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献体になりたがる母

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50代後半の母と、60代後半の父がいます。

母は10年ほど前に大病を患い、現在目に障害が残り不便そうにしていますが元気に毎日過ごしています。
ですが現在も脳内に動脈りゅうがあることから、自分では「いつ死んでもおかしくない」と思っているのか、いつからかやたらと「死んだら献体にしてほしい」と言っていました。

正直、医学のためとはいえ親の遺体を献体にまわすことには反対でしたが、反対するのも面倒なほどげんなりしていました。
なぜそんなことを言うのか。
普通に火葬すればいいじゃないかと、愛している分そんなことをして欲しくありませんでした。

しかし母の意思は強く、先日ついに病院側に既往歴を伝える書類等が送られてきて、「私たちが死んだら…」といつの間にか父まで献体になることを決意しており、がっかりしました。

本人が望んでいることだからと思うと強く反対もできず、そんなことはやめてほしいと言えず辛いです。
どのように考え方を変えれば、両親を後悔なく送り出せるようになるでしょうか


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

素晴らしいお考えです!。

献体しても、医学生の「解剖実習」が終わったら、キチンとお葬式(合同葬)をして―その時はチャント連絡してくれます―ご遺骨も返還してくれます。その後、お墓に納骨するなり、菩提寺様に納骨するなりして、手厚く供養なさればいいのです。
亡くなったら、普通にお葬式をすればいいのです。出棺の後、大学などに搬送し、丁重に遺体保存して下さいます。要するにお葬式の後「直ぐに火葬しない」だけで、故人を偲ぶ時間が、多少「長引く」だけです。小生の周りのお坊さんにも何人か❝献体予約❞をしておられる方がいます。
親鸞聖人は「それがし閉眼せば、賀茂川の魚に与うべし」とおっしゃったそうです。つまり遺体に執着することはない。人生をいかに有意義に過ごし、遺された者の心に思い出となって残るか、という事が大切なのではないでしょうか。
ご両親様は素晴らしい決断をなされたと思います。あなたもどうか賛同して、暖かく応援してあげて下さい。合掌 南旡阿弥陀仏

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