hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

親と子のあるべき関係とは

回答数回答 2
有り難し有り難し 22

私には今、悩んでいる事があります。それは、親との関係性です。

私の親は典型的な、いわゆる「教育親」で、私は幼少の頃から英才教育を受けてきました。今思えば、かなり無理な事もしていたと思います。そして、私自身それを疑問にも思っていませんでした。それどころか、恥ずかしながら、「自分は高度な教育を受けたのだから他人より断然優れている」なんて思い上がっていました。

しかし、高校を卒業して大学へ入学した後、今までは出会う事の無かった色々な人達と出会い、ようやく自分の思い上がりに気付きました。世の中は色んな人達がいて、彼らは等しく素晴らしいのだと、やっと分かったのです。

それで、今までの自分は親の分身でしか無いことに気付き、改めて「自分とは何か」について考えてみたところ、大学に入って色々な事を経験した事もあって、本当に「自分が」やりたいことを見つけました。

具体的に言うと、今私は医学の道を歩まされているのですが、私自身はITの道に行きたいのです。それに、入ってから気付いたのですが、私は血や内臓といった類のものを見るのがすごく苦手で、このままこの道を行っても苦しさが募るだけです。

しかし、親にそれを相談したところ、「お前は親の言うことさえ聞いていればいいんだ」然の態度。それ以来何度話しかけても取り付く島もありません。
両親の周りの人も、「よく親の言うことを聞いて親孝行するんだよ」と言い、私達子供の言うことなど聞こうともしません。

そこで私の親しい友人に相談したところ、「君自身の人生を歩むためにも、そんな親とは縁を切った方がいいよ。」と助言を貰いました。(この友人は私と同じような境遇で、既に両親と縁を切っています。)

しかし、どんな親であれ自分の親である事に変わりはありません。子として、何か孝行をせねばならないのも事実。
私は一体どうすればよいのでしょうか。最近はこの疑問ばかりが頭の中に浮かび、モヤモヤした気持ちが晴れません。ご助言を頂ければ幸いです。
長文失礼致しました。


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

かけ算の考え方

ぼだいじゅさん、はじめまして。

ぼだいじゅさんは、世の中の人は等しく素晴らしいと分かったのですね。
まさにぼだいじゅの下で悟ったお釈迦さまのようです。

さて、ぼだいじゅさんは医学の道を進んでおられますが、本当にやりたいことはITだと気がつきました。そして、これからの人生においてぼだいじゅさんは身の振り方を考えておられるのですね。

私の意見ですが、医師として活躍する場はたくさんあるように思います。臨床医として患者さんの診察をするだけでなく、基礎医療の立場から患者さんのサポートをすることもあります。医師といえども、内臓ばかり見ているわけではないと思います。

そこで、提案です。
医師とITをかけ算してみてはどうでしょうか。つまり、ITを自由自在に操ることができる医師という立場を確立されてはどうでしょうか。放射線科など、ITの技術が欠かせない診療科もあります。

やりたいことはあきらめず、どちらもやってみることで、ぼだいじゅさんだけのオンリーワンを確立できるように思います。

{{count}}
有り難し
おきもち

徳島県の高野山真言宗寺院で住職をしています。 本山布教師心得として自坊の...
このお坊さんを応援する

マージンを取っておく

 こんばんは。私も20台半ばまでは、竹輪の中を歩くような人生でした。イヤ真っ暗というのではなく、ゴールは一箇所だけ見えていて、脇目も振れず進んで行く。しかも、それが斜めになっていて、いつまで経っても上りだけ。「これで良いのかしら」と、大学〜入院時代まで思っていました。
 でもね、竹輪の出口に立ったら、案外外は広くて、いろんな世界が見通せましたよ。で、色々囓ってみて、今こうして「教育関係を囓った+日本中世史を囓った+浄土宗を囓った+40何年生きてきた」坊さんとして、ここhasunohaに書き込みしている訳です。
 だから、あなたも「いつか竹輪のてっぺんへ出る」と思っていると良いと思います。その時には、きっと立派な国家資格も手にしているのでしょう?それはきっと、あなたを支えてくれると思いますよ。
 けれど注意して欲しいことは、あなたの親御さんは、あなたを竹輪から出したくないかも知れない。何時までも、ゴールのない上り坂を歩かせようとしているのかも知れない。その縛りから抜け出るためにも、「国から認められた」ということはプラスなのです。「お父さんは認めないと言うかも知れないが、国は認めてくれた」という訳です。どうせ親の金でしょうし。
 だから資格を取り、「○○なお医者さん」になれば宜しい。あるいは「医師免許を持った○○」とか。私の個人的な願いとしては、対人の場所つまり臨床に行って欲しいけれど、まぁ若いから好きにすれば。人間にしか担えない仕事を見極めて欲しいです。

{{count}}
有り難し
おきもち

一般大学(一般的でもないが…)から大正大学の史学コースへ。そののちお寺。坊...
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

丁寧なご助言、ありがとうございます。
そうですね!二つの事を両方やってしまおう、ということ、まだ割り切れない部分もありますが、頑張ってやってみようと思います!

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ