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輪廻転生が悪者にみえてしまいます。

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お忙しい中申し訳ございません。

このような投稿をするのがはじめてなもので分かりづらかったり読みづらかったりされるかもしれませんがご容赦ください。

だいぶ前から考えていた事なのですが自分の中で否定ができないもので、その筋の方にアドバイスをいただきたく投稿しました。

もしかしたら失礼なことを言っているかもしれないので宗教のことなど何もわからない愚か者の戯言と思ってください。

もし、輪廻があるとするなら今世で上手く生きた人(いわゆる成功者)と今世で辛いながらもなんとか生きた人(成功体験のすくない人)が同じスタートラインに立つのはフェアではないような気がします。

また、良心等に問いかけ来世が自ら重荷をかすような人生を送るならわざわざ悪人はそのような人生を選ばないのではと感じます。

輪廻に選択があるのならば人のためというものは苦労が伴うため善人と呼ばれる人ほどこの世を選び続け辛くなるのではと感じます

これらの事からどんどん要領のいい悪人がこの世に居続けてしまうように感じます。

個人というミクロな考えでは輪廻転生という考え方は非常にポジティブなことかもしれないのですが世界というマクロな考えではこの輪廻転生が諸悪の根源であるような気がしてしまいまして。

現実として自然破壊の進行や昔では考えられないような事件の発生などあり、こんなかなしい考え方をどうしても否定しきれません。

仏教等でこのような価値観の否定などはあるのでしょうか。教えて頂けたら幸いです。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

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地獄道、餓鬼道、畜生道、修羅道、人道、天道、以上6つの世界を経巡る事を【輪廻転生】または【生死流転】といいます。

"フェアではないような気がします"
問題はあなたが考えている以上に、複雑で深刻です。

せっかく人間や天人に生まれても、そこには寿命(期限)があるので、期限切れになれば地獄に真っ逆さまということも大いにあり得ます。どんなに健康でセレブでゴージャスな生活を送っていても、それは決して永遠ではありません。蓄積された業と縁によって、どこへ飛ばされるのかわからないので、不安で不安でたまったモンじゃありませんよね。

この6つの世界を行ったり来たりする輪廻のサイクルをカットする事を【解脱】といい、これを成し遂げる事を【成仏】といい、これを成し遂げた者を【仏陀】と呼びます。つまり、仏教とは成仏する事が目的、すなわち「二度と生まれ変わらない為の教え」なのです。よって、あなたが輪廻転生に対してネガティブな印象を持った事は決して悪いことではなく、むしろあなたが健康な証拠なのではないかと私は思います。

ちなみに、
【天親菩薩、願生するところはこれ因縁の義なり。因縁の義なるがゆえに、仮に生と名づく。凡夫の、実の衆生・実の生死ありと謂うがごときにはあらざるなり】『教行信証』親鸞
ついでに言っておくと、この【輪廻】とか【生死】とかの話は、実際の命の生き死にとは別の概念のほうが本題だったりするのですが、その話はまたの機会に。

hasunoha.tenrakuin@gmail.com

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輪廻転生について

たくやさん、書き込みありがとうございます。

仏教の輪廻転生の考え方を少しお話させてください。

ありとあらゆる生き物は生まれ変わり死に変わりを繰り返している。天・人・修羅・地獄・餓鬼・畜生という6つの世界があって、各々の作ってきた業によって、それぞれの世界に生まれる。

これが、輪廻転生についての仏教での大まかな考え方です。

ですが、仏教というのはより良い行いをして、より良い世界に生まれようという教えではありません。この6つの世界は、どの世界も迷いの世界なのですね。私たちは生まれ変わり死に変わりをしながら、ずっと迷い続けている。この輪廻転生の世界を超えよう。輪廻の輪から抜け出そうということを解脱と言います。仏教とはこの解脱を目指す宗教なのです。

そういう意味で、輪廻転生が諸悪の根源であるという、たくやさんの考えは、お釈迦様の課題と通ずるものがあると私は感じております。

さて、たくやさんは、どんどん要領のいい悪人がこの世に居続けてしまうのではないかということを心配されているのですね。

浄土真宗では、阿弥陀仏の本願に出会った悪人が、阿弥陀仏の本願を伝えるために、敢えて人の世に生まれてくると私は聞いています。誤解を招かないように言っておきますが、私がそうだというのではありません。

悪人とはどういった存在か。たくやさんの考える悪人と、浄土真宗のいう悪人の差異などはありますが、たくやさんはどのように考えられますか?

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真宗大谷派僧侶。共に悩める場所を求めてこちらに参りました。
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質問者からのお礼

秋山様 ご回答ありがとうございます。
本当に助かりました。
実はこの事を考えた後、僕はだからこそ織田信長のような英雄を称える世界もたしかに大切だが今この世界にいていろいろなことに頑張っているひとりひとりの英雄になろうとしている悪人も素敵であり同じくらい讃えられなければならないなと感じていました。
未熟者ですが、なんとなく秋山様の仰ったことで腑に落ちたような気がしました。
そういった方々のためにも日頃から感謝していかなければならないと感じます。

ありがとうございました。

転落院様
ご回答ありがとうございます。
本当に助かりました。
ご回答を読み改めて輪廻転生について改めて考えさせられました。すこし悲しい気持ちもあるのですが、この概念を否定するのではなく受け入れて自らが何をすればよりよい方向に事柄が運ぶか考えて行動していきたいと思いました。
よりたくさんの方が解脱され仏陀になる事ができること心から願ってます。

ありがとうございました。

「輪廻転生」問答一覧

解脱する方法は確立されていますか?

私には、「もう二度と人に生まれたくない」という、漠然とした、でも強烈な願望があります。 生まれ変わった自分は今の自分とは関係のない赤の他人であり、そんなことを気にする必要はない、なぜそのような悲しいことを考えるのか、もっと楽しく生きなさい なんてことを言われたりするのですが、むしろなぜ他のみんなはそう考えないのだろうと思うくらい 私にとっては本当に強く願っていることが「もう絶対に、絶対に生まれてこないこと」です。 仏教には輪廻転生の考え方があり、その輪から外れる方法が解脱だと聞き齧りました。 まだ仏教について何も知らない人間の質問で大変恐縮なのですが、 つまり解脱することができれば、もう命として何かに宿ることは二度とないのでしょうか。 私にはそれがとても魅力的なことに感じます。そこで、解脱の方法とは、こうである、と言うものが確立されているのであれば教えていただきたいです。 でもきっと、そんな簡単な、うまい話はないのだろうとも思いますし、この質問自体どこかズレているのかもしれません。 もし回答できるものではないのだとしたら、自己研鑽として、仏教について学びたいとも考えておりますので、何も知らない人間がまず手始めになにをすべきかを教えていただけますと幸いです。 このような場を設けていただいていること、質問のご縁をいただけたことに感謝致します。

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神通力

 前回「釈尊の悟りは神通力を得た結果?」を投稿しましたが、当たりのようです。  駒沢大学学長を歴任された水野弘元先生の著書「釈尊の生涯」の「成道と三明六通」には「(前略) そして濾尽智通以外の五神通は、必ずしも仏教者だけでなく他の宗教家や鬼神狐狸の類に至るまでも、浅深の差はあっても、これも得ることが出来るとせられる」と書かれています。  三明六通の「六通」とは先ほどにに記述の「五神通」とあるように、「六神通」と考えることが出来ますので、「神通力」を得たと考えて差し支えないと思います。  古代インド社会では「輪廻転生」は常識であったそうですが、当時のインド宗教者は、互いに神通力を競い合ったと考えられます。  三明の最初の一明は「過去に関するすぐれた智慧の宿命通(宿命明)」となっていますから、釈尊だけでなく、それ以前の宗教者にもそこに到達して、「輪廻転生」が世間に広まったと考えられます。  余談ですが、阿含宗を創設した桐山靖雄師は、著書「輪廻する葦」のなかで、成仏法と称して、神通力を修練することを勧めたようです。私は読んでいませんので想像ですが、論理の「阿含経」ではなく実践法の「雑阿含経」を研究していたようです。

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輪廻転生の考え方について

質問が2つあります ①仏教では輪廻転生と言う考え方で生まれ変わると言われていますが 人口の増減についてはどう考えているのでしょうか? 今の日本の人口は1億人を超えていますが 奈良時代 大宝律令ができたころは310万人~320万人ほどだったようです。 日本史の教科書では 昭和初期の満州事変が始まった頃のことを 日本は中国人4億5千万人を敵に回すことになった と書かれていますが 今は中国の人口は軽く10億人を超えています 同じ国籍だけに輪廻転生するとは限らない 世界規模で考えるべきとしても 現在世界の人口は70億人程度いるようですが 1世紀に前に比べても数倍になっています もっと言うなら 数万年前の ~~原人 とかいたころはどうなのか? とか いろいろ説明がつかないことばかりです。 昔の 江原啓之さんが出てくるような心霊番組はテレビでやらなくなりましたが (便乗した霊感商法 悪徳商法がはびこるようになるとか、輪廻転生を信じた人が人生をやり直すために自殺するケースが出たなどの理由で弁護士などがテレビ局に抗議したそうですが) 当時の番組では江原さんは輪廻転生を言っていて 「あなたの前世は~」と言う話になると 全て人間であり、他の動物だったケースは見たことがありません。 しかし 全ての人間が また人間に輪廻転生をするとすると 個体数の関係で辻褄が合わないことになります。 これは仏教ではどう考えているのでしょうか? ②私は亡くなったら全て「無」に帰す 霊魂も輪廻転生もないインチキだ と言う考え方は好きではありません。 それは 大切な肉親を亡くし時点で「永遠の絶縁」を意味するからです。 死ぬことは怖いとは思いませんが、肉親と未来永劫絶縁になると想像するほうが怖いです。 霊魂や輪廻転生を完全否定する宗教家の方もいるようですが、肉親を亡くしたら情なんて捨てろ と考えているのでしょうか?

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誕生の仕組み

 輪廻転生が真実であるとすれば誕生の考え方が大きく変わります。  まず結論から言いますと、「心は自分自身であり、親から貰ったものではない」と言うことです。 即ち自分の生老病死は自己責任であるということです。  ことわざからはじめますと、  「身体髪膚これみな父母より賜う。あえて損傷せざるは孝の始めなり」  これは身体だけであり、心は別ということになります。  「子は授かりもの」   もし心も親譲りであれば我が子であって、授かるとは言わないでしょう。  「とんびが鷹を産む」  親子の気質は別物であるという事でしょう。  「愚兄賢弟」  もし親譲りであれば、兄弟でも性格が違うとは、遺伝子的には考えられません。 原則的には類を以って集まるはずですから、性格が似ていることは多々あります。  臨死体験者(新堂のぶ子氏)の言葉(講演会にて)  「親が子を生むのではなく、子が親を選択する。」  ある宗教学者はネットで「龍樹と輪廻転生」と題し   「ブッダは、『大縁経』で、意識が母胎に流れ込むことによって、そして、そこで身心(名称と形態)が増大することによって、この世に転生するありさまを説明した。」と述べています。  「意識」は心と同一と考えてよいと思います。   以上が結論の根拠です。

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温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ