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こんにちは。
脱活乾漆造は、まず土で像の大体の形を作り、麻布を漆で貼り重ね、漆が乾燥した後、麻布の一部を切り開いて中の土を取り除き、空洞となった像内に角材や板を入れて補強し、切開部を縫い合わせ、最後に細部を木屎漆で塑形し、彩色などを施したもの。
木心乾漆造は、木芯の部分を一材または数材から掘り出して大体の形を作り、これに木屎漆を盛り上げて整形して完成させるもの。
木心乾漆造はで現在残っているのは、秋篠寺の技芸天像をはじめとする彫像だが、作成当時のものは頭部のみ。
一方で木心乾漆造は聖林寺の十一面観音像や、唐招提寺の千手観音像などが残っていて、特に唐招提寺の千手観音像は5メートルにもおよぶ大像です。
時代的にも脱活乾漆造が奈良時代前半、木心乾漆造が奈良時代後半から平安時代はじめに作られている事から、木心乾漆造の方が、工程も簡単で、大きい像なども作りやすく、また長く残るものであると思います。職人の工夫により進化したものかもしれませんね。
脱活乾漆造のメリットは、中が空洞なので、多分軽いと思います。持ち運びが楽だったかもしれません。
岐阜に「岐阜大仏(籠大仏)」という釈迦如来像がありますが、これは竹材を編んだ像に紙を貼り漆を塗ったもので、できあがりは脱活乾漆造に近いかもしれません。
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有り難し