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明るく前向きに生きていくためには

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有り難し有り難し 10

私は元々、何事にも臆病で慎重な性格でした。

生きていると、人間関係や金銭面や将来のこと等、とにかく色々なことで悩みますよね。
軽い気持ちでいると、すぐに壁にぶち当たり、慌てたり怖気付いたりして上手くいかないことが多々ありました。
それからは、前もって先のことを考え悩むことで、まずは心の準備が出来るので、それがある意味自分の精神を安定させるものとなっていました。
軽く考えて結果的に深く落ち込むよりも、最初から悪いケースも想定しておいた方が、ショックが少なかったからです。

でも大人になるにつれ、それが苦痛になりました。
恐らく、悩んでも答えが出ないことだったり、どちらにせよ悪い方にしか向かわないような事が多くなったからだと思います。
そして、いつからか悪い方へ悪い方へと思考が働き、どうしても自分の明るい未来を想像できなくなりました。
心配事が増え不安が膨れ上がり、実際に恐れていたことが現実になることも増え、それも偶然だとは思えません。
家族にも、そんな事を考えてたら本当にそうなるから辞めて!と言われたこともあります。本当に負のループです。
どうにかして、この悪循環を断ち切りたいと思っています。
私はこれから、どのような心構えで生きていけばいいのでしょうか。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

石橋を軽く叩いて渡りましょう

はじめまして、こんにちは。

「何事にも臆病で慎重な性格」と仰られていますね。私は、そのご性格が悪いものだとは思いません。明日に備えて今準備する。それ自体は美徳といってもいいと思います。ただ、石橋をある程度の強さで叩いて渡るのはいいのですが、石橋を叩いて壊しているのなら、これは次がなくなってしまうのだと思います。

お釈迦様は、「過去は過ぎ去り、未来は未だ来たらず。今日なすべきことを熱心にせよ」という意味のことを仰っています。明日のことを含めて、今日成すべきことをする。これは当然のことです。明日の成長のため、今の自分の本当に大切なことが何かを見極めるため必要なことです。しかし、これらのことを意識しないで生きるのならばどうでしょう。今日の自分について突き詰めて考えることなしに、来る日も来る日も惰性で生活するのなら、それは果たして生きる、活きることになるのでしょうか。この意味で言えば、あなた様は種々のことを想定し、また自分の内面を見つめられながら懸命に生きようとしておられる。書いておられるように、「前もって先のことを考え悩むことで、まずは心の準備が出来る」を生活の基本にしているのですよね。それは、大切なことだと私は思います。

しかし、今日できること、考え、悩み、準備して明日に備える、石橋を叩くことは必要です。しかし、明日起きる出来事については、コントロールはできません。何故なら、複雑な人間関係、そのときの状況によって事態は刻々と種々変化するからです。その全てにまで準備を及ぼすのは、事実上不可能です。その不可能なことを何とか可能にして安心できないかと考えてしまうと、それは不可能な準備の試み、つまり石橋を叩きすぎてしまうことになるのではないでしょうか。恐ろしくて渡れない、いや恐ろしいから前もって叩きすぎてしまうのです。

石橋は軽く叩いて渡りませんか。渡った先で、また次の橋を軽く叩く。
その叩き具合をつかんだ時、人生はきっと、もっと軽やかになりますよ。

御身お大事に。

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釋 悠水(しゃくゆうすい)
浄土真宗本願寺派報恩寺住職(兵庫県三木市) 本願寺派布教使 元本願寺布...
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