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いるともいえるし、いないともいえる。すべては自然のなかに。
妖怪というのは不思議なもので、宗教学でもなければ歴史学でもない。心霊学というのがあるかわかりませんが、それでもない。
妖怪の分野は、民俗学なんですね。
有名なのは、民俗学者で「遠野物語」の柳田國男さんや漫画家の水木しげるさんなんかが詳しいジャンル。
妖怪というのはジャンルが広く、八岐大蛇のような神話に出てくる神レベルのもの、酒呑童子のように武士の英雄歎として登場する鬼や悪魔、そしてあかなめやぬりかべのように生活に身近な所から発生したTHE妖怪。
それぞれに由来は違います。八岐大蛇は、砂金や砂鉄が多く出た川を治水した時に語られた物語だという説がありますし、酒呑童子は、山に住む盗賊を討伐した際に生まれた物語だといわれます。
あかなめやぬりかべ、ぬらりひょんなどは、日常にひそむ「不気味」を具現化したものだといわれます。
いまでも、カーテンが少し開いていたり、引き戸が少しだけ開いていたりすると不気味ですよね。そういう不気味を、昔の人は「妖怪」と名付けました。
また、かまいたちやこだまなど、自然現象を妖怪とよぶ場合もあります。
なんにせよ、妖怪というのは、「私たちを取り巻く環境や、正体不明の不気味を具現化したもの」といえるでしょう。
それは、なにも悪いものばかりではありません。小豆洗いやぬらりひょん、座敷童などは幸せをもたらす妖怪だと言われます。
そうしたのも、ちょっとした幸せを「妖怪のおかげ」と感謝したのがきっかけなんでしょうね。
僕も、「九十九神」という妖怪のようなものは信じています。何年も愛情込めて使ったものは、魂が宿るというものですね。愛着がわけばわくほど、そのアイテムに感情移入してしまうものです。
妖怪は、いるといえばいる・・・あなたが身近に感じた不思議なことを「妖怪のしわざ?」と思えばいるのでしょう。
僕は、悪い妖怪は信じていませんが、良い妖怪は信じていて、いつも近くにいれば良いなぁと思っています。笑