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中道

回答数回答 2
有り難し有り難し 29

人として極端な見方をしない。と把握しています。
仕事で自分を戒める為に、勉強をしだしました。
生きる上で、家族に対しても
必要ですし、全員が学べていれば争いが無いのが分かりました。

さて、私は夫と同じ会社で働いていますが、
主人が来月で仕事を辞めると言い出しました。先のプランはありません。理由は
とても納得出来ない、次のステップに繋がる内容ではありませんでした。
働きたく無い。ラクな仕事がいい。

個人の生き方ですし、私の要望を伝えるのが先では無く、まず寄り添う事が必要なのか?と思い
自分も彼に何を求めたいのか、意見をまとめてます。

その過程で
自分はどんと構えて、相手が不安を持たないように。彼がポジティブになるように
自分の生活に対する要望を伝えるのではなく
(心配しかありません)
話を聴く。が、正しい寄り添い方なのでしょうか?

今までも 感情を爆発しやすく
つい、お金どうするの?っと言ってしまいがちですが、グッとこらえて
人には人の生き方があるのだから、
彼には彼の幸せ と 理解するのが

中道なのでしょうか?

毎日自分も考えが変わり
何が正解か、わからなくなってしましました。

人に寄り添うとは
何が正解なのでしょうか。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

「正しさ」は私に成り立つものではない

ご相談拝読しました。

ご主人の事、そして自分自身の考えについて悩んでおられるのですね。

>何が正解か、わからなくなってしましました。

これはとても大切な感覚だと思います。私たちは正しくなるわけではありません。たとえ仏教を学んでも、修行してもけして「正しい」存在になるのではないのだと個人的には理解しています。
なぜならば私たちの考える程度の「正しさ」というのはそれに合わない人を「正しくない」ものにしてしまう危うさを持っているからです。その程度のものなのです。誰かを排除したり傷つけたりする様な「正しさ」しか持ち得ない。その悲しい事実を照らし出してくれるものこそが仏の教えであり、仏の「本当の正しさ」です。
その教えを聞く私たちが正しくなるわけではなく、どこまでいっても自分が正しくないことを明らかにされ続ける歩みが仏道であると思います。

さて、「中道」はその仏の教えの最も大切なものの一つです。

>人として極端な見方をしない。

というのは「中道」を日常的な感覚や問題に応用させたものであって、本来のは「中道」は有見・無見、常見・断見、快楽主義・苦行主義などの極端な二辺を離れた中正な道の意ですから、仏教の真理実相を表すものです。

自分が正しくなる、正しくあろうとするのも大事ですが、そうはなれない事実、具体的に云うならば人に寄り添うことなどできない事実に頷かされるのも大事な事です。

ご主人との話し合いにおいてもお互いにそれぞれの「正しさ」を握っていてはぶつかるばかりです。
前回のご質問も拝読しましたが、ご主人の心の状態が今どうなのかが問題なのではないでしょうか?
生活の問題や倫理的感覚、社会的常識からいえばharu様が正しいのでしょう。しかしその「正しさ」が今のご主人に伝わるものなのか、成り立つものなのか、それがご主人を追い詰めるものではないのかという問題です。

しかしながら、生活の問題もありますから、それは逆にharu様が追い詰められるということでも同時にあるのでしょう。
仏教の教えはこうした現実の世俗生活をどうにかしてくれるものではありません。それでも、状況が変わらなくとも、その状況を引き受ける力を仏教から貰って救われてきた人がいるのは事実です。

今後とも共に仏の教えに照らされながら考えていくことができれば有難いです。

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有り難し
おきもち

はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生...
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拝読させて頂きました。
冷静に相手の話を聞いて受けとめることは大切なことかと思います。あなたが様々お考えなさっていらっしゃって対応しようとなさっていることは素晴らしいと思います。

とりあえずは落ち着いてこれからの生活はどのように送っていくのか、お金はどうするのから聞いた方が良いかと思います。
彼とあなたとの生活ですからやはり我慢するだけでは先に進まないと思います。

何が正しいのかはその時その時でも変わりますからね。

どうかこれから共にしっかりと話し合いながら分かち合って助け合いながら生きていって下さい。

絵に描いた餅にならずに実際に向き合いましょう。

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有り難し
おきもち

Kousyo Kuuyo Azuma
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラ...
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質問者からのお礼

❶誰かを排除したり傷つけたりする様な「正しさ」しか持ち得ない。
→人を判断しない。はっと致しました。

❷どこまでいっても自分が正しくないことを明らかにされ続ける歩みが仏道であると思います。
→正解、不正解の判断で安心したいものなのですね。ありがとうございます。心にすっと言葉が入りました。

いただいた内容で、状況に合わせて
考える力を身に付けていきたいです。
自分で考えて、人の気持ちを汲みながら
行動していきたい。そのアドバイスが頂けました。
都度、正解は無いですし。

このサイトにてあ

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ