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自分の行いについて

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有り難し有り難し 12

私は大学を卒業してから地方都市に就職しました。
面接で確認した職種、条件と全く違う待遇に驚きましたが職歴を作るためにがんばっていました。
上司からは嫌われているかな?と思っていましたが特にミスもしていないのに、4ヶ月経った頃に急に明日から来なくていいと無理やり退職届を出させられました。

すぐに辞めてしまったという事実だけが残り、職歴もなく仕事もなかなか決まらないせいで非正規社員として転職を繰り返し、安定しない生活を送っています。

現在も貯金もなく、不安定な生活を送っています。
これからも先のことを考えると不安しかありません。
人間不振にもなってしまってしまっています。

私にも至らないところもあったのかも知れません。
私の行いの悪さがこのような悪循環を引き起こしてしまっているのでしょうか?


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

時流

私の大学時代のゼミ仲間の話です。ある女友達は「私、キャリアウーマンになる!」と言ってアパレル業に就職しました。ある男友達は「僕、サボリーマンになる!」と言って新歓コンパ(?)で職場の先輩にサボリーマンの確約をとって建築業に進みました。

数年後、OB会で再開して現況を聞きました。キャリアウーマンを目指した女友達は不況のあおりを受け、当時流行りのワークシェアリングで週の半分以下しか働けていませんでした。サボリーマンを目指した男友達は研修期間が終わるとすぐに子会社に飛ばされ、飛ばされた先はブラック企業という言葉が生まれる前の、正真正銘のブラックでした。先輩の口車にまんまと乗せられたのです。

この話を聞いて、本当に人生とは思い通りにならないものだなぁ、一切皆苦なのだなぁと感じました。

さて、高度経済成長期と比べて、今の正規雇用に対する非正規雇用の比率は2倍近くに跳ね上がっています。そして今もなお、世界的に非正規雇用の割合を増やす流れが進んでいます。終身雇用の時代は終わっているのです。これから終わるのではありません。『既に』終わっているのですよ。安定した生活を…という発想そのものが安定していない時代に変わってしまったのです。だから辞めさせられた自分を責めても仕方がありません。

雇う側が正規雇用を減らして非正規雇用を増やそうとしているのですから、自分が非正規雇用になっても何も不思議ではありませんでしょう?それで自然なのですよ。むしろ高度経済成長期という『奇跡の時代』の雇用形態を常識だと思っていた日本人の感覚の方がよっぽど不自然だったのです。

今のご自分の境遇を許してあげてください。

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有り難し
おきもち

曹洞宗副住職。タイ系上座部仏教短期出家(捨戒済み)。仮面系お坊さんYouT...
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