お寺での食事のレシピ
先日TVで「お寺ごはん」が取り上げられていました。流行っている様ですね。
私には1歳の息子がいますが、お寺のごはんって子供の胃腸にもとても優しいのでは?と感じながら観ていました。
何かお寺での食事でお勧めなレシピってありますでしょうか?
簡単に出来て、且つバランスが取れるものがあったら尚嬉しいです(わがままですみません 汗)
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
確かに精進料理はお子様には良いかもしれません。
ただ、誤解されやすいのですが、料理の部署にも在籍した経験から行けば、精進料理はダイエット料理ではありません。
年の若い食べ盛りの若い僧侶のエネルギーを補給する為にはかなりのカロリーが必要です。
そのため、大豆タンパク、植物性油脂が豊富なレシピが非常に多く見受けられます。
私が妻に頼まれてたまに作る子供のための精進料理、簡単なモノであれば、まずオススメしたいのは高野豆腐のうま煮です。
好みのダシをみりんと三温糖でやや甘めに仕上げます。
だしは思い切っていい物を使ってください。
(当方では茅野屋のダシを使っています、精進の手法では昆布やシイタケのダシになります。)
煮立ったダシに高野豆腐を入れて、サッと煮立てて柔らかくなるまで待つだけです。(グツグツ煮ない)
高野豆腐は戻してから使うイメージが強いのですが、「煮戻し」といって、煮ることによって戻す技法です。
戻す手間が省けるばかりか、このまま煮る方が断然美味しく、やわらかいのです。
栄養価や手間の面だけでなく、一歳のお子さんにしっかりおだしの味を覚えさせてください。味覚が形成される時機にちゃんとした食材を与えて育てるのは親の責任であり使命と考えます。
ほんのり甘いうまみたっぷりの美味しいおだしがじゅわっと出る高野豆腐、虜になりますよ。
ふゆじたくさま
「お寺ごはん」の著者の青江です。
「お寺ごはん」に興味を持ってくださり、ありがとうございます。
>お寺のごはんって子供の胃腸にもとても優しいのでは?
実はこの「お寺ごはん」には制作秘話があります。
私の個人的な話ですが、数年前、料理の転機となった時期がありました。
その頃、ちょうどお寺のおばあさん(先々代の住職の妻・当時90歳)が食事もままならなくなっていました。それは私に子供が生まれ、離乳食が始まろうとした時期と同じでした。
身体にもやさしく、食べやすい。入れ歯になった年寄りから、離乳食が終わったばかりの子供、おとなももちろん外国人やベジタリアン等、食に制限のある方にも美味しく召し上がっていただけるようなものを作ることができないだろうかと思いながら、日々料理を作っておりました。
本の中で紹介されているものが、あまり固いものを多用していないのは、このあたりが背景となっております(そんなものばかりではいけないとあとで追加したものももちろんあります)。
お寺ごはんの中で子供におすすめなのはトマトときのこ、セロリを煮詰めて作ったトマトソースです。これを常備菜としてたくさん作っておけば、グラタンにしたりドリアにしたり、パスタにかけたりと様々なシチュエーションで重宝します。もちろん冷凍保存にも適しております。家庭の場合は様々なシチュエーションで使えることと保存が効くことが大切だと思いますので、こちらを推させて頂きます。中に入れる材料はお好みで変更していただけますので、足りない栄養を補いやすいという一面もございます。
トマトソースは子供から大人まで幅広い方に好まれるものですので、海外からの来客にも重宝しております。