力をして何とかその病院での研修が決まりました。
決まった時は、それまでの人生の中で一番嬉しかったといっても過言ではないほど、嬉しかったです。
4月になり、いよいよ研修が始まりました。
けれど、あれだけ就職したいと願った病院だったのに、、仕事はあまり楽しくなく 毎日泣いてばかりです。
朝は早く、夜は日付がかわるかかわらないかまで病院にいて、業務におわれています。上の先生方は色々教えてくださいますが、業務に追われてほとんど吸収しきれていません。
夜の当直ではいつも一緒にいる先生とは違う上級医と組み、怒られてばかり、一睡もできない、目の前の患者さんにどう対応していいか分からない、で当直明けは疲労困憊です。また当直の番が回ってくると思うと憂鬱です。
同期の中には大学を首席で卒業した人もちらほらいて、その優秀さに少なからず引け目を感じてしまいます。
憧れの病院で、念願だった医師になったのに、毎日喜びを感じません。
あれだけ勉強して医師になったのに、役にたてず、怒られ、ただ雑用に追われる日々、、
医師でない仕事の方が良かったのではないかと思ってしまいます。
具体的に日々何か嫌なことがあったというわけでなくてもほぼ毎日わけもなく涙がでてきます。
新社会人はどの職種も辛いものだとも思うのですが、、
いつか医師になって良かったと胸を張って言える時がくるのでしょうか。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
医療者は最良の治療技術だけではなく人間性を問われる世界
拝読させて頂きました。本当に日々お疲れ様です。医療現場は、とても厳しい日々ですよね…💧職種は、これで良いのかと思われておられるようなのですが、どのような仕事も一足飛びでは、いかないように思います。
医療は、ミスを侵すと患者様に反映されてしまい、最悪の場合は、命に関わることにもなります(医療訴訟になりかねないです)。先輩医師からの注意や指導は、ゆみ先生への期待やミスから、傷ついて欲しくないという思いや(医療事故で傷つき退職される方もおられます。)色々な知識や情報を少しでも沢山習得し(場数を踏み)一人前になって欲しい思いがあると思います。先輩医師は自分の仕事もされ自分の身を守りながら、ゆみ先生に指導しているかと思います。また雑用も知っておかなくてはならないですし、誰かがしなくてはならない大事な仕事だと思うのです。
医療現場は自分に余裕をもって仕事をできる環境でなく、余裕を持たなくては効率も悪くなりまたミスに繋がると思います。私は心に余裕がなくなると、気持ちを切り替えるために、トイレでたとえ数分であっても、リフレッシュ、リセットしたりしています(㊙です)また患者様と世間話であれ話すことで、前向きな感情へと変わります(^^)
周囲の方は成績が優秀であり、引け目に感じられてるようですが、それが現場で生かされるかというと、全てがそうではないと思います。医療は、人が相手です。体だけではなく心を看れる医療者でなければと思います。患者様と話す時間も中々作れないと思いますが、訪室し挨拶を交わすだけでも変化が出てくるかと思います。関わりにより、見えない力が働き治癒力なども左右されているかと感じています。(例えば笑ったり穏やかな感情で脳内ホルモン、エンドルフィンが分泌されるなど…。)医療は日進月歩で尽きることなく日々勉強であります。一緒に頑張って行きませんかぁ❔(^^)
最後に、中国の高僧・道綽禅師(562〜645)が自著に引用された、経典の名言を書いておきます。「説法のものにおいては医王の想をなせ。説くところの法には甘露の想をなし、醍醐 (乳製品、いにしえは最高級の薬とされた) の想をなせ。それ法を聴くものは増長勝解 (仏法を味わう心が成長する) の想をなし、愈病の想をなせ。もしよく是くの如く説くもの、聴くものは、みな仏法を紹隆するに堪へたり、つねに仏前に生ず」と。
医師の喜びは患者さんの喜びを共感されることであって欲しいです
ゆみさんこんにちは、医師への強いあこがれと想いを持たれ夢を実現されましたが現実に戸惑われているのかなと思います。私は医師ではないのでお答えにはならないですが思うところを書きますね。内のお檀家さんに看護士の方がおります、そして病院のお話しを伺ったことがありますが看護士さんも新人さんは同じようなご苦労をかなりされているそうです。もちろん病院によって、また急性期か慢性期かで違いはあるのかと思いますが新人の研修医として忙しさと思っていたことと現実のギャップは多かれ少なかれあるものと思います。(失礼ながら文面から推察すると特に一番キツい急性期の大病院にお勤めになられたかと思いますので、余計かとも思います。また研修医への対応も良いとは思いません。)ですから今のご苦労は医師が育って行く上での一つの通過点であるかと思います。その上で私が医師のゆみさんに望むことは病気や怪我のみを看て1人の人としての患者を観ない医師には決してなって欲しくないということです。(ガンの告知をはじめ医師の心ない発言で死期を早めた生きる力を失った患者さんを何人も知っております。もちろん患者さんだけでなく家族の心のケアに取り組まれている病院も知っておらますが)医師を志すにあたり想うところあられたと書かれておられますね、どうぞ患者さんの回復の喜びを自分の仕事の達成の喜びとして、また生きることへの希望を灯すそんな医師になられて欲しいです。どうぞその医師を目指したその想いを今一度深く噛みしめていただきたいです(たぶん振り返ることすら見失いがちなほどの環境下とはお察ししますが)。ゆみさんがなぜ医師を目指したのか、どういう医師になりたいのか振り返り深く考えられた後に答えが見えてくるのかと思います。私はゆみさんがこの悪い環境を乗り越え先ほど書かせて頂いたような医師になってくださることを心から望むものです。
追伸 お御礼ありがとうございます。患者さんの悩みを聴いてくださっていてありがとうございます。それだけでも患者さんにとってはどんなに有り難いことかと思います。あなたなら患者さんの心に生きる希望を灯せる医師になれますよ、ご協力は致します。これからも辛さをここにお持ちください。でもできる限り休んでくださいね、お疲れ様です。
「余裕」
ゆみ様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
少し理想と現実のギャップに苦しまれておられるご様子・・
研修期間におけるブラックさ、ハードさに肉体的のみならず、精神的に追い込まれてしまわれているようですね・・
「毎日わけもなく涙がでてきます」・・少し鬱病的な兆候にも気を付けないといけないのかもしれません。
少しだけアドバイス申し上げるとすれば、どんなにハードであったとしても、必ず「余裕」をどこかに作っておくことです。そんなのは必要ないと思われずに、無理にでも。
ブレーキやアクセルのペダルと同じで「遊び」のような感じになるでしょうかね。。
それも、本来業務と全く関係のないもので、気分転換やリフレッシュとなるもので。
体が資本ということでもありますから、体も癒されるものが良いでしょう。例えば、エステなどどうでしょうか。
とにかく、「あるか、ないか」の二元思考に陥ってしまうと極端なことになってしまいかねないですから、「あるか、ないか」の間に少しでも「遊び」を入れておくことで、何事も適切な判断ができるように余裕を持っておきたいものでございます。
特に怖いのが、ハードさにより、二元思考どころか、思考停止に陥ってしまうことでございます・・そうならないためにも、是非、余裕を作って下さいませ。
「いつか医師になって良かったと胸を張って言える」ためにも。
川口英俊 合掌
質問者からのお礼
憲章様
ご回答くださりありがとうございます。
患者さんの悩みを聞く毎日ですが、
私自身の悩みを聞いてくださる方がいることに嬉しく思いました。何度もご回答を読み返し、少し明るい気持ちを取り戻しました。
「生きることへの希望を灯す医師」、まさに私が将来なりたい医師像だと気づかされました。
忙しい毎日であり、いつになったら一人前になれるのか、落ち着いて仕事ができるのか、先が見えない状況ではありますが、
明日からもう少し明るい気持ちで病院に行こうと思います。