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物欲の抑え方

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有り難し有り難し 26

いつも新しい物を手に入れることで頭がいっぱいです。
家が欲しい、金が欲しい、新しいパソコンが欲しい、スマホが欲しい、靴が欲しい、いつも新しい物を手に入れることを考えています。
どうしてかと考えてみたら便利な物をたくさん持てば幸せになれるとよく考えずに信じ込んでることに気づきました。この信念が正しいのかどこから来たのかわかりません。
必要な物以外を欲しがる必要はないし、いつも物を手に入れることばかり考えてるのは苦しいです。
どうすれば必要な物だけを欲しがるようになれますか?


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

ご質問ありがとうございます。
あなたも感じているように欲しがることは苦しみであります。
世の中には無数の新しいものや魅力的なものがあります。また私たちの心には際限のない欲があります。ですから生まれる苦しみも際限がなく永遠に続くのです。
しかし一度自分の身の回りを見渡してみましょう。そこにはお日様の光があり、夜には月の光があり、雨の恵みがあり、吸うと心地よい空気があり、心地よいそよ風があり、自分や家を支える土、野菜を育てる土がある。
私たちはたくさんの恵みを自然からほぼ無料で頂いています。このことに感謝しないといけません。
何か物を欲しく感じた時は一度外の自然を感じて感謝の気持ちを呼び起こしてください。そうすれば少しは欲が収まるかもしませんよ。
また、この世は全て諸行無常、全て移り変わるものです。新しいものや魅力的なものも時間が経てば古い物になり魅力の無いものに変わってしまいます。そのこともよくよく考えて世の中のものを見て生きていきましょうね。

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有り難し
おきもち

私は浄土宗の坊さんです。 少しでも何か参考になればと思って回答しています...
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薄い体験から奥深い体験へ

拝見いたしました。
私も同じように物欲が激しいタイプです。簡単に消えない衝動ですし、困りものですよね。
消えることはないでしょうが、少しだけ収まる話を。

耳にしたことはあるかもしれませんが、あえてマーケティングの話をさせてください。
商品紹介の時にやってはいけないことがあります。
それは機能を紹介すること。
例えば、フライパンの紹介で「特殊な〇〇コーティングを使用!」と書かれてもピンときませんよね。
機能を紹介したいのは開発者だけであり、顧客は機能を求めていないのです。
では顧客は何を求めているのか?
それは体験です。
「油なしでも絶対にこびりつかないフライパン!」と紹介されたら興味が湧きますよね。
『人が求めるのは機能ではなく体験である。』
マーケティングの絶対原則になっているほど、重要なことです。

人間はどんな環境でも1年で慣れるという研究があります。
即座に環境を変える力の源である物欲があるのは仕方ありません。
問題なのは、あなたの物欲はどんな体験を求めて発露しているのでしょうか。
もし「どんなものでも欲しい」と思っているのであれば、それは何を買ったとしても満たされません。
なぜなら特定の体験が欲しいのではなく、新しい刺激が欲しいだけだからです。
もしここらへんが曖昧でしたら、自分はどんなモノを買ってきたのか、どんな体験を楽しんできたのか、一度紙に書き出して見てください。
客観的に見ることができ、無駄なものを無駄だと仕分けることができるようになります。

それでも無理なら育ってきた環境が無意識に作り上げた思考の問題です。
そこで私がオススメするのは、新しい刺激ではなく奥深い刺激を求めることです。
新しい刺激って面白いです。すごいスマホとか最高ですよね。笑
ですが薄い体験は何も生みません。活用できるのはトークテーマぐらいでしょう。
そこで厚い体験まで昇華してみてください。
スマホの使い道は何か?古いスマホとは何が違うのか?カメラの画質はどうか?
面倒ではあるんですが、これらを積み重ねることによって薄い体験だったものが重みを増します。
そうなってくると一つ一つの体験を大事にできます。
大事にできればそれだけ満足度も高くなるんです。

新しいものの魅力を味わうことは決して悪いことじゃありません。
自分の身を滅ぼさない程度に、楽しんでみてください。

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