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どうしてこんな人生になったのか

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以前よりお世話になっております。
PTSDからのうつ病になり、今月中旬より休職することになりました。

精神を病み、身体を壊し、今はもう朝なのか夜なのか分からないです。休みを多く頂いていますが不眠が続いた反動からか、今度は過眠になり、1日眠って過ごしています。夜は不眠。朝は早朝覚醒から動けず。昼は過眠。生きている感覚がわかりません。

本日シフト表が出て、私の部分だけ真っ黒に塗りつぶされていました。休職するのであたりまえですが、その塗り潰しは余りにも目立ち、孤立していました。自分の部分だけがフワリと浮いてきて、消える感覚がありました。見ていると、情けなくなり、面白くなり、悲しくなり、気付いたら笑いながら泣いていました。
この1年何だったのか。後輩が出来てすぐにこの状態は何なのか。私は何なのか。この職場になぜ存在させてもらっているのか。離人症の症状も日に日に悪化しています。頭がぼんやりします。

今日、親にも酷い連絡をしてしまいました。
仕事に行っていると思ったのか、朝方母が家に来ました。
食料をくれ、すぐに帰っていきました。そこに手紙で「毎日仕事がんばってるね。これからも頑張れ。」と言う風なことが書いてありました。

頑張っていません。仕事にも行けていません。生きているのか死んでいるのか分からない。母の心配する暖かい手紙にも心がえぐられました。食欲も無く、もらった食事を腐らせてしまうことも続いていたこともあり、食料を貰ったことにすらため息をつきました。

「親不孝者でごめん」「仕事もいけてない」「もう来なくても大丈夫」「一人で大丈夫」「もう来ないで」こんな内容を返信したと思います。薬を飲んだ後なのでぼんやりしていました。そのまま履歴を消去して夕方まで眠っていました。

親に心配をかけてしまい
職場にも迷惑をかけてしまい
生きている感覚も無く
虚無感や無気力の黒い塊になっている感覚。

身体は思うように動かず
頭は霧がかっていて回らず
時間間隔も無い。

自分はもっと元気だったはず。運動部で、明るく動くことが大好きで、人を笑顔にしたくて、人の役に立ちたくて今の職場に入ったはず。どうしてこんなことに。どうして私は。どうしてですか。PTSDは私のせいではないのに、どうしてこんなに苦しまないといけないのですか。

ただただ、自分が存在しなかった状態で消えたいと願います。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

愚か者になる

こんばんは。ご相談拝読しました。

あなたは真面目で完璧主義で頑張り屋さんで自信もプライドもあった。そして今でもそうありたいと願い、自分自身から自分への評価、他人からの評価に追われて生きている…そんなことはないでしょうか。

自分のために生きましょう。「自分の評価」のため、でなく「自分」のために。

今の「自分」は?どうでしょう?

浄土真宗では「愚者になりて往生す(愚か者になって救われる)」と説かれます。

自らの愚かさを知り、頷き、受け入れられるものが愚の中において真の賢者なのではないでしょうか。
一方、自分や周りからの評価で賢者であろうと右往左往し続ける迷いの中にあるものが賢の中において愚なのではないでしょうか。

浄土真宗が救われる者の姿の愚として説くのは前者であるでしょう。

愚者になるというのは、端的に言えば「今の自分を認める」ことです。私らは元から大した立派なものなどではないのです。多くの縁に許されて生きているのです。自分の力で頑張って生きていると強がらなくて良いのです。

過去の自分、理想の自分をベースとして考え、それと今の現実の自分を比べても苦しむばかりです。
今の自分が自分です。どんな自分であってもこれが自分です。

頑張れなくてもいい、迷惑かけてもいい、評価が得られなくてもいい。

愚かになるとは頑張って愚かになることでなく、愚かに還ること。既に愚かであったことに目覚めることです。

その愚かな私がたくさんの縁に許されて今ここに存在している。それを迷惑だと思う私がいたりもするが、私がそう思う以前に私が私として今ここにある。

親を責めても、回答僧を責めても、PTSDの原因だと思われる相手を責めてもいい。

ただ、自分を責める必要はありません。自分で自分を責める前に、今既に自分は許されてここにいる。数々の縁に支えられてここにいる。

認められなくとも、私が認める認めないに関係なく、既にしてそうなっている。

今この事実現実で愚か者に帰りましょう。今の自分を認めましょう。

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有り難し
おきもち

はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生...
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質問者からのお礼

自信とプライド、という言葉に打ちのめされました。それだ、と。
今まで多くの失敗がありましたが、何とかなってきました。
それは周りの方々のおかげ、ということを忘れていたように思います。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ