hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

既婚者が他の異性を想うだけでも罪深いのか

回答数回答 3
有り難し有り難し 39

こんにちは。
私の友人(女)は結婚して子供がいます。旦那様は外面は良いのですが少し気性が荒く、お仕事で上手くいかないと友人や子供の前で暴れるタイプです。モラハラDVであると私は感じます。(うちの旦那もそういうところがあるので、本物のDVかそうでないかは分かっているつもりです。)
実は友人は少し惹かれてる男性がいるようで、その彼は学生時代からの知り合いでお互い気持ちがあっても、思い合うだけ、だそうです。彼が思っていてくれる、それだけで心が救われるとのこと。二人で会ったりもしていません。
そんな友人を見ていると、彼女をちゃんとした人間として尊重しないようなひどいな旦那さんなら、少しの浮気心も良いんじゃないかと思うようになりました。気持ちだけなら尚更、応援してしまいたくなってしまうのです。
私は既婚の女性です。なので不倫はもちろん反対派です。でも彼女は子供もいて、生活もあって、旦那から脅されて、なかなか上手に別れられない、離婚なら子供を奪う、地獄を見せてやると言われている。こんなパターンなら彼女の心の逃げ場としてそのような男性の存在がいることは私も少し心が軽くなり嬉しくなります。無責任な事はいえませんが、もっと彼女を支えてあげてほしいとすら思います。
どんな状況でも不倫は不倫、許されませんか?
家族をとっくに壊してるような旦那様でも彼女は罪深いのでしょうか?


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

個と全

ご相談拝読しました。
不倫について数回質問されていますね。何か思い入れでもあるのでしょうか…

さて、個々のケースを全てに当てはめて考えるのはやめましょう。

>どんな状況でも不倫は不倫、許されませんか?

これを論じるならばまず「不倫とは何か」を定義しなければなりません。
なお、お話を聞いた限りでは彼女の今の状態が不倫だとは私の感覚としては思いませんが…

もちろん「想う」以上にさらに関係をもつとならば話は変わってきますが…。

>既婚者が他の異性を想うだけでも罪深いのか

についてはどうでしょう。「想い」というのは感情ですね。感情は起こるものです。縁に触れれば様々な想いが湧き上がって来てとめどなくなるのが私たちです。それをも罪深いとどうして言えるでしょうか。
しかし、ここでの主題はまずやはり彼女でしょう。彼女自身が「想うだけで救われている」ならそれもありなのでしょうし、やはり結婚している身であり、そこに救いを感じつつも「夫以外を想うだけで苦しい部分がある」というならば罪深いとは言わないまでも、その苦しみには何らかの対処をした方がよいかもしれません。

お坊さんと不倫について議論することが目的でなく、彼女がどう救われるか、あなたがどう支えるかが大事ですからね。

彼女とあなたの「想い」を大切にしてください。もちろんその「想い」によって苦が生じるならば、それこそ僧侶の出番だと思います。

{{count}}
有り難し
おきもち

はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生...
このお坊さんを応援する

悪いことでしょうか。。。

ご友人、苦しい思いをなさっていますね、出来れば、それ相応の団体、センターなどに相談、ばあいによっては、避難する様に説得したいです。

個人的な意見ですが、その想いが はけ口、心の拠り所となるのであれば、良いのでは、逆に必要で無いのかとも思います。

ただ、それが原因で、違う問題が起こらない様に、それこそ、大人としての対応をされることは、必要です。

それが、生きる糧、子どもを守る糧になるのならば、良いのではとおもいます、。

このままの夫婦の状況、ご友人が、心配です。

{{count}}
有り難し
おきもち

長谷雄蓮華 (ラジ和尚)
ラジオ パーソナリティ 『 命の 相談会 』開催 愛知県愛西市...
このお坊さんを応援する

自分と他人の悩み苦しみを減らす方向を

仏教は、自分と他人の悩み苦しみを減らす方向を目指します。
「罪」とは、自分や他人の悩み苦しみを増やすこと、ではないでしょうか。
一般論として、不倫は、自分がよくても他人(配偶者)を傷つけます。また、自分自身も後悔や葛藤や罪悪感、家庭崩壊などの被害を受けます。
心の中で、不倫したいができないと思っていれば、それは自分自身の苦しみにつながる場合が多いのです。
ですから、一般論としては、実際に不倫しなくても、不倫したいと思うだけでも、自分自身を苦しめる罪になります。

そのご友人は、旦那さんと別れる方法はあります。今すぐにでも、全てを捨てて夜逃げすればいいのです。
DVから守ってくれるシェルター的な施設もありますからね。
それができないのは、何らかの執着心があるから。
その執着心もまた、自分で自分を苦しめる罪なのです。(例えば、住み慣れた町を離れたくない、という執着。)
身の安全より大事な生活なんてないのに、生活のために身を犠牲にするのは、手段のために目的を忘れている本末転倒なのです。

自分と他人の悩み苦しみを増やすような方向は、身業(からだでやること)・口業(言葉で言うこと)・意業(心で思うこと)の三業のどれか一つだけでも、罪なのです。

しかし例えば、文化的に一夫多妻がオッケーな国で、不倫というか二重交際が夫婦納得のうえ許可された場合なら、悩み苦しみにはならないでしょう。
その場合は、たいして罪ではないかも。

頭の中で空想を楽しむくらいは良いでしょうけど、悩み苦しみにつながる空想なら、罪でしょうね。

{{count}}
有り難し
おきもち

がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四...
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

お答えいただきありがとうございます。
彼女は然るべき機関に相談はしていますが、なかなか行動に移すのも難しいようです。
私の周りには平然と不倫をしている友人が何人もいて、私はその話に不快感や違和感を感じていました。(楽しそうな彼らを見ると真面目に生きてるのって損なのかなーと思ったり。)けれど、今回ばかりは少し私の中で違うと感じました。そうは言っても不倫は不倫なのか…因果応報なんかがあったら、彼女はまた苦労してしまうのか心配でなりません。
私も彼女を励ますために、何をしたらいいのかわからず…
彼女も旦那様から逃れられず…
ダメなことなのに彼女とその彼を応援したいような気持ちで一杯で(想うだけじゃなくても良いと思ってしまいます。)、私自身も悩んでしまっています。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ