25年前の母の死について詳細を知るべき?
25年前に母親を亡くしました。
母は半年ほどうつ病を患っており、自殺を図ったのだと後から知りました。
当時、私は10歳であったためか、
「母の病状はどうだったのか?」「母は死因はなんだったのか?」
など詳しいことは父や祖父母から聞かされておらず、
母の死について詳細を知らぬまま月日が流れました。
母の死から15年後、
私は社会人になり会社員として働いておったのですが、
親しかった後輩社員が「うつ病」を患って、
その後、彼は23歳という若さで亡くなりました。
後輩の葬儀に出席するため、実家へ礼服を取りに訪れた際、
祖母との会話の中で自分の母の死因が「うつ病による自殺」であると
初めて聞かされました。
もちろん当時も、10歳とは言え、
自分の母親が苦しんでいる様子をそばで見ていたわけですから、
なんとなく「母は病死などではなく、自殺なのだろう」とは思っていましたが、
家族から直接的に母の死因を教えられていなかったため、
祖母の口から出てきた言葉にショックをうけましたし、
その場では、それ以上踏み込んだ話ができませんでした。
それからまた10年経った今、
母の死因を詳細に知る家族も
祖父→他界(病死) 祖母→認知症のため施設にて生活 となり、
残すところ父のみとなりました。
父とは母の死後、「母の死」について話す機会はありませんでした。
父も還暦を過ぎ、男性の平均寿命をみても、
あと30年、40年、と健康でいるとは考えにくいです。
昨年子供が生まれ、私も「母親」になった今、
改めて「母の死」について父と話したいと思う一方、
より詳しい内容を聞くことで、
私自身苦しむことになるのではないか?と思う自分もいます。
長くなりましたが、
「母の死」の詳細を父と話しをするべきでしょうか?
助言をいただけましたら幸いです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
生死一如
はじめまして、ご相談拝読しました。
他人である私には「お母様の死」の詳細をお父様と話しをするべきとも、しないべきとも言えません。それは他の誰であってもあなたに指図できる問題ではなく、あなた自身の問題であるからです。
でもこうして問いになるということはあなたは知りたいのではないかなと感じます。
しかしながら、「うつ病による自殺」というところまでは既にわかったのです。これ以上踏み込むことは関係者にもそれ相応の心的負担をかけるのでしょう。具体的にはお父様です。そのうつ病の要因如何によっては話したくないということもあるかもしれません。
私としてはあなたが知りたいのであれば「お母様の死」についてでなく「お母様」についてまずは話してみてはどうかな?と感じます。
10歳ということでどこまで記憶があるかはわかりませんが、しかしそれなりにお母様のことも覚えているのでしょう。でもあなたが知らないお母様の話だってもっとあると思うのです。
死に方・死因でその人の人生が決まるわけでも、その人を表すわけでもありません。生も死もその人の縁なのです。縁によってはどんなことも起き得ますが、あなたはお母様の縁について深く受け止めたいのだと思います。
お父様に、「お母さんってどんな人だった?」「一番の思い出は?」「出会いは?」などなど聞いてみてもいいのかもしれません。
そこから先に踏み込むかどうかはあなたとお父様の問題です。
質問者からのお礼
おっしゃる通りかと思います。
「母の死」について話すことは、父にとっても心的負担になることは間違いありません。
先日、父が私に母が大切に持っていた母子手帳を持ってきてくれました。
その際、私の母が子育てとどう向き合っていたかがわかるようなエピソードを、父が話してくれました。
父も私も母を懐かしんで優しい気持ちになれたと思います。
今は新型コロナウイルスの影響で、父とも会う機会がなかなか作れませんが、
今度実家に帰ったときなど母の思い出話をしながら、
場合によっては「母の死」についても話をしようと思います。
遅くまで丁寧なご回答、ありがとうございました。