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自分になにができるのか、叶えたい願い

回答数回答 1
有り難し有り難し 5

 自分には大切な人がいます、その人がいるからなんとなく生きていた人生を自分のために選択して生きようと思わせてくれた、なにをすべきかではなく自分が生きるためにどうしたいか考えさせてくれた、恩師のような人です。
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 その人は今余命を受ける病気になっています。
ですがこのままでは、というような言い方でした。
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 自分はそんな恩師になにをしてあげられるのだろうとずっと考えていますが
ショックで受け入れられず、今も冷静でいられている自信がありません。
 助けたいと強く思うのになにをすればいいのか自分がどうしたいのか霧がかかったように先が見えず、混乱しています。
 恩師の今の状況を理解して受け入れて、救える言葉をなにかけられればいいのに、気持ちが焦って、嫌な想像をして、恐怖して、ちゃんと恩師自身を見れているのかと嫌になります。
 また、それどころではないとわかっていながら寂しさを口にしてしまうこともありました。
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 自分が落ち込み恩師が一番辛いのに恩師を困らせ逆に大丈夫だよ、と励まされてしまいました。自分がしたいことはこれではない、とものすごい罪悪感です。
自分はその人のために何ができるでしょうか、物理的に遠く一緒にはいられない状態です。
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 恩師の気持ちを理解したいのに自分にはない経験で考えても考えても理解できないことも苦しいです、ずっと今、なにを考えて病気と戦っているのだろう、と体と共に心も心配で毎日心臓が潰れそうです。

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 自分は人を大切にするということがまだはっきりとはわからない未熟者ですが恩師を大切にしたいです。
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 また宗教やお坊さまは人の心を救うもの、魔法などではないと素人ながらに理解はしているのですが
願い、叶うのならばとすがりたい気持ちが強くあります。
どうか恩師が幸せで健康に生きられるために私ができることはありますでしょうか。
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 お願いいたします。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

ゆーさんが報恩に勤めれば、その気持ちは恩師に届くと思います

 ちょっと冷たい言い方になりますが、あなたの恩師が病院に入院中なら、恩師のために出来ることは何もないかもしれません。現在、新型のウイルスの関係で、入院患者の面会は制限されています。地域によって事情は異なるようですが、完全面会謝絶の場合もあるようです。面会が可能だとしても、家族に限定され、人数と時間もかなり制限されています。ですから、教え子の方の面会は叶わないと思います。
 出来ることはと言えば、お見舞いの手紙を書くぐらしかないと思います。

 ゆーさんは恩師に恩返しをしようしています。恩返しというと、恩を受けた方に何かお返しをすると考える人が多いと思います。つまり、Give&Takeと考える方も多いと思います。でも、親でも恩師でも、自分よりも年長の方にはなかなか恩返しは出来ません。「孝行したい時には親は無し」という諺の通りです。
 仏教では、恩返しすることを報恩と言います。但し、俗にいう恩返しとはちょっと違います。恩師に「ありがとうございます」と感謝して恩返しする事は大切なことです。仏教でいう報恩は、もっと奥が深いです。「恩師から頂いた教えや御恩に感謝したら、自分も誰かに受けた教えや恩を廻らしてあげることが大事です。これが、報恩です。
 ゆーさんがこれからの人生に中で、恩師から受けた教えを世の中に伝えていくことです。恩師がゆーさんの心に大きな宝物を授けて下さったように、ゆーさんも誰かに恩を送ってあげるのです。病床の恩師に直接見せることは出来ないでしょう。でも、ゆーさんが恩師に感謝の気持ちを込めて、恩師の教えを伝え、恩師からいただいた恩を多くの人々に贈っていれば、きっと恩師も遠くから見てくれると思います。どうぞ、これからの人生、報恩に努めて下さい。

追記
 直接本人への恩返しは、入院中ではほぼ不可能であり、ご高齢の方に対しては時間が限られています。報恩と受け留めれば、感謝の気持ちを世のすべての人々に振り向けていくことが出来ます。そして、恩師が御存命であっても、御逝去後であっても、恩師の教えや恩師から受けた恩を世の人々にめぐらすことは可能です。
ということを、お伝えしようと思って、書いた文章です。私の説明が悪くて不快に感じさせてしまいましたことを、お詫び申し上げます。

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有り難し
おきもち

 目の前の方の悩みや気持ちをしっかりと受け留め、心を開いてもらうように努め...
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質問者からのお礼

お忙しいところお言葉ありがとうございます。
たしかに自分が物理的にできることはないのかもしれません。
恩師は自分の心に大きな宝物をたしかにくださいました、それを他の方にわかっていただけたのが何故かとても嬉しく感じ、涙が出ました。

それに恩返し、という言葉もたしかに自分にはそういう気持ちもあったのかもな、と考えさせられました。
自分より長く生き、様々なことに長けている恩師に対して自分が返せるものはないのかもしれませんが、恩返しという気持ちだけではなくただ、自分自身が恩師に幸せで長く生きてほしいという気持ちが強くあるのはお言葉を頂いた今でも変わりありません。

恩師もお医者さまもまだ生きることを諦めてはいません、終わったわけでもなく今戦っておられます。遠くで、とういうのはどういった意味で書かれたのかは私の受け取り違いや過剰反応かもしれませんが。
私にはとても受け入れ難い言葉に感じました。

いただいたお言葉は良循環、と言いますかそう思える人が世に溢れれば救われる人も増えるだろう、素敵な考えだと感じましたので大切にさせていただき、励みたいと思います。

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